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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Tottenham×West Ham】これぞプレミアリーグ、これぞダービー!スパーズの大逆転劇に感動!

現地記事を紹介する際はもちろん、プレミアリーグ観戦記でも多いときは6~7のメディアをチェックしながら書いているもので、どうしても時間的な限界があり「基本は1日2本」なのですが、試合を観た後、ときどき悩みます。「1~2日遅れとなった鮮度のない観戦記を読んでいただけるものか」と。実際、テンション上がりまくりだったゲームを涙を呑んでスルーしているケースも多いのですが、この試合だけは通り過ぎることはできませんでした。プレミアリーグ12節、ロンドンダービー、トッテナムVSウェストハム。両者とも攻撃的なサッカー、熱狂的なスタジアムの雰囲気、5位と17位のゲームとは思えないスリリングな展開…これぞプレミアリーグというべき素晴らしい試合に触れないわけにはいきません。

ポチェッティーノ監督は、思い切りました。ハリー・ケインとフィンセント・ヤンセンの同時起用、20歳のハリー・ウィンクスのスタメン抜擢。デル・アリ、ソン・フンミン、ヴィマーのコンディションに不安があったのでしょうか。エリック・ダイアーは最終ラインに下がり、エリクセンとデンベレは開き気味にプレイしています。一方のウェストハムは、3バックか5バックか。ウィンストン・リードの脇にクヤテとオグボンナがいて、サイドにはマイケル・アントニオとクレスウェル。パイェとアイェウをウイングに配し、5人もいるのに今季プレミアリーグでノーゴールと懸案のトップにはディアフラ・サコを戻しています。慣れないオリンピック・スタジアム、EL敗退ショック、なかなかフィットしない新ストライカーと誤算だらけで下位に沈むハマーズに対して、最近6試合でわずか3ゴールのスパーズも決して順調とはいえません。

しかし、ひとたび試合が始まると、悩ましいチーム同士の試合とは思えないエキサイティングな展開。3分、いきなりハリー・ウィンクスが見せてくれました。ハリー・ケインからのパスをダイレクトで左のヤンセンにはたくと、速い折り返しを迷わずボレー。これはうまく当たらず左に逸れましたが、ポチェッティーノ監督のチームらしく、20歳に萎縮した雰囲気は感じられません。最終ラインのエリック・ダイアーは、攻撃面では欠場中のアルデルヴァイレルトに引けを取りません。前線に走り込んだエリクセンに一発で通した6分のロングフィードは見事。難なく右足のシュートを叩き込んだ23番にゴール裏が湧きますが、本人は副審の旗が挙がっているのに気づいています。このシーンでは、カイル・ウォーカーとダニー・ローズも上がっており、2-5-3という攻撃的な布陣になっていました。

11分、ハリー・ウィンクスのパスを受けたハリー・ケインが思い切りのいいミドルシュート。昨季プレミアリーグ得点王は、ようやく本調子になったようです。ウェストハムの攻撃のキーマンは、すべてヘディングで5ゴールを挙げている「パイェの相棒」マイケル・アントニオです。14分に中に斬り込んで放った左足ミドルは抑えが効かず、バーを越えますが、ワニャマをちぎったドリブルには要注意です。24分、先制はハマーズ。右からのCKをパイェがファーに上げると、クヤテのヘディングがバーを直撃。リバウンドを拾ったウィンストン・リードがすかさず入れた速いクロスに飛び込んだのは、またもヘディング、マイケル・アントニオです。ロリスの目の前でとっさに叩きつけたセンスは、ストライカーです。ビリッチ監督には、30番を最前線に置くというチョイスもあるのではないでしょうか。

36分のパイェの直接FKは、壁がブロック。反撃に出るトッテナムは、ゴール前に入れるラストパスが走り込む選手と合いません。前半終了直前にワニャマが右から持ち込んだチャンスは、フィンセント・ヤンセンやエリクセンがボックスに入ってきていたものの、余裕を失ったシュートが枠の外に消えていきました。前半は0-1、しかしハマーズがクリーンシートで終われるとは思えません。51分、ミスパスをカットしたオグボンナがハリー・ウィンクスに奪い返され、左のエリクセンがダニー・ローズにつなぎます。ドリブルで縦に突破したSBのグラウンダーはニアでフリーだったフィンセント・ヤンセンへ。左足を振り抜いた強烈な一撃はランドルフがセーブ、しかし目の前にはスパーズの白いシャツ、右足のボレー一閃、ハリー・ウィンクス!今季プレミアリーグデビューの若いMFは、もちろん初ゴールです。この光景は、感動的でした。29番はポチェッティーノ監督めがけて一直線に走り、熱い抱擁をかわしています。ホワイト・ハートレーンは最高潮。ホームチームは、一気に逆転をめざします。

55分、カイル・ウォーカーのハイクロスをハリー・ケインが頭で折り返すと、競り負けて腕に当てたのはマイケル・アントニオ。2分後のCKで、ダニー・ローズの強烈なミドルのこぼれ球を大きくクリアせず、中央の危険なエリアでフェルトンゲンにインターセプトされたのもマイケル・アントニオ。直後、ダニー・ローズからのクロスでエリック・ダイアーのマークを外したのもマイケル・アントニオです。決定的なヘディングシュートは、ランドルフが足でブロックするビッグセーブを見せて耐え抜きましたが、先制ゴールを決めた30番には不安なディフェンスを求めず、もっと前で使ってあげたほうが活きるでしょう。ダニー・ローズとエリック・ダイアーのコンビは、60分にも左からの完璧なクロスと強烈なヘッドでゴールに迫りますが、絶望的なピンチにランドルフがまたも足で弾いて同点を許しません。

スパーズがゴールを奪って押し切ると思われたゲームは、68分に動きます。勝ち越したのは、アウェイのハマーズ。パイェのCKの際に、フィンセント・ヤンセンがウィンストン・リードを抑えつけたのをマイク・ディーンさんは見逃しませんでした。PKを決めたのはランジーニ。ホワイト・ハート・レーンは、アウェイサポーターが叫ぶ「Who are ya!?」に包まれます。勢いを削がれたスパーズは、効果的な反撃できません。アイェウとサコをエジミウソン・フェルナンデスとシモーネ・ザザに代えていたビリッチ監督は、85分にパイェをノルトヴェイト。「逃げ切りますのでよろしく」という采配です。デル・アリ、ソン・フンミンを投入していたポチェッティーノ監督には、残り時間は1分しかありませんでした。

しかし、ここから序盤戦で話題をさらったサイドアタッカーと復活のエースが大きな仕事をします。89分、左サイドでデル・アリの縦パスを呼び込んだソン・フンミンがグラウンダーを入れると、弾き切れなかったランドルフの後ろにはハリー・ケイン。イージーなボレーを流し込んだエースは、何のリアクションもなくボールを拾ってセンターサークルに戻ります。1分もしないうちに、またもソン・フンミンが左からドリブルでボックスに侵入。切り返しに対応できず、足を払ってしまったのは5分前に入ったノルトヴェイトでした。交代選手の明暗。左隅にPKを決めると、エースは今度はガッツポーズです。

たった3分で3-2、逆転!采配で試合をひっくり返したポチェッティーノ監督と、ウィンストン・リードの退場という最悪のオチまでついて勝ち点3を逃したビリッチ監督もまた、残酷なコントラストでした。お疲れ気味の上位クラブがおとなしいサッカーに終始していた12節は、ドラマ満載のこの試合がベストマッチ。いかにもプレミアリーグなテイストに劇的な幕切れまでついて、サポーターは大満足でしょう。トッテナムは無敗継続、健闘のウェストハムは降格ゾーンまで勝ち点1差です。

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“【Tottenham×West Ham】これぞプレミアリーグ、これぞダービー!スパーズの大逆転劇に感動!” への10件のフィードバック

  1. だしまる より:

    結果だけを見て、どんな内容だろうと思っていました。ありがとうございます。

    スポーツはナマモノですから、鮮度大事ですね。その意味では、こういった隠れた好ゲームいいと思います。メディアもマンチェスター、アーセナル、チェルシー、レスター以外の情報はグッと減りますからね。もちろん、アクセス数はへこむかもしれませんが、それこそ偏愛でいいのではないでしょうか。後日だからこそ見えることもあるでしょう。今年は特にテレビでのライブが見難くなりましたし。

  2. おはむ より:

    今年のニューカッスル枠はウェストハムで決まりですね。
    クリスマスまで 勝ち点3見込めない相手が続くので、一足早くストーブの準備をしなくては…
    チャンピオンシップの呼び声が最近聞こえてきましたし…

  3. ぐら より:

    スルーされた試合といえば、サンダーランドもようやくあがりはじめましたね。
    ウエストハムの不調もあり、残留争いも読めなくなりますね。

  4. ホタ より:

    最後の1秒まで気が抜けないスリリングな試合でしたね。いやー、勝てて本当に良かった。ハマーズとの試合ではいつも90分以降に劇的な展開が待ってますね。
    とにかく、ひさびさに勝てたことが大きいです。この勢いで今夜のCLも頼みます。

  5. nori より:

    更新ありがとうございます。
    記事を読んで土曜深夜の興奮が蘇りました!

    ウィンクスは素晴らしかったですね。
    デンベレが怪我がちなだけに、ウィンクスが使える目処がたったのはデカいです。
    怪我人続出のピンチを若手抜擢のチャンスに変えてしまうポチェッティーノの手腕にも脱帽です。

    後はケインが調子を上げてきたのと、ソンフンミンの冷静な仕事っぷりに精神面の成長を感じました。
    少し前の彼なら焦ってつっかけたり、強引に打ってふかしたりしてたと思うので。
    次がチェルシー戦なので、ここで負けてたらと思うとゾッとします。。

    これからも面白い記事を楽しみにしています。

  6. すぱさぽぽ より:

    最近は色々な戦術を試している中ウィンクスが活躍し劇的な勝利で締めくくれてよかったです(実は前半で諦めて寝てしまいましたが)
    CL,チェルシー戦と厳しい戦いが続きますが、ここで勝ちきったら本物の強さだとポジティブに考えて今日は早く寝て明日に備えます!

  7. にわかスパーズファン より:

    更新おつかれさまです。
    ウエストハムとのダービーは相変わらずドキドキする試合が多いですね。フラットな目線だとさぞ楽しめるカードなんでしょう。

    ダイアーがトビーの代わりとして、いいフィードを何本か出していたのは好材料でしたが、セットプレー絡みの2失点はいただけないです。
    それでも勝ち点3取れたことが一番の収穫ですので良かったです。

  8. にわかスパーズファン より:

    更新おつかれさまです。
    ウエストハムとのダービーは相変わらずドキドキする試合が多いですね。フラットな目線だとさぞ楽しめるカードなんでしょう。

    ダイアーがトビーの代わりとして、いいフィードを何本か出していたのは好材料でしたが、セットプレー絡みの2失点はいただけないです。
    それでも勝ち点3取れたことが一番の収穫ですので良かったです。

  9. makoto より:

    だしまるさん>
    いい試合でした。このチームが17位か…とビビりました。ライブ放送、見づらくなりましたね。

    おはむさん>
    ポテンシャルは高いので、降格まではいかないのではないかと思います。

    ぐらさん>
    サンダーランド、来ましたね。ハル・シティは厳しそうですが、それ以外はまったくわかりません。

    ホタさん>
    最後は興奮しましたね。ソン・フンミン、素晴らしかったです。

    noriさん>
    ありがとうございます。ウィンクス、生意気そうでいいですね(笑)。ハリー・ケインが元気になってきたのが、喜ばしくもあり怖くもあります。

    すぱさぽぽさん>
    チェルシー戦、楽しみです。ここでスパーズが完敗するようであれば、独走させてしまうかもしれません。

    にわかスパーズファンさん>
    エリック・ダイアーは、ときどきマークミスがあるのが気になりますね。フィードは素晴らしいのですが。

  10. makoto より:

    だしまるさん>
    いい試合でした。このチームが17位か…とビビりました。ライブ放送、見づらくなりましたね。

    おはむさん>
    ポテンシャルは高いので、降格まではいかないのではないかと思います。

    ぐらさん>
    サンダーランド、来ましたね。ハル・シティは厳しそうですが、それ以外はまったくわかりません。

    ホタさん>
    最後は興奮しましたね。ソン・フンミン、素晴らしかったです。

    noriさん>
    ありがとうございます。ウィンクス、生意気そうでいいですね(笑)。ハリー・ケインが元気になってきたのが、喜ばしくもあり怖くもあります。

    すぱさぽぽさん>
    チェルシー戦、楽しみです。ここでスパーズが完敗するようであれば、独走させてしまうかもしれません。

    にわかスパーズファンさん>
    エリック・ダイアーは、ときどきマークミスがあるのが気になりますね。フィードは素晴らしいのですが。

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