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【Swansea×Liverpool】クロップ監督苦笑い…中盤でミスを重ねたリヴァプールは完敗!

思い切りました、クロップ監督!本気でヨーロッパリーグを勝ちにいっています。現在、リヴァプールはプレミアリーグ7位。今後の結果次第では、サウサンプトンにかわされて来季のヨーロッパリーグの出場権を獲れなくなる可能性がある微妙なポジションです。にもかかわらず、今日のメンバーは若手中心。スウォンジーにはこれでも勝てると考えているのか、最悪負けてもビジャレアルに勝てればいいと腹をくくっているのか。GKウォード、最終ラインはデヤン・ロブレン、シュクルテルにナサニエル・クラインとブラッド・スミス。最も思い切ったのが中盤です。コウチーニョ、ジョーダン・アイブはいいとして、セントラルにスチュワートとチリベジャ、左サイドにはオジョとフレッシュな顔ぶれ。トップにはスタリッジが入りましたが、リードして後半に入れば、早い時間にベンテケにスイッチするでしょう。プレミアリーグ36節、リバティ・スタジアムのゲームは、ヒルズボロの悲劇で亡くなられた96名の方々に対する拍手でキックオフを迎えました。

コウチーニョがトップ下、スタリッジが前でしょうか。静かな立ち上がりのゲームは、両者とも守備陣のゴール前での寄せが速く、シュートを打てない時間が続きます。最初のチャンスは12分のスワンズ。右から入ったグラウンダーをアイェウが落とし、シグルズソンがダイレクトで狙うもGKウォードの正面。リヴァプールは、コウチーニョやオジョに自陣で不用意なボールロストがあり、モンテーロの縦パスを受けたアイェウにフリーでボレーを放たれるなど、ピンチが続きます。

18分、浮き球の処理を誤ったレッズ守備陣の乱れを突いて、スワンズが中央突破を図るものの、ジャック・コークのヒールパスがシグルズソンに通らず。20分、コークの素晴らしいパスをルートリッジがダイレクトで左に流すと、アイェウが強烈なシュートを放つもデヤン・ロブレンの捨て身のスライディングでCK。これを活かしたスワンズが先制です。中央に出たボールにデヤン・ロブレンが遅れ、アイェウのきれいなヘディングシュートがゴールに突き刺さります。1-0となり、勢いに乗ったホームチームは26分にも決定機を創ります。モンテーロとテイラーが左サイドを崩し、マイナスのグラウンダーをもらったフリーのジャック・コークがコースを狙ったボレー。GKウォードは、よく足を残してクリアしました。直後、右からのシグルズソンのFKに、アマトがノーマークでヘディングシュート。これは強く叩き過ぎて浮かしてしまい、追加点は奪えなかったものの、スウォンジーの攻勢は止まりません。

33分に2点めを決めたのは、止まらないジャック・コーク。中盤での競り合いのこぼれ球を持ち込み、デヤン・ロブレンの外を巻くように狙ったコントロールショットが、見事に右のサイドネットに吸い込まれます。リヴァプールの反撃は36分。自陣から強引にドリブルで上がったオジョがスタリッジにスルーパスを通すと、ファビアンスキの前めのポジションを見たレッズのエースがループシュートでGKの頭上を越そうとしますが、カーブがかかったボールは右に流れてしまいました。42分のコウチーニョのミドルはうまくミートせず、右にアウト。前半を2-0で折り返したスウォンジーの攻撃力は、プレミアリーグ15位のものとは思えません。

クロップ監督は、ハーフタイムにチリベジャとコウチーニョを下げ、ベンテケとルーカスで巻き返しを図ります。ルーカスが真ん中を落ち着かせ、オジョとジョーダン・アイブがサイドを切り裂いて2トップに合わせるというシンプルな攻撃に切り替えたことによって、迷いがなくなったレッズが攻める時間が増えました。57分のオジョのクロスは、転倒したベンテケに笛は鳴らず。しかし65分、ついに来ましたクリスティアン・ベンテケ。右からのCKを受け、シグルズソンのマークをかわしたベルギー代表FWが、今季プレミアリーグ8ゴールめとなる完璧なヘッドを叩き込みます。2-1となり、レッズの怒涛の攻撃が始まるかと思いきや、2分後にスワンズが追加点。自陣でルーカスがシグルズソンにインターセプトされ、ルートリッジが左サイドで粘って入れたボールが混戦となると、最後はアイェウに左隅に決められてしまいました

76分、ブラッド・スミスが2枚めのイエローで退場。ここから2ゴールは難しいでしょう。80分、ジョーダン・アイブが下がってフラナガン。雨のリバティのピッチ脇で、クロップ監督は苦笑いを浮かべています。今日の赤いユニフォームは、中盤でミスを重ねすぎました。シグルズソンの奮闘ばかりが目立った終盤、リヴァプールはこれといったチャンスが創れず、タイムアップの笛を聞くことになりました。

クロップ監督のチームは、主力を休ませたゲームの完敗では、さほどショックは残らないでしょう。このうえは、ビジャレアルを迎える木曜日のアンフィールドで、胸のすくような勝利を決めてもらえればと思います。それにしても、グイドリン監督のスワンズは強かったです。先週までのプレミアリーグで、ニューカッスルとレスターに3-0、4-0と惨敗したチームとは思えませんでした。この勝利で、勝ち点を43まで伸ばしたグイドリン監督は、プレミアリーグ残留というミッション達成です。(ジャック・コーク 写真著作者/cfcunofficial (Chelsea Debs) London)

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“【Swansea×Liverpool】クロップ監督苦笑い…中盤でミスを重ねたリヴァプールは完敗!” への5件のフィードバック

  1. K より:

    EL取れたら全部OKな試合です。特にブレーキになったチリベジャ君はトラップだけはそこそこなので3〜5年で何処まで成長出来るでしょうか。ウォードは意外とミニョレより出来そうでコロにも劣るシュクルテルは放出確定。ルーカスはカバー範囲が落ちて2センター出来るのがアレンとチャンにヘンダーソンの3人じゃあ選手層が薄すぎます。ブラナガンやスチュアートにも劣りそうなグルイッチではとても戦えませんし、コウチーニョも真ん中でやらせるにはトラップ技術が厳しそうです。オジョはまだ若くプレーの精度が上がれば面白そうですね! アイブはスペースがある弱小チームの方が良さそうです。
    予算は放映権料考えても£50mくらいでしょうか。4-2-3-1.4-3-3.4-4-2と試しましたが、どのフォーメーションで来季を戦うかが補強と放出のカギを握りますね。GK、CB、CHの3ポジションは必須、4-3-3やるなら1流のサイドアタッカーも欲しいですけど中途半端な選手なら不要ですね。
    ユナイテッドのようにアカデミーから良い選手が出てくれば良いんですが……ブラナガンもケントもまだまだ時間がかかりそうですしU18もこれという選手がいないので気長に応援します。

  2. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    まあシーズン何度もあってはいけない試合の一つと言うか、、、何と言うか、、、苦笑ですね。
    分かったことはシュクルテル大分厳しい状態にあり放出候補になってしまった事でしょうか。アイブも何だか伸び悩んでますね、、、かつてはスターリング移籍後の後継者と言われたと思いますが、、、。若手主体で臨むのもわかりますが、うーんELセカンドレグ取ったら良しとします。

  3. リバサポ より:

    正直EL取らなくてもさほど落ち込む時期でもないです。監督途中交代からの試合数も1番多く、怪我人ランキングもぶっちぎりの1番。来シーズンのプレからが勝負ですね。どれだけフィトネスを仕上げられるかですしね。

  4. An より:

    ターンオーバーというにはメンバーを落とし過ぎです。
    悪い試合をしたときに責められるのは大体の場合選手ですが、今回は選手が責められるのは可哀想ですよ。
    チリベジャなんかはこれがプレミアデビューで、ポジションも中盤センターの底という難しい場所。そもそもトップチームの経験自体がほぼなく、隣にいるのは同じく経験の浅いスチュワート。後ろは若いスミスとここのところ不安定なシュクルテルで、前には調子のイマイチなアイブにまたも経験少ないオジョ。
    これはあまりに厳しいデビューですよ。
    今になって若手を一気に投入するぐらいなら年末年始の今よりハードな日程で人員不足だった時期に、4部相手のカップ戦で大量投入するのでないやり方で若手を使えたんじゃないでしょうか。
    とにかくこんなやり方をした以上、ELは勝ち抜けをノルマとしたいですね。

  5. makoto より:

    Kさん>
    コウチーニョの真ん中は、充分ありではないでしょうか。フィルミーノとポジションをスイッチしながら、などとやれればおもしろそうです。

    Mackiさん>
    シュクルテル、そうですね。以前にも一度、放出候補といわれ復活したのですが、今の状態では厳しいですね。ジョーダン・アイブはトップフォームに戻っていない印象が強く、もう少し待ってあげてもいいかもしれません。

    リバサポさん>
    とはいえEL勝てたら最高ですね。補強もより強気でいけそうですし、クロップ監督ならよっぽどやばいグループに入らなければ年を越してくれそうです。

    Anさん>
    EL優先、4位の可能性が薄いプレミアリーグではヨーロッパリーグ出場圏内を甘受する、とした方針は明確で、理解できます。ELは厳しい相手で、それでも勝てればプレミアリーグで得られる以上の果実が手に入るとチャレンジしているので、ノルマとまでいうのは厳しすぎるかもしれません。

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