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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【MAN.UTD×Norwich】フィル・ジョーンズの判断ミス2発で、ホーム初黒星&5位転落!

チャンピオンズリーグとプレミアリーグで3分2敗と、ここ5試合勝利なし。優勝をめざすどころか、4位の座すら怪しくなってきたマンチェスター・ユナイテッドは、大量の負傷者を言い訳にはできません。プレミアリーグNo.1の10人を数える「野戦病院」ニューカッスルは、リヴァプールとトッテナムに連勝しているのですから。オールド・トラフォードにようやくルーニーが姿を見せたノリッジとの一戦。SBにアシュリー・ヤングとブリントを配した微妙な4バックがどうこうの前に、ゴール欠乏症、いや、その前に「シュート打てない症候群」をどう解決するのかをはっきりさせたいところです。

立ち上がりから押しているのはホームチームですが、高い位置でボールを奪ってデパイやマルシアルがサイドから持ち込むシーンはあるものの、クロスが不正確でノリッジDF陣に簡単にさばかれます。7分、左のブリントからルーニーに出したラストパスも通らず。10分にはフェライニがルーニーにつないで決めたゴールがオフサイド。14分には、マルシアルの落としを受けて、中央から右隅を狙ったデパイのミドルがバーの上。その1分後には、マタがつぶれながら左に出したパスをルーニーが狙うも、しっかり当たらず右にアウト。ノリッジの守備は決して組織的とはいえず、ボールのあるところに集まりがちで、ダイレクトパスで崩すなどの工夫が効果的だと思われます。20分、スモーリングが一発で奪いにいってしまったところをかわしたフーラハンがミドル。少人数で仕掛けてくるノリッジの攻撃に、焦って対応して抜かれないように注意しないといけません。

28分、敵陣で奪取したボールを、すぐさまルーニーがデパイに入れるも、マーティンが間一髪でクリア。38分に先制したのは、ゲームを支配していたマン・ユナイテッドではなく、アウェイのノリッジでした。この失点は、カウンターというよりは、相手を複数で囲みながらボールを奪えずコースも切れず、中盤の裏に入ったオニールに通されてしまった守り方のミスでした。遅らせなければいけないところをフィル・ジョーンズが一発でいってしまい、ジェロームに渡ったボールにアシュリー・ヤングのスライディングも及ばず。スモーリングとキャリックの追走をあざ笑うようにジェロームがデ・ヘアの手を弾きます。前半はこのまま0-1。シュート5本、枠内ゼロでは、雨が降りしきるオールド・トラフォードが盛り上がらないのも無理はありません。

この試合の2点目は、またもノリッジです。54分、フィル・ジョーンズがルーニーに入れた楔は厳しすぎました。ボールを奪ったアウェイチームは、ジェロームのラストパスがフリーのテッティにつながり、一気にペナルティエリアへ。ニアを大きく空けていたデ・ヘアのらしくないポジショニングを見て、テッティはまっすぐ蹴るだけという正解にすぐに辿り着いたでしょう。守護神はまったく動けず、0-2。今季のプレミアリーグで逆転勝利は1回しかなく、2点差を追いついたこともないチームに、このスコアはセーフティです。

60分、マン・ユナイテッドにとってこの試合唯一となった交代は、フェライニをエレーラ。ここはアシュリー・ヤングを下げて3-4-3として、高さは残しておいたほうがよかったのではないでしょうか。65分に、ルーニーが頭で流したボールをトラップから粘り、左足で豪快に叩き込んだマルシアルのゴールはアシュリー・ヤングのクロスからではありましたが、0-2となってからはサイドでの押し引きがなかったこのゲームでは、ウィンガーにクロスを入れさせ、中に厚みを持たせたほうが、決定的なシーンをより多く創れたのではないかと思いました。

79分、マタが巻いたFKはGKラッドが横っ飛びでセーブ。83分にムルンブのシュートをデ・ヘアが何とかセーブしたシーンは、敵陣で空振りをして2対1の状況を招いたフィル・ジョーンズ3度めの致命的なミスがきっかけでした。93分、マンチェスター・ユナイテッド最後のチャンス。最前線に上がっていたスモーリングにロングフィードが通り、バウンドしたボールをヘッドで合わせると…。フリーで並走したルーニーが見えていれば、同点に追いつけたシーンでしたが、体をひねって狙ったシュートはポストの右。今季プレミアリーグ初のホーム敗戦、そして初めての連敗は、18位のノリッジにしてやられた屈辱のゲームでした。

ファン・ハール監督が、ブリントとアシュリー・ヤングを両サイドに置いてクロスに期待したのは理解するものの、フィル・ジョーンズが危険なエリアであれだけ判断ミスを繰り返すのを見ると、やはり最終ラインの並べ方を間違えたといわざるをえません。スモーリングとブリントを中央に置き、シュナイデルランかエレーラをキャリックと並べ、フェライニをジョーカーとしていれば、最悪の結果は回避できたのではないかと思います。これは決して結果論ではなく、今のマンチェスター・ユナイテッドにおいては「フェライニをセントラルに置きつつ前線でヘッドを狙わせるのはムシがよすぎる」と考えるからです。ダルミアンやルーク・ショーなど本職のSBがいて、フェライニが上がったときにはどちらかが残り、中に絞ってケアする、といったプレイができるなら、なくはない戦術なのですが…。

現地で観戦していたら、間違いなくイギリス人サポーターのブーイングに加わっていました。負けてはいけないゲームで負けているのに、コーチのギグスさんが陣頭指揮をし、監督が座っている姿にはストレスがたまります。マンチェスター・ユナイテッドは、ついに5位に転落。昨季プレミアリーグで4位以内だった監督が、早期に2人も解任となる未曾有のシーズンとなってしまうのでしょうか。オールド・トラフォードのファンを怒らせたままで、長く職に留まるのは難しいでしょう。昨季の4位はファン・ハールさんの力があってこそと感謝しているものの、2年めでチャンピオンズリーグ出場権を逃せば、引退が1年早まるのは間違いありません。(マルアン・フェライニ、ライアン・ギグス 写真著作者/2点ともДмитрий Голубович)

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“【MAN.UTD×Norwich】フィル・ジョーンズの判断ミス2発で、ホーム初黒星&5位転落!” への7件のフィードバック

  1. プレミアリーグ大好き! より:

    レアルマドリードに続いてユナイテッドのホームでもモウリーニョコール。モウリーニョ自体の人気の高さもあるのでしょうが、ふがいない試合をして怒ったファンが監督に皮肉をきかせるのに使いやすいのかなあと思いました。こういう時にアンチェロッティのような穏やかな人の名前は出ませんからねえ。

  2. MUFC@No.7 より:

    誰もがこの試合に落胆してしまったでしょう。シーズン途中であり後任も見当たりませんから、まだ彼で押し通すと思いますけどね。下位にOTで2連敗は流石に擁護するには難しいです。PJとルーニーはしばらく顔も見たくないです。キャプテンであろう人があんなプレーではいけません。この試合でもしウィルソンがいれば彼を出していてもなにも不思議には思わなかったでしょう。フィジカルが弱くスピードもない足下も下手くそ過ぎて目があてられないキャプテンよりずっとマシだったはずです。プロフェッショナルなら自分からスタメンは外れてもらいたい。赤ちゃんのような選手がFWにいても役立たずです。PJは冬で売ってもOKです。試合に出れば棒立ち、突っ込むなど頭が悪いです。なにも学習しません。CBは守備の要であり、いつでもクールに対処しなければなりませんが、彼には出来ない。DFできないDFはいらないです。フォーメーションの背骨がボロいのは監督も可哀想だな。と思います。

  3. makoto より:

    なんかキモい人沸いてますね

    このブログでは珍しい

    ユナイテッドはやはりCL突破しくじって、選手が切り替えれて無いのかな

    こういう時に限ってファン・ハールさんは弱気発言ですね

    解任が怖いという気持ちがサッカーに表れてる気がします

    —–
    プレミアリーグ大好き!さん>
    ファーガソンの後は…と噂されていた頃から、モウリーニョさんに来てほしいと思っているファンは多いので、このタイミングで盛り上がったのでしょうね。

    MUFC@No.7さん>
    デパイやマルシアルは何とか状況を打開しようとしてましたが、ルーニーは自分でいこうという意志が感じられず、ワントップとしては物足りなかったですね。

    駆け出しグーナーさん>
    CLショックが残っているようですね。

    みなさま>
    あまりにひどい誹謗中傷や、迷惑行為にあたると判断したコメントは消させていただき、続くようなら相応の対応を取らせていただきます。基本的には、いただいた感想やご質問にはお応えしておりますので、今まで同様よろしくお願いいたします。

  4. とにかく明るいモイモイ より:

    安心して下さい

    また負けてますよ(笑)

  5. K より:

    ↑これは事実でしょうに。

    —–
    今思えばCL敗退した時がそのタイミングだったように思いますが
    ファンファールの解任は近いと思いますか?

    —–
    2年前のメンバー、特にCBとCHを思い出して欲しいです。あそこから改善するためにCLに出られないチームが支払った対価は私は妥当だと思いますが、クラブにはこのフォーメーションで闘う、というスタイルが欠如していて選手の特徴活かせてないように感じます。

    ファーガソンの退任で4-4-2を志向するモイーズを連れてきたが、高さのあるCFがおらず、クロスに変化をつけられるマタと高さを持ったフェライニを高値で買って凌ごうとした。しかし守備陣が高齢化して守りきれず7位で解任。今度はLVGを連れてきてCLに戻れたのでいい真ん中の選手を買えた上、ディフェンス陣は成長して守備力が上がった。でも4-2-3-1や4-3-3向けのCFがいないからウィングが活きない、攻撃を繋げる選手がいない、運動量が低くスペースを生み出せない。プレミア最大の予算を持つチームはまず方向性と軸となる選手を決める必要があると思います。私ならCF1人買って4-3-3を選びます。私は故障者続出前のLVGの仕事ぶり及第点だと思いますが、敵が多いですね。長文失礼しました。

  6. シティズン より:

    ペップの延長拒否確定したんで更新楽しみにしてます
    ペップ争奪マンチェスターダービーですね

  7. makoto より:

    シティふぁんさん>
    すぐに就任できる代役が見当たらず、負傷者が多いという事情はある(=言い訳ではなく、戻ってくれば向上の余地がある)ので、よほど負けが込んで4位以上が絶望にならなければ、今季いっぱいはセーフなのではないかと思います。

    Kさん>
    私も、PSVに引き分けるまでは悪くなかったと思います。ファン・ペルシかチチャリートのどちらかを残したかったですね。ファン・ハールさんは、ジェームズ・ウィルソンをアテにしていたのでしょうか。何かと悪者にされやすい指揮官ですが、不器用で話し下手なだけで、戦術家としては評価すべしだと思います。

    シティズンさん>
    発表がありましたね。マンチェスターダービーは、いつも自信なしなので、今回もうつむき気味です(苦笑)

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