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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Chelsea×Stoke】ラスト5分の同点ゴールで、チェルシーは痛恨のドロー!

TOP10には上がってきたものの、チャンピオンズリーグ出場権が得られる4位には、もう届かないでしょう。プレミアリーグ29節、スタンフォードブリッジにストークを迎えた一戦は、残り5分まで1-0とうまくやっていたチェルシーにとって痛恨のドローとなりました。この日のスタメンは、左SBにラーマン・ババ。ヒディンク体制で重用されているミケルとベルトラン・トラオレが名を連ね、ウィリアン、オスカル、マティッチ、アザールといった顔ぶれです。セスクはベンチ、ジエゴ・コスタは不在。プレミアリーグ11ゴールのエースを欠いたホームチームは、ショークロスがいないストーク守備陣に対して高い位置からプレスをかけて、ショートカウンターを仕掛けようとしています。14分に、ミケルのインターセプトから右のウィリアンにつなぎ、落としをもらったミケルがミドルシュートを放った形は狙いのひとつでしょう。

18分、ウィリアンとアザールが右サイドから隙を窺い、一瞬空いたオスカルにつなぐと右足のシュートはバトランドがキャッチ。直後のアフェライのミドルは、クルトワが余裕をもってパンチします。アルナウトヴィッチ、インブラ、ウィーラン、シャキリが並び、ボージャン・クルキッチをベンチに置くという贅沢仕様のストークは、速攻主体の攻撃です。20分、インブラのカットからカウンターに入ったアフェライは、前線に走り込んだディウフにアウトにかけたきれいなラストパスをフィード。クルトワにコースを消されて焦ったディウフが打ち上げてしまいましたが、決定的なシーンでした。

32分のアウェイチームのカウンターは、ディウフが左のアルナウトヴィッチではなく逆サイドのシャキリを選んでいれば、きわどい攻防が観られたのではないでしょうか。直後、アザールが左から崩し、オスカルがつないだ浮き球をダイレクトで叩いたトラオレはDFがカット。36分、アフェライの見事なスルーパスで右サイドをシャキリが突破。クロスはディウフにぴったりでしたが、フリーのボレーは枠を外れてしまいます。39分、チェルシーの先制点は素晴らしいミドルシュートでした。マティッチのインターセプトから前線で楔を受けたトラオレは、一瞬出し先を探すものの、いいところがないと見るやワンステップの左足シュート!バトランドは、このタイミングで打ってくると思わなかったのではないでしょうか。ボールは左隅ぎりぎりに一直線、トラオレは今季プレミアリーグ4試合めで2ゴールです。前半は1-0、ここまでのチェルシーは順調でした。

47分、アルナウトヴィッチの強烈なボレーはクルトワが大きく弾きます。50分、左にいたウィリアンのドリブルから始まったカウンターは、左サイドのアザールのシュートがわずかに右にアウト。インブラの縦パスで抜け出しかけたアルナウトヴィッチはケーヒルがチェックし、シュートを打たせません。59分にシャキリが斜めに持ち出してイヴァノヴィッチとケーヒルを振り切ったシーンは、左足のシュートをクルトワがビッグセーブ。直後、トラオレとウィリアンのカウンターは、ウィリアンの強烈な一撃を受けたバトランドが堅実にCKに逃げました。

ヒディンク監督がアザールを下げてロフタス=チークを入れたのは、交互に速攻を仕掛ける展開を落ち着かせたかったからでしょう。68分にはトラオレに代えて、6試合ぶりのプレミアリーグとなるロイク・レミー。チェルシーは着実に時間を遣っています。残り15分、マーク・ヒューズ監督が勝負に出ました。ウィーランがアウト、ボージャン・クルキッチ登場。81分にウィリアンのスルーパスでロフタス=チークがフリーになったチャンスを活かせていれば、試合はそこで終わっていたでしょう。出しづらい位置に入ってしまったロイク・レミーを見て、シュートを選んだ20歳はバトランドにぶつけてしまいました。

すると85分、マーク・ヒューズのギャンブルがついに当たります。インブラが敵陣でインターセプトしたボールを、ボージャン・クルキッチが素晴らしい縦パス。クルトワが出られるかどうかのぎりぎりを狙ったシャキリのクロスは守護神がクリアしますが、これがディウフに向かって上がってしまいます。軽く浮かしたヘディングシュートが無人のゴールに吸い込まれ1-1。89分のラーマン・ババの強烈な左足はバトランドが冷静にセーブ。92分には、インブラが自陣からゴールラインまで持ち込む凄いドリブルを見せ、ラストパスをもらったボージャンがクルトワの脇を狙いますが、これは名手がキャッチして逆転はならず。1-1のままタイムアップとなりました。

左サイドをあれだけ崩しながら、中が薄く、追加点を奪えなかったのが痛かったですね。DFの前に入るのがうまいジエゴ・コスタがいれば、2発ぐらいは決めてくれたのではないでしょうか。ストークは1月に加入したインブラが素晴らしく、今日のような鋭いカウンター中心のサッカーを続けられればヨーロッパリーグ出場権に手が届くかもしれません。チェルシーの最大の目標は、ベスト8ままで駒を進めたFAカップ制覇でしょう。エヴァートンに勝てば、ライバルは戦いやすいマンチェスター・ユナイテッドとアーセナルです。シーズン中の監督交代がことごとく当たっているチームだけに、何も得られず失意のシーズンを終えることはないような気がしますが…。

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“【Chelsea×Stoke】ラスト5分の同点ゴールで、チェルシーは痛恨のドロー!” への5件のフィードバック

  1. トマト より:

    更新ありがとうございます!
    トラオレの得点力とオフザボールの動きは本当素晴らしいです!ただトラオレはサイドで使った方がより良いのかなとも思いました。

  2. chelさぽ より:

    ズマがoutしてからのケーヒルが頑張ってくれて何よりです。テリーはパリ戦厳しいですかね。
    ミケルを好んでいるヒディンクですが、追加点が欲しい状況ではミケルを下げて攻撃もできるマティッチを残す方が良いのではと度々思います。
    ロフタス=チークとレミーは試合から離れてるせいなのか動きも微妙でしたし、選手層の薄さが露骨に出ています。
    パトなんかは初のプレミアですが、このまま出場機会ないままブラジルに帰ってしまうんですかね。

  3. makoto より:

    トマトさん>
    ワントップというよりは、セカンドストライカーかサイドの選手のような動きですよね。どこがはまるのか、悩ましい選手です。

    chelさぽさん>
    テリー、間に合うのではないでしょうか。私も、ゴールがほしいときはマティッチのほうがいいと思います。

  4. ぐら より:

    20分のディウフが打ち上げたシーンでもう少し冷静になっていれば…と思いましたがそれはチェルシーにも言えることですね
    EL目指してなんとか勝利が欲しいです

  5. makoto より:

    ぐらさん>
    あれはもったいなかったですね。勝ち点40台のクラブの争いがし烈になってきました。毎試合、ドキドキです。

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