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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Tottenham×Aston villa】素晴らしき前半、危なかった後半。トッテナムは快勝で4位目前!

やばいやばい、やばいです。マンチェスター・ユナイテッドのすぐ後ろにトッテナムがやってきました。正直に申し上げます。プレミアリーグ開幕直後は、「昨季失点が多かったチームにDFを強化すればさらに上位が狙える、などという単純な足し算がうまくいくか⁉」と高をくくっていたのです。ところが、新戦力獲得の成果はマンチェスター・ユナイテッドとアーセナルに次ぐ失点9という少なさに如実に表れており、それだけでなく19歳のデル・アリという才能まで付け足してきました。いつも思いますが、レヴィ会長が偉いのかポチェッティーノ監督が素晴らしいのか、このチームは若手を腐らせず、ちゃんと戦力化してピッチに送り出しますね。この分だと、期待のプリチャードがブレイクするのも、そんなに先の話ではないのではないかと盛り上がってしまいます。

プレミアリーグ11節、この日のお相手はシャーウッド監督が解任となったアストン・ヴィラ。ポチェッティーノ監督は、最近の監督解任のタイミングの早さについて嘆いていましたが、ケヴィン・マクドナルドさんが暫定で指揮を執る「カントク不在状態」のチームとホワイト・ハート・レーンで戦うとなれば、負けるわけにはまいりません。さっそく3分、デンベレが決めてくれました。左サイドでデンベレがパスを受けたときは、当然クロスと踏んでいたのですが、よくまあドリブルでクラークをちぎってゴール前まで持ち込みました。マンチェスター・ユナイテッドサポーターとしてうらやましかったのは、デンベレが左足でねじ込んだ瞬間、中に4人の選手が詰めていたことです。新戦力のベルギー代表CBアルデルヴァイレルトを中心に据えた守備の改善に目がいきがちなスパーズは、以前にもまして攻撃に厚みがあります。プレミアリーグ首位のマンチェスター・シティに4-1と圧勝したゲームは、ジャッジの幸運だけで勝てたわけではありません。

ヴィラは11分、左から中に斬り込んで3人をかわしたシンクレアと、フォローしたグリーリッシュがシュートを連打しますが、ロリスが確実に弾いて同点を許しません。24分、今度はスパーズ。ハーフライン付近からのエリック・ダイアーの見事なスルーパスにハリー・ケインが抜け出し、追いついたDFを切り返しで外すと強烈なシュート。イングランド代表のエース候補の大本命は、ゴール前で冷静です。直後のCKは、エリクセンのグラウンダーをニアに走ったダニー・ローズがバーすれすれのシュート。トッテナムは、イングランド人選手の元気さが目を引きます。

前半終了間際という最高の時間に、彼らは2点めをゲットしました。デル・アリのトラップミスでロストしたボールをエリクセンが奪い返すと、左サイドを走ったダニー・ローズに展開。ああ、今回も中に4人います。ハリー・ケインが競ったボールを20番が後ろで待ち構え、腿でトラップした冷静なシュートが左隅に吸い込まれると、実況が絶叫します。「デールー、アーリー!!」。いやいや、素晴らしい一撃でした。2-0の折り返しは、ポチェッティーノ監督も満足でしょう。

トッテナムの選手のプレイには、ゆとりが感じられます。53分、デンベレからのパスを受けた右のラメラが左足に持ち替え、ファーのダニー・ローズに合わせると、フリーながら角度がなかったヘディングは枠の外。70分のエリクセンのFKは浮いてしまい、3点めはなりません。73分、ロリスから出た厳しいボールを、エリック・ダイアーが左にさばこうとしてヒルにさらわれてしまい、ニアへグラウンダー。途中出場のゲステデが狙うも、フェルトンゲンが必死のスライディングで足元に入り、味方のミスをなかったことにします。ヴィラは攻勢に入り、79分、バクナの右足は、GKの前でバウンドするいいコントロールショットでしたが惜しくもポスト。すると80分、5分前に入っていいアタックを仕掛けていたジョルダン・アイェウが中に持ち込み、ミドルシュートを放ちます。ボールはフェルトンゲンの足に当たってサイドネットにおさまり、2-1。交代策が当たったヴィラが、試合をわからなくします。

83分、左のバクナが逆サイドのゲステデに見事なプラスのクロスを出すと、ゲステデのヘッドはわずかに右。ロリスが飛び出して触れなかったこのシーンは、コースさえずれなければ同点でした。85分、左からのドリブルでマークを振りほどいたアイェウのミドルがバーをかすめ、ヴィラにゴールの予感が漂っています。しかし93分、最後は真打ち登場でした。ロリススタートのシンプルなビルドアップからおもしろいようにパスがつながり、中央を上がったエリクセンが右のラメラへ。ヴィラのDF陣は戻りきれず、左からゴール前に侵入したハリー・ケインはノーマーク。エースが余裕を持って狙ったシュートが、右隅に飛び込みます。結局、3-1。トッテナムは、自陣でのミスを連発して相手の攻撃を許す、まずい試合運びを見せたものの、終始ボールを支配しており順当勝ちでした。

勝ちきったトッテナムにとって、いちばんの収穫は、ライアン・メイソンが後半からプレミアリーグ復帰を果たしたことではないでしょうか。ヨーロッパリーグの週にマンデーナイトとは、プレミアリーグもひどいことをすると思いながら観ていましたが、選手は自信を持ってプレイしており、いい感触でアンデルレヒト戦を迎えられそうです。マンチェスター・ユナイテッドと勝ち点1差ですか。うーん、やっぱりやばいです。勝ち点4しか差がないクロップ監督まで上がってきたら、チャンピオンズリーグの椅子はひとつ足りません。7連敗のアストン・ヴィラは、昨年までリヨンを率いていたレミ・ガルデ監督の就任が決まったようですね。この日は観戦に現れていましたが、表情を崩さず、鋭い視線で戦況をチェックされていました。いい監督を招聘できたのではないでしょうか。名門の降格を避けるべく、次節からの反撃に期待いたします。

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“【Tottenham×Aston villa】素晴らしき前半、危なかった後半。トッテナムは快勝で4位目前!” への3件のフィードバック

  1. 実はグーナー より:

    終盤のバタつきが今後も続かないことを願います(笑)
    メイソンが戻ってきてくれました
    頭数が増えたことが好材料ですが、アリとダイアーがいいパフォーマンスを保っているので
    彼にとっては厳しいスタメン争いとなりそうです
    ケインの調子が少しずつ上向いているように感じられるのも安心しています

    —–
    ベルギーCBコンビ強力ですね
    2人共にボール運べてロングフィードと楔の縦パスを出せるおかげで前線が下がってボールを貰いに行くシーンが減って攻撃が活性化
    無駄な労力を使わないぶん前線のプレスの質も上がりますしこれは脅威
    選手層も厚いですしほんとウカウカしてられませんね

  2. nori より:

    ここ最近攻守のバランスの良いチームになってきて、まるでスパーズじゃないみたいです(笑)
    ここにソンフンミンが戻って来れば、かなり良いサッカーができそうですね!
    あと、マンUサポの主さんがプリチャードに
    期待してくださってるのは非常に嬉しいですね。
    手術して復帰は来年みたいですが、去年のジョーダン・アイブみたいに後半戦の起爆剤になってくれることを期待してます!

  3. makoto より:

    スパーズ推しさん>
    ライアン・メイソンの復帰は楽しみです。ハリー・ケインは総合力高いですね。

    実はグーナーさん>
    アルデルヴァイレルト獲得は大当たりですね。混乱するシーンが減りました。

    noriさん>
    プリチャード、アンドレアス・ペレイラ、ビエリクが、私の「もっと見たい若手TOP3」です。

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