【MAN.CITY×Sunderland】わずか1分20秒の光…復帰の主将コンパニは、負傷で即リタイア!
欧州では2試合165分という短い出場時間ながら、グループリーグ首位通過を決めたのはコンパニのおかげといっていいのかもしれません。何しろ、セビージャとのアウェイ戦は、4大リーグのクラブがすべて揃った「死のグループ」のなかで、最も難しい試合だったのです。彼がシーズンを通じて健在であれば、最後までグループ首位を争ったライバル、ユヴェントス戦での連敗はなかったと確信しています。エティハドで負けたときは、75分に彼が負傷でピッチを去るまでは、1-1のイーブンだったのですから。
さて、プレミアリーグ18節、ボクシングデーのサンダーランド戦は、久しぶりの「彼がいる試合」となり、マン・シティが4-1で快勝したわけですが、コンパニがピッチにいたのはわずか9分。既に4-1とセーフティリードを築いた62分にオタメンディと代わってピッチに登場したコンパニは、72分に長期離脱の原因となったふくらはぎの不調を訴え、デミチェリスにポジションを譲ってホームグラウンドを後にしました。マンチェスター・シティサポーターは、プレミアリーグでは10月中旬のボーンマス戦以来9試合ぶりとなる3点以上の差をつけた圧勝を、無邪気に喜べなかったのではないかと思います。相手は、マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、トッテナム、レスターといったプレミアリーグ上位クラブに全敗しているチームで、今季数少ない「勝ち点が計算できる格下クラブ」です。開始早々からの、デブライネのキレキレのプレイを見れば、最初の25分で立て続けに決めた3ゴールは、容易に想像できたでしょう。
ホームチームの先制点は、12分。デブライネから3メートル離れたところにいたファン・アーンホルトは、最も危険な選手をノーマークにしていたも同然でした。ご本人はコースを切っていたと主張するかもしれませんが、ストレート、カーブ自由自在のキックを持つベルギー代表MFには、その対応は無意味です。美しいクロスは、ファーサイドにいたスターリングの頭にぴったり。ジョーンズが競り負けてしまい、GKマンノーネはノーチャンスです。
その5分後、もうひとりの規格外のプレイヤーが、前節のアーセナル戦に続いてスーパーミドルを決めました。キックフェイントでヨルディ・ゴメスをかわしたヤヤ・トゥレの左足。ミドルシュートにおいて、この人ほど強さと正確さを両立できる人はいないのではないでしょうか。大柄なのに振りが小さいキックは、打つタイミングを簡単に測れません。右のサイドネットに一直線に刺さるボールを蹴られては、こちらもGKは打つ手なし。22分、デブライネが縦に入れたFKを、ヘディングのスペシャリスト・ボニーが合わせ、ゴール右隅に叩き込むと、ゲームは終了。ペジェグリーニ監督にとっては、残りの70分は、「コンパニが慣らし運転をするための時間」であり、2日後にプレミアリーグ首位のレスター戦を控えているなかでは、「負傷明けのアグエロを勝つために使わなくてもよくなった時間」だったはずです。
前半を3-0で終えたマンチェスター・シティは、54分、ダメ押しとなる4点めをゲットします。ペナルティエリアのすぐ外からボニーに出したデブライネのパスを止めたコアテスは、結果的には背番号17のゴールをお膳立てする見事なワンツーの相棒となってしまいました。DFを振り切ってマンノーネの前に出て、冷静にインサイドキックで流し込んだデブライネは、これで1ゴール2アシスト。サンダーランドは、59分にカッターモールのシュートが左に流れたところを詰めたボリーニが、一度はジョー・ハートに当てながらもリバウンドを押し込み、4-1とするも焼け石に水。残り30分というコンパニの登場時間は、あらかじめ計算していたのだと思われます。指揮官にとっては、完璧なゲームプランだったはずでした。
コンパニがうつむきながらピッチサイドに向かって歩き出したのは、68分に既にデルフと交代していたヤヤ・トゥレの代役キッカーとなったボニーが、PKを打ち上げた直後でした。出場時間は、公式記録上は9分ですが、実質1分20秒。最初のプレイでボリーニと接触して捻ったコンパニの足は、そこで既に悲鳴を上げていたようです。デブライネが素晴らしいパスを披露し続け、ボニーはシュートを打ち上げ続けたゲームは、結果よりもキャプテンの足の状態のほうが気になったといってはいいすぎでしょうか。いや、冒頭の「いる・いない」のデータをいま一度見れば、決して大げさな表現ではないはずです。
28日にはレスターとの大一番を控えているマンチェスター・シティは、もうしばらく苦闘が続くのかもしれません。それでも、彼らが優勝候補筆頭であることには疑いの余地はないでしょう。デブライネ、スターリングといった素晴らしいタレントを獲得しても、アグエロやコンパニ、ダヴィド・シルヴァらを欠くと脆さが露見するチームは、逆にいえば「全員揃ったら手がつけられないチーム」なのです。アーセナルは、12シーズンぶりのプレミアリーグ優勝を成し遂げたければ、今のうちに圧倒的なリードを築かなければいけません。とはいえ、あちらも痛すぎる負傷者が、それも複数いるわけですが…。
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コンパニは残念でした
本人もとても悔しそうな顔をしてましたね
またしても長期離脱になってしまうとか…
シティさぽさん>
残念ですね。CLは期待していたのですが…。