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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Tottenham×Saints】デンベレ&デル・アリなきトッテナムは、セインツに逆転負け!

今季のプレミアリーグは、36節で決まりました。過去最多のイエローカード9枚(レッドが出なかったのがすごいです)を出してチェルシーに2-2のドローで終わってしまい、レスターの優勝を許したトッテナム。ラメラがセスクの手を踏みつけたのはお咎めなしで、デンベレの6試合出場停止のみで済んだのを喜ばないといけないでしょう。気持ちを入れ替え、今日のサウサンプトン戦に勝てば、プレミアリーグで初めてアーセナルの上をいく2位はほぼ確定です。GKロリス、カイル・ウォーカー、ダニー・ローズ、アルデルヴァイレルト、フェルトンゲンはいつもの最終ライン。エリック・ダイアーを底に、ソン・フンミン、エリクセン、ラメラ、ライアン・メイソンの中盤なら、充分戦えます。トップはもちろん、プレミアリーグ得点王争いのトップをいくハリー・ケイン。対するセインツが勝てば、リヴァプール、ウェストハムと争っているヨーロッパリーグ出場権の行方がわからなくなり、2位争いも続行と、最終節の興味が2つ増えます。

開始早々の5分、ダニー・ローズがトラップ一発でクコ・マルティナをちぎってクロスを入れた攻撃は決定的でした。ハリー・ケインのボレーは、フォースターが左手に当てるビッグセーブに阻まれましたが、序盤からホームのスパーズが圧倒しています。セインツの最初のチャンスは11分。マネの縦へのスルーパスで左から抜け出したタディッチのフィニッシュは、ゴールを横切り右に抜けていきました。直後、左からえぐったソン・フンミンの高速グラウンダーには中が触れず。16分、トッテナムの先制点は、最近好調の韓国人アタッカーがマークしました。

ラメラと仕掛けた、たった2人のカウンター。背番号11をポストに使ったソン・フンミンは、オフサイドポジションにいたためにボールに関与しなかったハリー・ケインを追い越して、ラメラからの絶妙なスルーパスでGKと1対1。右のゴールライン際でフォースターを抜き去ると、DF2人をかわして無人のゴールに蹴り込みました。プレミアリーグにフィットするのに時間がかかった7番は、ようやく今季4ゴールめ。1-0となって、スパーズがゲームを支配します。23分には、カイル・ウォーカーのアーリークロスにニアのハリー・ケインがボレー。ボールは浮いてしまい、2点めはなりませんでしたが、この後もスパーズはさらに攻勢を強めます。

26分、右からのボールをラメラが落とし、エリクセンの右足。1分後、ラメラからのパスをハリー・ケインが持ち込み、思い切りのいいミドル。トッテナムがシュートで終わっているのに対して、セインツの反撃はサイドを突くところまではいいのですが、クロスが入ったときに中が薄く、フィニッシュにつながらないシーンが続きます。ところが31分、クコ・マルティナが浮かせた縦パスに走り込んだタディッチが右足で折り返すと、スティーブン・デイヴィスがニアで先に触り、ロリスの手を弾いたボールがそのままゴールに転がります。1-1、同点。セインツの最終ラインが落ち着き、トッテナムは前にいけなくなりました。

45分、スティーブン・デイヴィスが仕掛けたカウンターは、タディッチのラストパスをライアン・メイソンがぎりぎりでクリアし、逆転を阻止します。47分、自陣深くでフォンテがハリー・ケインにボールをさらわれ、スパーズのエースとセインツの守護神が1対1になったシーンは、フォースターが素晴らしい反応でシュートをブロックし、ホームチームの勝ち越しはなりません。前半はイーブンのまま、勝負は次の45分に持ち越されます。

セインツのカウンターが冴え始めた後半。48分にはシェーン・ロングとフェルトンゲンが駆けっことなり、ボールをキープしたシェーン・ロングがシュートを打つも、バーの上を越えてしまいます。トッテナムにはいいときの運動量がなく、エリクセンは前線の選手にうまく絡むことができません。53分、タディッチのピンポイントクロスに、シェーン・ロングのヘッドは当たりが薄く、右に外れます。64分にCKに合わせたフェルトンゲンのヘディングシュートはゴール左隅に向かって一直線。しかしそのコースにはファン・ダイクが入っており、頭に当ててCKに逃れます。プレミアリーグでスパーズに勝ったことがないクーマン監督は、マネをグラツィアーノ・ペッレで勝負。同じ時間にポチェッティーノ監督は、ソン・フンミンをヌジエです。67分のカイル・ウォーカーのミドルはDFにブロックされ、エリクセンの左足は味方のライアン・メイソンに当たります。

72分、ついに均衡が破れました。左サイドから上がったスティーブン・デイヴィスがタディッチとワンツーをかわして中央に回り込むと、右隅を狙ったシュート。強い球足ではなかったのですが、ロリスはブラインドだったのでしょうか。反応が遅れたGKの指先を抜けたボールはがネットを揺らし、アウェイチームが逆転です。1-2となってからは、セインツのペースというほうが妥当でしょう。ハイクロスとミドルで追いつこうとするスパーズは、エリック・ダイアーのヘッドやエリクセンの強引なシュートがことごとく枠を外れ、攻め上がったアルデルヴァイレルトの裏を狙うセインツのシェーン・ロングは、83分にロングボールを追いかけてロリスと接触するなど、カウンターでホームチームを脅かします。95分、スパーズ最後のチャンスは、左からのエリクセンのFK。こぼれ球が途中出場のシャドリの足元に出ると、決まったかに思われたシュートはフォースターが膝でブロック。この日3つめのビッグセーブを見せたイングランド代表GKは、ホームチームに2点めを許さず、チームのヨーロッパリーグ行きの望みをつなぎました。

デル・アリとデンベレを欠いたトッテナムのエンジンは小型化した感があり、連動性のある崩しが足りなかったように思います。そしてまた、攻め手を失ったときに威力を発揮するハリー・ケインのシュートは、すべて完璧な対応をしたフォースターを破れませんでした。それにしても、セインツはしぶといですね。年末にアーセナルを4-0で叩くと、マンチェスター・ユナイテッド、マンチェスター・シティ、リヴァプール、トッテナムをすべて撃破。レスター戦だけはマネがシュマイケルとの1対1を外して勝ち点3を献上する、見事な「ラニエリ応援団」ぶりです。欧州にいきたいクーマン監督のチームの最終戦は、本拠地セント・メアリーズでクリスタル・パレス。2位で終わりたいトッテナムはセント・ジェームズ・パークのニューカッスル戦です。ミッドウィークに行われるサンダーランドVSエヴァートンで、サンダーランドが勝ってプレミアリーグ残留を決めれば、降格となって意気消沈のニューカッスルには、トッテナムは負けないと思われるのですが…。(スティーブン・デイヴィス 写真著作者/Andre666)

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“【Tottenham×Saints】デンベレ&デル・アリなきトッテナムは、セインツに逆転負け!” への3件のフィードバック

  1. queen より:

    主力離脱とモチベ低下もあるのでしょうけれど、セインツは強いですね。個人的にはマルティナではなく、セドリクを使ってほしかったですが。
    ちなみに、ベンタレブはケガですかね。好きな選手ですが最近全然見ないので。

  2. シティふぁん より:

    CL権獲得だけで充分ですが優勝が見えてると
    優勝できないとがっかりしてしまいますよね
    トッテナムはシーズン通して良いチームでした

  3. makoto より:

    queenさん>
    セドリクいいですよね。昨日は、マルティナがいいプレイを見せてくれましたが。ベンタレブは膝で、復帰未定ですね。

    シティふぁんさん>
    同感です。かかっていたものが大きかったので、うまく切り替えできなかったのでしょうね。

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