【Arsenal×Tottenham】オウンゴールとPK…ノースロンドンダービーは、両者譲らず1-1ドロー!
両者とも攻撃的な立ち上がり。アレクシス・サンチェスが虎視眈々と敵陣でのインターセプトを狙い、スパーズの最終ラインはロングボールで前線を動かそうとしています。5分に左サイドを突破したソン・フンミンは、グラウンダーをハリー・ケインに合わせられません。10分にさしかかり、アーセナルのポゼッション、トッテナムは速攻狙いという展開になりつつあります。ホームチームは縦パスがうまく入らず、20分を過ぎてもシュートがありません。
21分、エリクセンのアーリークロスをハリー・ケインがダイビングヘッド。ポストすれすれを抜けた弾道に、エミレーツが一瞬息を呑みます。いつの間にか、ゲームはスパーズペース。アーセナルは、縦に急がずマイボールを大事にしたほうがいいでしょう。27分、アレクシス・サンチェスが左から浮かしたボールに、コクランが走り込んで強烈なボレー。ガナーズの初めてのシュートはDFにブロックされ、拾ったボールを右サイドで受けたベジェリンのクロスもアレクシスに合いません。31分、左から上がったアレクシス・サンチェスの速いグラウンダーは、エジルのボレーがミートせず。1分後にアレクシス、エジル、アレクシスとつながった速攻は、左に流したボールにイオビがフリー。決定的なチャンスでしたが、ダイレクトのシュートはコースが甘く、ロリスががっちりキャッチします。
39分、ジャカの素晴らしいパスで、右から上がったのはウォルコット。ワンタッチでニアに迷いなく放ったミドルはポストを直撃し、リバウンドに走り込んだエジルはボレーを打ち上げてしまいました。攻め続けたアーセナルは、42分に幸運な先制点をゲットします。右から高く上げたエジルのFKがゴールに向かうと、落下点に入ったヴィマーのヘッドがゴール右隅に吸い込まれます。今季プレミアリーグ初出場のCBは、自らのプレイの結果に呆然としています。前半は1-0。ゴール欠乏症のスパーズがアウェイで追いつくためには、押されているサイドでのマッチアップで勝ちにいかなければなりません。
後半が始まって間もない48分、右にまわったソン・フンミンが一気にゴールに迫ったドリブルは、カバーに入ったベジェリンがスライディングでカット。50分にコシールニーがデンベレを倒してしまったPKは、簡単に侵入を許してしまったコクランも反省しなければなりません。ハリー・ケインが冷静にチェフの逆を突き、今季プレミアリーグ3点め。ホームで勝ち点を落とすわけにはいかないガナーズは攻勢に転じ、54分にエミレーツの「シュート!」の掛け声に応えたジャカのロングシュートはクロスバーを越えていきます。
この1分後、カウンターからソン・フンミンがヘッドで落としたボールを左足で狙ったのはエリクセン。左隅を襲った一撃はチェフが外に弾き出し、逆転を許しません。オープンな展開になれば、速攻に長けたスパーズに分があるのではないでしょうか。59分、左からの速いクロスにハリー・ケインが飛び込んだシーンは1点ものでしたが、モンレアルが体を投げ出してコースに入り、ボールを枠の外に掻き出しました。
64分、ヴェンゲル監督はコクランを下げてラムジー。リスクをとって勝ちにいこうとする采配です。さらに5分後にはジルーとチェンバレンが入り、イオビとウォルコットがアウト。72分、裏に飛び出したエジルに左のアレクシスからパスが通りますが、折り返そうとした11番の足元に入ったロリスがクリアし、フィニッシュに至りませんでした。73分、本調子ではないハリー・ケインが下がって、プレミアリーグで未だ1ゴールのフィンセント・ヤンセン。ジルーの落としで右サイドを攻略したチェンバレンは、ニアのベジェリンにラストパスを通しますが、シュートはDFに当たってクリアされてしまいました。カイル・ウォーカーは足を痛めたのでしょうか。代わって入ったのは、フェイスガードをつけたトリッピアー。残り時間は10分、勝負を決めるのは次のゴールです。
84分、エリクセンのFKを前でさばこうとしたチェフが触れず、入ったかと思われたボールはポストにヒット。ポチェッティーノ監督の最後のカードは、ソン・フンミンに代えてハリー・ウィンクスです。89分、エリクセンのロングフィードを受け、左足を振り抜いたフィンセント・ヤンセンはチェフに止められ、アレクシス・サンチェスのクロスを叩いたジルーのヘッドはロリスの正面です。5分の追加タイムに決定機はなく、タイムアップ。エミレーツの静けさが、この結果の意味を物語っています。トッテナムにとってはやむなし、後半の入り方を失敗したアーセナルにとっては悔やまれるドローでした。
おもしろい試合ではあったものの、目の覚めるようなゴールシーンが1度もなく、消化不良感が残りました。「ラストパスとシュートの精度が低かった」とアーセナルを咎めるよりも、今季プレミアリーグで5点しか許していないトッテナムの堅守をほめるべきでしょう。アレクシス・サンチェスとジルーというタイプの違うストライカーに対して、ヴィマーとフェルトンゲンはシュートコースを開けず、エジルの飛び出しにもしっかり対応していました。アーセナルにとって鬼門の11月、最初のプレミアリーグは1年前のノースロンドンダービーと同じ1-1でスタート。トッテナムは、7戦連続勝利なしとなりました。両者にとって大事なのは、これ以上勝ち点を落とさず上位に食らいつくことです。インターナショナルマッチウィーク明けのプレミアリーグ12節は、アーセナルがオールド・トラフォードでマンチェスター・ユナイテッド、トッテナムはホームでウェストハムと戦います。
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PKの一点のみのヤンセンがあがってくればケインがイマイチの時でももう少し戦えるんですけどね…
CLも含め頑張ってほしいです
ぐらさん>
そうですね。失礼しました。ヤンセンのPKはプレミアリーグでしたね。訂正させていただきました。動きは決して悪くないので、どこかでケチャップは出るのではないかと思います。
期待していたダービー、おっしゃるようにガナーズの後半の入り方、完全に失敗しましたね。前半はコクランのカバンーリングが完璧だっただけにもったいなかったです。
最近、クリーンシートが減っているのとムスタフィのスタッツが落ちていることがリンクしているのが気になります。この試合、明らかに気合いが空回りしてました。
そんな中でもエジルはキレキレのドリブルとフリーキックで異彩を放ってましたね。相対するエリクセンも一番手強い存在でした。追い付かれた後、スパーズがスリーバックからファイブバックに変えられてから攻撃に工夫が見られなかったのが課題ですね!
次のノーロンダービーはカソルラ、デルアリ、ケインが万全な中でのガチンコ勝負を期待します!
ヤンガナ大好き!さん>
もともと守備がいいスパーズに、守備的に来られると厳しいですね。幸運な先制点を奪った後の後半立ち上がりは、ゆっくり慎重に発車すべしと意志統一できていればよかったですね。攻撃を急ぎ過ぎたことと、無理めでもウェイトせずに獲りにいってしまっていたのが気になりました。
最近の試合ではクロスバーにシュートが阻まれることが多く、また得点も少なくもやもやを感じることが多いです。
ただトビー不在かつ3バック初導入で不運な失点の中追いついたことには満足です。
代表戦のお休みで負傷者が皆帰ってくれば絶好調の上位2チームには食らいついていけると信じています
トビーもデレアリもいない中、ほぼベストメンバーのガナーズ、しかもエミレーツで勝ち点1を持ち帰れたので十分な結果だと思いました
ガナーズからすれば満身創痍のスパーズ相手は勝たないといけなかった試合ではないでしょうか?
ダービーということで熱くなり過ぎず、冷静に現状を判断して戦術とスタメンを組んだポチェの采配には好感が持てました
インターナショナル開けのウェストハム戦、トビーも帰ってくるはずのその試合に勝ちきって調子を上げいってほしいです