偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドサポーターにとっては、いいニュースなのかもしれませんが…。土曜日のプレミアリーグに、開催されるべき試合がなかったというお話です。本日、セント・メアリーズで行われるゲームは、「4月30日　12:45キックオフ　サウサンプトンVSマンチェスター・シティ」となるものだとばかり思っていました。アウェイチームは、水曜日にサンティアゴ・ベルナベウに乗り込み、レアル・マドリードとのチャンピオンズリーグ準決勝を戦うチームだからです。ところが、ペジェグリーニ監督の希望は受け入れられず、しかも3つの試合のうち、いちばん最後の開催となる16時30分キックオフです。深夜にマンチェスターに戻ったチームは、週明け早々にマドリードに旅立たなければなりません。クラブに初めてのトロフィーをもたらし、有終の美を飾りたい指揮官が激怒するのはよくわかります。

「信じられない。他国のリーグを見てほしい。イタリアなどでは、チャンピオンズリーグを戦うチームは金曜日にリーグ戦をしている。イングランドサッカーも、そうするべきだと思う。マンチェスター・シティのためだけにいっているわけじゃない。プレミアリーグ全体がポイントを失うかもしれないんだ」（マヌエル・ペジェグリーニ）

おっしゃるとおりです。ガレス・バイルやモドリッチは、昨日の18時にレアル・ソシエダ戦を0-1で勝ち切り、決戦まで中3日です。負傷していたクリスティアーノ・ロナウドとベンゼマは水曜日は出場可能と報じられており、BBC揃い踏みならなおさら、マンチェスター・シティにはベストメンバー、ベストコンディションで戦ってほしい試合です。CLのファーストレグ直前、土曜日開催だったプレミアリーグのストーク戦も、フライデーナイトにしてもいいのではないかと思った一戦でした。前半で2-0とリードしたペジェグリーニ監督は、アグエロ、ダヴィド・シルヴァ、フェルナンドといったレアル・マドリード戦のスターターを次々と下げ、デブライネを起用せずに4-0で楽勝。悪くない状態でシティ・オブ・マンチェスターに強敵を迎えることができました。しかし、今日のゲームはアウェイで、しかも相手はヨーロッパリーグ出場権に手が届くかもしれない必死のチームです。負ければ来季のチャンピオンズリーグ出場権を失いかねないマン・シティは、前回のようには戦えないでしょう。

中2日でレアル・マドリード、さらにそこから中3日でアーセナル。今季の栄誉と、次季の権利を両方得るためには、マンチェスター・シティは全勝しなければなりません。今回のスケジュールを見ると、マンチェスター・ユナイテッドの都合はひとまず脇に置いて、「セインツ戦とマドリード戦は、ぜひ両方勝ってください！」と応援したくなります。今夜のゲームは、ペジェグリーニ監督のチャンピオンズリーグ対策にも注目しながら、楽しみたいと思います。