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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Chelsea×Everton】速攻、炸裂!チェルシーが苦手エヴァートンを5発で粉砕!

プレミアリーグ4連勝、得点11失点ゼロ。3バックにスイッチしてから圧倒的な強さを見せているチェルシーに、6位のエヴァートンが挑みます。コンテ監督が信頼する11人は、ほぼ固まっています。GKクルトワ、後ろの3枚にケーヒル、ダヴィド・ルイス、アスピリクエタ。両サイドにマルコス・アロンソとヴィクター・モーゼスが入り、中央にカンテとマティッチ。アザールとペドロがウイングから中を窺い、最前線にはプレミアリーグ得点王レースでトップに立つジエゴ・コスタです。クーマン監督の下、昨季とは打って変わって好スタートを切ったエヴァートンは、ルカク、ボラシェを中心にカウンター狙いに徹してくると思われます。ジャギエルカ、アシュリー・ウィリアムズ、フネス・モリと、こちらも3バック。昨季のエヴァートンはチェルシーに2勝1分と負け知らずでしたが、コンテ監督の新しいチームは単純なサイドアタックでは崩せないでしょう。

キックオフからしばらくは、シュートのない展開。両者とも前線で激しいプレスをかけ、ビルドアップから縦に出るボールを狙っています。マルコス・アロンソが出したグラウンダーがGKの懐におさまると、10分を過ぎてもチェルシーに効果的なアタックはありません。さすがはクーマン監督、ジョン・ストーンズが抜けた最終ラインに代役としてアシュリー・ウイリアムズを加えただけで、強固な守備陣を構築…と感心していたのは15分までです。エヴァートンのポゼッションが増え始めると、ボールを奪った瞬間に前の3人が一斉にスプリントを始めるチェルシーの鋭いカウンターが炸裂します。

先制は、19分。ジエゴ・コスタからのパスがサイドに流れたにも関わらず、拾ったアザールは強引に中に持ち込み、コールマンとアシュリー・ウィリアムズを一気にかわして右隅にシュート。おそらく10番の足元が見えづらかったステケレンブルクの反応はわずかに遅れ、ボールはサイドネットに突き刺さります。これで勢いがついたホームチームは、1分もしないうちに追加点を奪います。カウンターから中央を上がったのはアザール。右から上がったペドロにパスが通ると、迷わず横に通したラストパスは、マルコス・アロンソの走り込みにぴったりでした。強烈な一撃がステケレンブルクの股間を抜け、あっという間の2-0。エヴァートンにとって、プレミアリーグ4試合連続クリーンシートのチームを相手に背負った2点のビハインドは致命的です。

チェルシーの3-4-3の生命線は、攻守が変わるたびに上下動を繰り返す左右のウイングバックにあるといっても過言ではないでしょう。33分には、いかにもこのチームらしいビッグチャンスがありました。ペドロのパスを左で受けたのはマルコス・アロンソ。逆サイドに浮いたクロスに飛び込み、ショートバウンドを捉えて強烈なボレーを放ったのはヴィクター・モーゼスでした。ボールはポストに当たって大きく跳ね、3点めとはいかなかったものの、サイドを完全に崩されているエヴァートンが手を打たなければ、勝負を決するゴールはすぐにでも決まりそうです。35分、クーマン監督が動きました。オビエドを下げてミララス。フネス・モリをサイドに移し、4バックでチェルシーの厚いサイド攻撃を食い止める意図でしょう。

しかし、クーマン監督の采配は、今のチェルシーには通用しませんでした。40分、中央にいたヴィクター・モーゼスが右にいたアザールを走らせると、触れば決められたクロスをジエゴ・コスタが空振り。ピンチを脱したエヴァートン守備陣は、直後のCKで息の根を止められてしまいました。ニアのマティッチがヘッドで逸らしたボールを、右足のボレーで叩き込んだのはジエゴ・コスタ。好調のエースは、プレミアリーグ11試合で早くも9ゴールです。47分には、ペドロが素晴らしいターンで2人を抜き去り、縦パスをドリブルで持ち込んだジエゴ・コスタがGKに迫りましたが、背後からプレッシャーを受けながら放ったフィニッシュは右に外れます。圧倒的な力の差を感じさせる3-0。後半の興味は、「チェルシーが何対ゼロで勝つか」に絞られました。

後半も、止まらないチェルシー。マイボールになった瞬間、前の3人とサイドの2人が一気にスプリントするシュートカウンターで、エヴァートン守備陣は何度も崩されかけています。56分、ついに4点めが入りました。ペドロとのワンツーで右から抜けたアザールが、アシュリー・ウィリアムズを切り返しであっさりかわして左足を振り抜きます。ニアぎりぎりに飛び込む一撃に、ステケレンブルクは動けず。スタンフォード・ブリッジには、強いチームをリスペクトする拍手が鳴り響きます。ボラシェをアーロン・レノンという交代策は、試合の流れを変えるには至らないでしょう。

63分、マルコス・アロンソが中に浮かしたボールを叩いたジエゴ・コスタのバイシクルは、ステケレンブルクがビッグセーブ。直後の波状攻撃は実らず、エヴァートンが逆襲に転じようとしますが、右からクロスを上げたばかりだったカンテが、いつの間にか定位置に戻ってカウンターをつぶしています。65分、5点めはハーフライン付近にいたジエゴ・コスタのドリブルから。3対2となり、左のアザールがフリーで打ったシュートはステケレンブルクが弾きますが、フォローしたペドロが左足で無人のゴールに押し込みました

71分、ペドロがお役御免でオスカル登場。アウェイサポーターの多くがスタンフォード・ブリッジを後にしています。79分にオスカルの縦パスで裏に抜け出したジエゴ・コスタは、アシュリー・ウィリアムズがストップ。直後のCKをファーサイドから叩いたダヴィド・ルイスのボレーはステケレンブルクが上に弾き出します。アザールに代わったバチュアイは、今のチームでレギュラーポジションを獲るのは難しいでしょう。1年めは、プレミアリーグの水に慣れるための時間となりそうです。ケーヒルをテリーに代え、最後まで主導権を握り続けたチェルシーが圧勝。プレミアリーグ6位のチーム相手に、シュート数21対1は圧巻です。

誰がいい、悪いを語るような試合ではありません。チェルシーの破壊力に言葉を失う90分でした。彼らが最も素晴らしいのは、的確なストップ・アンド・ゴーだと思います。アザールとジエゴ・コスタは歩いている姿も目立つのですが、ギアが入ったときとの緩急が激しく、エヴァートン守備陣は何度も置いていかれました。いや、強い。隙がない。ペドロとヴィクター・モーゼスは今までとは別人です。当面、このチームは負けないでしょう。こんなに強いチームがチャンピオンズリーグを戦っていないのが、プレミアリーグの怖ろしいところです。

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“【Chelsea×Everton】速攻、炸裂!チェルシーが苦手エヴァートンを5発で粉砕!” への8件のフィードバック

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    強い!!の一言です。これがシーズン当初苦しんでいたチームとはとても思えません。強いチェルシーが戻ってきましたね。しかしCL出場していないチームなんですよね、、、プレミアは恐ろしいと思うと共にコンテ凄すぎます、、、。

  2. nori より:

    凄まじい試合でとにかく見ていて楽しいです。昨シーズンは頭から調整不足、結果でないしターンオーバーもない疲れでどんどん深みに嵌った印象でしたが、今季はCLがない分ハツラツとしてますね。このままフル稼働のシーズン後半で、MFと特に両サイドの怪我とか疲れが気にかかりますが、来季CLに向けて、既存メンバーの新展開も含めた新戦力、バックアッパーの登場に期待したいです。

  3. ガナユ より:

    今年のプレミアは熾烈すぎて優勝争い読めないですね(笑)チェルシー、シティが本命の対抗馬がガナーズと言ったところですかね。

  4. ホタ より:

    ただただチェルシーの繰り出す攻撃に魅了され、「これからこのチームと戦うのか」と恐れさせられた90分でした。
    当初は結果が出ない時期もありましたが、やはりこの知将、只者ではありませんね。

    このイタリア人監督がプレミアに3バックブームを起こしてくれたら、なんて期待もしています。

  5. おはむ より:

    結果をみてビックリしました。今年はこの勢いで勝ち点をガンガン積み上げてしまいそうな。
    しかし、過去の歴から対策されたらなにも出来なくなってしまうのがコンテなので、チェルシーは今季が勝負だと自分は思っています。
    今年のチェルシーは去年のレスターみたいですね。

  6. fro より:

    モウリーニョと同じで走らない選手は使わない監督との前評判でしたがアザールにはある程度余裕を与えてるのが意外でした。
    中盤の4人の労働力があってこの実現できるプランだと思いますが、柔軟性もあるいい監督ですね

  7. 京都グーナー より:

    コンテは攻撃のキーマンにはある程度余裕を与えているように思えますよ
    ユーベ時代のキーマンはピルロ

  8. 雨好 より:

    更新お疲れ様です。
    アザールアザールアザールでした。
    入りがお互い鋭かっただけに苦戦するかなと思いましたがやってくれましたね。シティ戦が楽しみです

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