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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Saints×Liverpool】交代はことごとく裏目…リヴァプールは2-0から痛恨の逆転負け!

「来季プレミアリーグではなくなるかもしれないタインウェアダービーを、ぜひ放映してください!」先日、こう書かせていただき、JSportsさんが期待に応えてくれたものの(ありがとうございます)、いざ試合前となると「どちらをライブで観るか」で悩みました。ヨーロッパリーグでマンチェスター・ユナイテッドがリヴァプールにやられていなければ、間違いなく視線は北にいっていたのですが、レッズが素晴らしいサッカーを見せてくれるのではないかという誘惑に勝てず、南端のセント・メアリーズにスイッチ。セインツとレッズの激戦を速報させていただき、ニューカッスルVSサンダーランドは、後でゆっくり味わいたいと思います。

プレミアリーグ31節のアウェイゲームで、クロップ監督はELからメンバーをいじってきました。SBにフラナガン、中盤にジョー・アレンを起用し、フィルミーノは負傷欠場。2トップにスタリッジとオリギ。ララナ、エムレ・ジャン、コウチーニョにデヤン・ロブレン、ナサニエル・クライン、サコ、ミニョレはおなじみのレギュラーメンバーです。グラツィアーノ・ペッレとシェーン・ロングが名を連ねたセインツも2トップでしょうか。立ち上がりから押しているのはアウェイのレッズでしたが、5分を過ぎるとセインツがサイドから仕掛け始めます。

6分のCKは、高い打点で合わせたファン・ダイクのヘッドが右にアウト。9分、シェーン・ロングに走り負けたデヤン・ロブレンが後ろから手をかけてしまい、PKか思わず立ち上がりましたが、穏健派のイースト主審は笛を吹かず。グラツィアーノ・ペッレのボレー、シェーン・ロングの右からの突破とセインツが積極的にシュートを打ちますが、いずれも枠に飛びません。年明け以降のプレミアリーグでは、フィルミーノがいないとはっきり勝率が落ちるリヴァプールは、縦にボールが入らず攻めあぐんでいます。16分のスタリッジのミドルはGKフォースターがキャッチ。オリギのシュートはスタリッジに当たるなど、遠めからのシュートしかなかったレッズには、しかしこの人がいました。17分、ララナがハーフライン付近で奪取したショートカウンター。左から持ち込み、シャープなミドルシュートを右隅に叩き込んだのは、ELでマン・ユナイテッドの息の根を止めたコウチーニョです。

この1点で、世界は変わりました。反撃を焦るセインツをあざ笑うようなカウンターが決まったのは22分。自陣深くからナサニエル・クラインが上がり、縦に出したボールをオリギが中央に持ち込むと、ラストパスは右のスタリッジへ。一発フェイクを入れて、空いたコースを通した左足の一撃にフォースターは触れません。26分には、またもカウンターからレッズに決定機。コウチーニョ、ララナときれいにつながった中央突破は、ララナの絶妙なラストパスでジョー・アレンがGKと1対1になりますが、左へのシュートは3度めの正直でフォースターが足を出してブロックします。

34分、このジャッジは微妙でした。CKからジョー・アレンがミドルを狙うと、ゴール前にいたオリギがぎりぎりでよけてネットに突き刺さるものの、ジャッジはオフサイド。27番が関与したと取られたリヴァプールが特段強い抗議をせず、淡々とプレイに戻ったのは、いい攻撃ができている手応えゆえでしょうか。前半は0-2、マネとワニャマがベンチに控えているクーマン監督のチームは、後半に動いてくるでしょう。

やはりきました、マネとタディッチ。ハーフタイムにクラーシとタディッチを下げて2枚代えを敢行したクーマン監督に対して、クロップ監督は不安定だったデヤン・ロブレンを12試合ぶりのプレミアリーグとなるシュクルテルに代えました。セインツのペースで始まった後半は、48分にターニングポイントを迎えます。スティーブン・デイヴィスの縦パスに走り込んだペッレを、代わったばかりのシュクルテルが引っ張ってしまい、PK。決まっていれば試合はわからなくなり、クロップ監督が咎められたかもしれませんが、こちらも途中出場のマネがミニョレに止められてしまい、レッズは窮地を脱します。

ひと息ついたレッズは、59分に違いを生み出せるララナが狭いスペースを中に通し、エムレ・ジャンがダイレクトで狙うもDFがブロック。2点を追うセインツは、グラツィアーノ・ペッレのヘッドが枠にいかず、62分にFKからファン・ダイクがヘッドでファーに落としたチャンスは、右からスライディングしたマネがわずかに届きません。ボールを支配するセインツは、63分にロメウが強烈なミドルを放つと、その1分後にゴールを奪い返しました。エムレ・ジャンのパスを敵陣で奪ったショートカウンター。ロメウの縦パスを受けてサコをかわしたのは、PKを外したマネでした。左足でクロスに打ったシュートは完璧で、1-2。69分、もう1点ほしいクーマン監督はロメウをウォード=プラウズ。クロップ監督の2枚めは、スタリッジに代えてベンテケです。

迷えるストライカーは、ことごとくうまくいきません。カウンターから再三チャンスボールをもらったベンテケは、ヒールパスは味方に通らす、75分にララナのパスで前にGKしかいなくなった絶好機をダフって左に外してしまいます。83分、チャンスを決められなかったレッズは、そのツケを払うことになります。後ろからのパスを、体を捻ってダイレクトで中に落としたシェーン・ロングが秀逸でした。左足のコントロールショットを冷静に決めたのは、今季プレミアリーグで9ゴールめとなるグラツィアーノ・ペッレ。こうなると、勢いは止まりません。3分後、ミニョレのミスキックを拾ったペッレが前に流すと、走り込んだマネの左足はパーフェクト。3-2、ついに逆転です。レッズには取り返す術はなく、タイムアップ。痛い敗戦で、プレミアリーグ4位が遠のきました。

クロップ監督の油断だったのではないでしょうか。危険なチェックが多く、カードをもらっていたデヤン・ロブレンを代えたかったのはわかるものの、久しく試合に出ていないシュクルテルよりもコロ・トゥレでしょう。ミス絡みの2点を含む3失点は、3つとも最後にサコが止められなかったシーンが映っていましたが、その手前でシュクルテルがタックルもカバーもしていなかったほうが厳しかったと思います。勝てばCL出場権まで視野に入ったリヴァプールは、ヨーロッパリーグが怪しくなりました。混戦の今季は、こういった取りこぼしが命取りとなります。ハーフタイムには、フィルミーノなしで快勝だと思ったのですが…。

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“【Saints×Liverpool】交代はことごとく裏目…リヴァプールは2-0から痛恨の逆転負け!” への7件のフィードバック

  1. NA28 より:

    シュクルテルも含め今日の敗戦の最大の要因はクロップの采配ミスな気がします。ベンテケが決めていれば引きわけ以上の結果を得られたと思いますが、それ以前にサンドバッグにされ続けたほうが問題。あれだけボールをセインツに拾われて押し込まれればバスを停め慣れてない今のレッズのDF陣では食い止められないでしょう。

    こぼれ球を拾えるようなフォーメーションや中盤の選手の位置の修正がほぼ無かったこと、ラインを上げている相手に折角ベンテケやオリギと言ったターゲットがいるのに一切放り込みをせず素直に繋いでカウンターをして取り返される。奪い返そうとしても全く機能しないプレス…

    後半早々にマネ、ワニヤマの2枚替えで前線と中盤を活性化させ流れを一気に変えたクーマン監督の采配勝ちだと思います。あそこまで前半後半で修正するのは素晴らしい…

  2. リバサポ より:

    責められるは、監督も選手もどちらもですね。見事な自滅ぷりでしたし、前半のうちに試合を終わらせらず、逆に小さな歪みを修正できなかった。走るべきところを走れなかった。疲労があったとも思いますが…
    先日のレスターとは、逆に耐えるべき時間が来た時に、チームとしてアクションを起こせなかったのが、このチームの弱さです。そういった意味でも、踏ん張りのきくミルナー不在が響きました。
    シュクルテルは復帰戦にしては割と難しいシュチュエーションだったかなと…立ち直って欲しいところです。

  3. SG8 より:

    更新お疲れ様です。
    前半、スタリッジとアレンの決定機外しを見た時点で嫌な予感はしてましたが、前半のセインツを見てまさか当たるとは思いませんでした。
    レッズファンとしては、敗戦理由が自滅なだけに、本当に腹が立つ内容で眠れない夜となりましたが、今の実力がこれだと思います。
    クロップと選手が思いっきり反省して、もう一度やり直してほしいです。
    それにしても、ベンテケは改善の兆しが一向に見えませんね…

  4. K より:

    今日は自分たちに敗因求めればベンテケでしょう。来年のCL権ともどもサヨナラ!って感じですね。
    中2日でスタリッジ、中盤の運動量が後半からガクッと落ちたところで求められていたフォアチェックはしない、ボールは収まらない、決定機を外して採点は0点ですね! 90分プレーしたオリギより走れずボールが収まらないのはビックリです!

    サコの微妙な判定で3点目取れなかった事もありますけど、中2日で走れなくなった後半に狙ってワニャマとマネ投入ならクーマンさんの采配と応えたマネ、ロング、ペッレを讃えたいですね〜。彼ら相手にCHとクラインの運動量落ちればそりゃ逆転されますよ! サヨナラ4位、CL権。キャプテンがコンディション不良ならブラナガン入れて欲しかったですけど、大人の事情で無理でしょうね!
    今日も息を吸うように5本のSOTで3失点するコスパのいいGKには絶対的な存在とロングやマネのような敏捷性に優れた選手抑えるための速いCBと25歳くらいのCHが絶対欲しいです。アレンは細かいドリブルもパスもタックルもトラップも上手いですが、ミドルシュートがないのでアンカーにしたいし、ミルナーは走力とクロスの精度を活かすためにサイドで使いたいし、ルーカスはシュートとドリブルが出来ないのでCBに回すとなれば実質的にはカンとヘンダーソンと20歳くらいの選手しかいない編成、ビックリです!

  5. Macki より:

    マネやペッレはもちろんですが、1-2で投入されて周りに声出して鼓舞してたウォード=プラウズの姿も印象的でした。
    逆に、PK献上も含めてシュクルテルは厄日だったかなあ、と。

    今節で、
    シティ 51(一試合少ない)
    ハム&ユナイテッド 50(一試合少ない)
    セインツ 47
    ストーク 46
    リヴァプール 44(二試合少ない)
    という状況になりましたし、シティの今の調子を思うと四位~九位までが混沌として面白くなってきました。
    勢いだけで言えばハマーズが快調ですしまさかの結果もあるかも、ですね。

    —–
    更新ご苦労様です。
    前半で決められるゲームと思ってましたが、後半ではガラリと変わってしまいましたね。1点入れられて耐えることが難しくゲームを畳めなかったですね。ここがこのチームの課題ですね。まあ負けてしまったのは仕方ありません。監督や選手両者共々感じることはあるでしょう。次節のスパーズ戦の奮起を期待します。

  6. だしまる より:

    凄い逆転劇でした。そして【迷えるストライカー】、いいですね~。なぜ、自信を失ったストライカーのゴールは決まらないのでしょうか。開幕時にあれだけ迷っていたハリー・ケインが、毎回どや!と決めている姿には微塵も迷いが見られません。

  7. makoto より:

    更新お疲れさまです。

    残念すぎる結果です。
    前半と後半で全く違うチームでした。
    私もトゥレでなくシュクを投入した采配がまずかったと思います。
    0-3ならまだしも0-2での投入はなぜだったのか、少しクロップ監督に慢心があったのではないでしょうか。
    シュクルテルは全く試合にはいれませんでした。
    前半のまま勝てればここまでうまくいっていた原動力のフィルミーノなしでの結果として自信になりましたが、この敗戦は取りこぼし以上に今後に影響するのではないでしょうか。
    天国から地獄へ一気に落とされた気分です。
    このタイミングでヘンドに移籍の噂など、一層不安になります。
    勝てればゲームキャプテンのフラノの自信にもなったでしょうが…、とても残念でこれまでの期待感が不安に変わってしまいました。
    今季のプレミアは本当に混沌としています。
    やはり今季はレスターに夢をみるしかなさそうです…

    —–
    NA28さん>
    そうですね。マネやワニャマが入った後、選手交代以外にも何らかの修正を施していれば…と思いました。クーマン監督の勝利ですね。

    リバサポさん>
    シュクルテルは、ラスト10分ならともかく、45分も期待してはいけない状態だったと思いました。気持ちを切り替えてほしいですね。

    SG8さん>
    ベンテケは、心の問題でしょうね。マンチェスター・ユナイテッド2シーズンめの香川真司が、ゴール前に出ると信じられない外し方をして、ノーゴールに終わったのを思い出します。

    あすえことさん>
    ハマーズの4位はありそうですね。気迫が落ちないというか動揺しないというか、えもいわれぬパワーを感じます。

    Kさん>
    うーん、守備のミスで2失点、ベンテケよりも決定的なチャンスを外したジョー・アレンと他にも素材が揃っているなかで、ベンテケひとりに背負わすのは酷ではないかな、と思いました。

    Mackiさん>
    そうです。畳めなかったですね。マネを抑えるだけでもよかったのですが、効果的な策を見出せませんでした。

    —–
    だしまるさん>
    ファン・ペルシも、「無双期」「迷える期」がはっきりしてたストライカーでしたよね?ストライカーには自信が必要なのでしょう。なので私は、イブラヒモヴィッチのビッグマウスを「わがままなヤツ。サイテー」とは思いません。ああでなければ、一流にはなれなかったのだと思います。

    nyonsukeさん>
    早くシュクルテルにトップフォームを取り戻してほしかったのかもしれませんが、あの出来なら15分でコロに代えてもよかったとすら思ってしまいました。おっしゃるとおり、勝っても負けても大きな一戦だったのかもしれません。どう立て直すか、ですね。

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