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【Arsenal×Chelsea】ケーヒル、致命的なミス…守備が崩れたチェルシーがアーセナルに完敗!

両者とも、申し分のないメンバーです。プレミアリーグ6節、エミレーツのビッグロンドンダービー。アーセナルはGKチェフ、DFはベジェリン、コシールニー、ムスタフィ、モンレアル。カソルラとコクランのセントラルMFコンビに、イオビ、エジル、ウォルコットが2列めです。トップのアレクシス・サンチェスが下がったときに、両サイドの2人が裏に入れれば決定機となるでしょう。

テリーを欠いたチェルシーは、GKクルトワ、イヴァノヴィッチ、ケーヒル、アスピリクエタに出戻りのダヴィド・ルイス。カンテが中盤の底に入り、アザール、マティッチ、ウィリアンと中盤を構成するのは、オスカルではなくセスクです。アーセナルの最終ラインが、プレミアリーグ5戦5ゴールと好調のジエゴ・コスタを止められるかどうかも勝負を分けるポイントとなりそうです。立ち上がりの4分、カソルラの強烈な左足シュートはクルトワがセーブ。ジエゴ・コスタがボールを持つと、エミレーツにグーナーのブ-イングが鳴り響きます。

9分、アレクシス・サンチェスのシュートがブロックされた後のCKから、クリアされたボールを奪い返したアーセナルは、ウォルコットがグラウンダーを出すも味方に通らず。しかし11分、バックパスを出そうとしたケーヒルが詰めてきたアレクシス・サンチェスにインターセプトされてしまい、クルトワの出方を見た巧みなチップキックがゴール左隅に吸い込まれます。プレミアリーグ4節のスウォンジー戦でフェルに奪われて決められたときは「月から見てもあれはファール」と憤慨していたCBも、今日は頭を抱えるしかありません。リードして勢いがついたガナーズは、14分にあっさり2点めを追加します。カソルラ、エジルとつながったボールを受け、右に通したイオビのスルーパスが完璧でした。完全に抜けたベジェリンが通したグラウンダーに、中のウォルコットはノーマーク。さすがのクルトワも、至近距離からフリーで打たれたダイレクトショットには触れません。

コンテ監督が苦笑いを浮かべるしかなかったチェルシーが、ようやく反撃に出たのは21分。アザールが左から持ち込み、中に入れたボールが右にまわると、ウィリアンのシュートは左のポストすれすれを抜けていきます。2分後にもウィリアンがフリーとなり、ニアのアザールに打たせるチャンスがありましたが、アーセナルDF陣の寄せが速く、シュートはチェフに届きません。28分、アーセナルのカウンター。カソルラからのパスを受けたイオビがアレクシス・サンチェスとのパス交換で中央を突破すると、イヴァノヴィッチの足がかかり、絶好の位置からのFKです。アレクシスのシュートは壁に当たってバーの上へ。数分前にスライディングで足を取られたコクランは、プレイ続行不可能となり、急遽呼ばれたジャカがカソルラの脇に入ります。

39分、右から抜け出しかけたジエゴ・コスタは、コシールニーの執念のスライディングで止まりました。すると40分、アーセナルが自陣からの見事なカウンターで3点めを奪います。コシールニーのボール奪取の後、見事なターンでカンテをかわしたエジルがドリブルで上がると、一気に2対2。右に走ったアレクシス・サンチェスにスルーパスが通り、エジルの動きをよく見ていた7番が左にふわりと浮かすと、左足のボレーが右のポストの内側を叩いてゴールに転がります。追加タイムにセスクが入れた左からのFKをチェフがパンチで逃げると、落ち際を叩いたアザールのボレーは枠に飛びません。前半は3-0。ユーヴェでは連敗がなかったコンテ監督は、アタランタで指揮を執っていた2009年以来、7年ぶりの連敗に近づいています。

アザールにボールを集めるものの、シュートが打てないチェルシー。最終ラインと中盤の間に大きなスペースが空くようになり、53分にはアーセナルに中盤の裏を使われます。右サイドでフリーになったウォルコットは、自分で打ったほうがよかったでしょう。直後、今度は左でエジルが一瞬フリーになりますが、こちらも強引に打たずにパスを選択し、決定的なシーンは創れませんでした。チェルシー移籍後、プレミアリーグ初登場となるマルコス・アロンソを入れたコンテ監督は、3バックにスイッチ。ボールをキープする時間は長くなったものの、サイドに出した後の工夫がありません。

68分、イオビが右にパスを通すとウォルコットが快足を飛ばしてマルコス・アロンソを抜き去り、クルトワと向き合ってシュートを打つも守護神が足でブロック。69分にイオビが下がってギブスが入り、久しぶりの「ヴェンゲル監督謹製SB二段重ね弁当」です。コンテ監督はウィリアンとアザールを諦め、バチュアイとペドロ。72分、センターサークルでジエゴ・コスタがコシールニーのボールを奪い、ペドロが最終ラインの裏に抜け出しますが、ベジェリンが追いついてスライディングでピンチを切り抜けます。ミドルレンジでジャカにボールがいくたびに、打てと声を挙げていたグーナーは、78分のロングシュートで満足したでしょう。アレクシス・サンチェスに代わってジルーが入ると、残り時間は10分です。

84分、ダヴィド・ルイスの縦パスでバチュアイがチェフと1対1になったチェルシー最大の決定機は、足に当てたチェフの勝ち。最後までアーセナルはゴールの匂いがするシーンを創り、アウェイチームは放り込みも波状攻撃もシュートすらもないままタイムアップを迎えました。アーセナルがプレミアリーグでチェルシーに勝ったのは、2011年10月以来5年ぶりです。最大の功労者は貴重な先制点とエジルへのアシストを決めたアレクシス・サンチェスですが、積極的な守備でチェルシーの反撃の芽を摘んでいたムスタフィやジャカ、ベジェリンと、気迫のこもったチェックでジエゴ・コスタを封じたコシールニーも素晴らしかったと思います。

コンテ監督のチームは、どうしたのでしょうか。中盤の選手たちは何度となく裏を取られ、最終ラインはアレクシス、イオビ、ウォルコットを止められず。致命的なミスに始まりサイド攻撃、カウンター、ミドルとあらゆるアタックに対応できていませんでした。プレミアリーグ開幕3連勝の後は、1分2敗と急ブレーキ。守備戦術に定評があったイタリア人監督は、守備の綻びをどう繕うかを問われています。

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“【Arsenal×Chelsea】ケーヒル、致命的なミス…守備が崩れたチェルシーがアーセナルに完敗!” への11件のフィードバック

  1. 新参 より:

    早速の記事ありがとうございます!
    最近のアーセナルでは一番面白い試合を見て、久しぶりにコメントしたくなりました。
    ジルーがトップの場合、ケーヒルのパスミスをさらっても、追いつかれたり、シュート打てても吹かしたりする可能性があったと思うのですが、サンチェスだとその心配もありませんね。
    サンチェストップは最悪だと思ってたのですが、仰ってたとおりベンゲルさんは本気で戦術の一つにしようとしてたのですね。3点目をはじめ、カウンターが何度も炸裂してましたね。

    —–
    エジルとサンチェスがかみ合ってきたからこそのサンチェストップができているのかなと思います。また、ウォルコットもかなり効いていました。彼がギャップを常に探して右サイドとトップを行き来することによって相手のマークを混乱させることができているのでパフォーマンスを継続してほしいです。

    守備陣は次第に調子を上げているように思えます。あと、気になるのはベジェリンのミスの多さです。また、セントラルに関しては、コクランの無念の離脱が印象深かったです。インターセプトでかなり貢献していただけに惜しまれますが、ジャカやエルネニーに出場機会がめぐってくると考えると楽しみです。

    ラムジーは戻ってきたらどこで使うんだろうという贅沢な悩みを後半を見ながらしてました。右サイドかな…

  2. ジャカジャカ より:

    しんさん>
    久しぶりのコメントありがとうございます。アレクシス・サンチェスはセンスのかたまりですね。あの1点で、完全にアーセナルに流れがいきました。パスセンスがある選手が多いので、カウンターは迫力があります。

    新参さん>
    アレクシス・サンチェスのワントップとウォルコットの相性が抜群ですね。ラムジーは、ジャカとセットならセンターもあるかもしれません。

    —–
    正直アーセナルが良かった。。ように見えるだけで実質はチェルシーが最悪でしたね。1点目のラッキープレゼントゴールが全てですね。あのDF陣ではまた10位前後でしょうね。

  3. いりこ より:

    いつも楽しいエントリーをありがとうございます。久々の快勝で嬉しい限りです。

    アザールが右サイドネットに外したシーンですが、チェフが弾いた左からのFKを蹴ったのは、ウィリアンではなくセスクでしょうか。

  4. セオ より:

    エジルやサンチェスのゴール後に胸のエンブレムをたたく姿を見ると、グーナーでよかったと心から思えるのです。

  5. ヤンガナ大好き! より:

    グーナーですが正直、チームの力云々以前のゲームだった為、素直に喜べません、ライバル チェルシーがカップ戦の疲れとコンテサッカーが、まだまだ浸透していないための結果だと思っています。二点目のシュート以外、完全に崩しての得点ではなかったですし。

    特にセスクとCB、それにクルトワのプレーに迷いがあって一つ一つの判断が明らかに遅い印象でした。が、流石コンテなのはスリーバックにしてディフェンスを建て直してましたね。また、カンテの運動量は相変わらずモンスターでした!

    ガナーズの中ではエジルに本来の動きが戻ってきていて安心しました。ただし、奮闘していた汗かきコクランの離脱は痛いです。ジャカやエルネニーに泥臭い仕事を求める必要がありそうです。また、ジルーの調子が全く上がらないのも気掛かりです。

    何れにしてもチェルシーはこんな力ではないはずです。次回のアウエーゲームでは両チーム最高のコンディションで、ゴリゴリのベストゲームを期待します!

  6. 雨好 より:

    更新ありがとうございます。
    JTも負傷でいない中でのダービー。負ける覚悟はしていましたがここまでとは思いませんでした。やはり1点目で完全にアーセナルをのせてしまったな。という印象です。連携面や守備組織についてはまだ序盤なので長い目ではみたいですが、センターラインは今のサッカーをやる為に相当なテコ入れが必要です。まず冬のマーケットで補強を成功させて欲しいと感じました。そしてアロンソは凄く難しい中でのデビューになってしまいました。無難なプレーに終始しましたが次節以降のスタメン構想に入れるよう頑張って欲しいです。

  7. magichat より:

    苦手意識を払拭するには良いですが、今朝の様なチェルシーに勝って、浮かれていてはダメですね。水を差す様で申し訳ありませんが、高い目標を掲げるのであれば、相手が3CBに切り替えた後にも、点が欲しかったです。

    ちょっと物足りないほどチェルシーのスカッドに気持ちが入ってなかったですね。ガナのCBは少しずつ理解し合えてる気がしますが、ゴリゴリの試合の中で、ぐうの音も出ないほど、コスタを抑えたかったと言うのが正直な気持ちです。

    それと細かくてスミマセンが、Mアロンソはボルトン時代にプレミアを経験してませんか?

  8. makoto より:

    ジャカジャカさん>
    ゲームの入りに失敗したことと、アーセナルの寄せが想像以上に早かったのが彼らの誤算だったのではないかと思います。チェルシーが悪かったのは、ここぞというところを狙って2点を先に奪ったアーセナルによって陥った状況でもあるのではないでしょうか。

    いりこさん>
    おっしゃるとおりです。訂正させていただきました。ご指摘ありがとうございました。

    セオさん>
    あれは感動的ですよね。ヴェンゲルさんのガッツポーズもかわいくて好きです(笑)

    ヤンガナ大好き!さん>
    チェルシーの守備が不安定なのは、ミッドウィークに岡崎にやられたEFLカップでも感じましたが、前半の終盤に1点獲って2-1で終われていれば、レスターVSチェルシーやマンチェスターダービーのように後半の巻き返しがあったかもしれません。チェルシーのMFが焦って前がかりになり、最終ラインとの間にスペースを創ってしまったのは、アーセナルがいきなりビンタを2発張ったからでもあったのではないでしょうか。忘れもしない昨季の10月、7分までに往復ビンタ喰らって何もできずに負けたチームのサポーターがいっているのですから、相手を気にし過ぎず胸を張っていただければ。あのときのマンチェスター・ユナイテッドは、直前まで3戦連続3ゴールの3連勝だったのでした。

    雨好さん>
    ズマが戻れば、変わるのではないかと思います。ダヴィド・ルイスは中盤に上げたほうがよさそうですね。

    magichatさん>
    後半は、アーセナルがスローペースにギアを切り替え、チェルシーは諦めていたので、「4点めが獲れなかった=まだまだ」とまで厳しくみなくてもいいのかなと思いました。とはいえ、最終ラインの組織的な動きはまだまだ改善余地あり、ジルーとルーカス・ぺレスを早期にフィットさせないといけないと思います。

    マルコス・アロンソの件は、ご指摘ありがとうございます。チャンピオンシップの印象が強かったのですが、ボルトンがプレミアリーグにいた頃にも9試合出てますね。訂正させていただきました。

  9. 赤に白袖 より:

    近年苦汁を飲まされ続けたチェルシーに勝ててホットしてます
    ビッグマッチに負けるとCLにまで影響出そうだったので(汗)

    サンチェスとエジルがコンディション良いとカウンターの迫力がありますね
    フォローで走るのはウォルコットですし

    いやーコスタを抑えつつ退場者なし万歳!笑
    コクランだけが心配です

  10. ヤンガナ大好き! より:

    更新ご苦労様です。

    昨季のホームでのユナイテッド戦と並ぶ最高の試合ではないでしょうか?アーセナル側には
    自信をもたらし他のプレミアのクラブには今季のアーセナルは手強いぞと思わせる試合では
    ないでしょうか?奮闘した全選手に最大級の賛辞送りたいです。素晴らしい試合でした。

    その上で大事なのは今週です。週中のバーゼル戦はローテが必須でしょう。チェンバレン・
    ジルー・エルネニーは当然ですがギブスもスタメンで起用して欲しいですね。アーセナルが
    本気でタイトルを狙うのなら彼等が担う役割は極めて重要だと私は思います。

    —–
    マコトさんのおっしゃる通り、ガナーズは入りから獰猛で、ビンタを2発張ったかのような得点で試合の流れを完全に制圧したのが勝因でしたね!改めて試合を見直してみても、フィールドプレーヤー全員のチェックが早く、プレスがかなり効いていました。ガナーズの激しいプレーはまさにダービーに相応しいファイティングスピリッツで、アドレナリン全開のプレーでした!今シーズンのベストパフォーマンスだったと思います!

    試合後、コンテさんが怒りがおさまらず2日間寝れなかった記事をみて、当日のチェルシーの守備があまりに緩く、ピッチ上の選手に闘うスピリットが足りていなかったことを改めて実感しました。自分はビックロンドンダービーにも特別な思いがあり、あの日のチェルシーのフットボールにダービー特有のガチンコ感が足りなかったことにがっかりし、素直に喜べない自分がいたのだと気持ちの整理がつきました。温かいコメント、本当にありがとうございましました!

  11. makoto より:

    赤に白袖さん>
    アレクシスはパサーにもフィニッシャーにもなれるので、カウンターの際はやっかいです。

    tomoさん>
    おっしゃるようにライバルに警戒させること、自チームの苦手意識を払拭したこと、ムードがよくなったことは大きいと思います。

    ヤンガナ大好き!さん>
    何度か試合を見てみると、「ガナーズが素晴らしかったから」だと感じますよね。

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