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【Arsenal×Bournemouth】アレクシス・サンチェスの2発で、アーセナルは「魔の11月」初勝利!

チェルシー、リヴァプール、マンチェスター・シティが揃って勝ち点3を積んだプレミアリーグ13節は、アーセナルも必勝です。日曜日の午後、エミレーツに迎えたのは、TOP10に食い込んでいるエディ・ハウ監督のボーンマス。今季プレミアリーグでクロスバーやポスト直撃のシュートが13本と最も多いチームは、4本でランキング第1位のジャック・ウィルシャーが使えません。ヴェンゲル監督は、前節のマンチェスター・ユナイテッド戦ではジルーだった最前線にアレクシス・サンチェスを復帰させ、右SBにドビュッシーを起用しています。GKチェフに、CBはムフタフィ、コシールニー、左にモンレアル。ジャカとエルネニーがセンターでコンビを組み、2列めはエジル、チェンバレン、ウォルコットです。立ち上がりから、目まぐるしく攻守が入れ替わる展開。2分、いきなり両者ともに決定機を創ります。

アレクシス・サンチェスが左に流したボールをチェンバレンがダイレクトでニアに入れると、エジルの右足ボレーはナタン・アケがブロック。すかさずカウンターに出たボーンマスは、アダム・スミスが思い切りよく右隅を狙いますが、チェフの手の先で右に曲がってしまいました。ボーンマスの前線からの厳しいプレスに、アーセナルの最終ラインはパスコースを塞がれておりましたが、7分にチェンバレンが左からドリブル突破を図ると、後ろから引っかけたサイモン・フランシスにイエローカード。アレクシス・サンチェスがボックスの手前にFKを転がすと、中央のエルネニーが右足を振り抜きますが、ボーンマス守備陣がコースに入って耐え抜きます。

しかし12分、アウェイチームが先制点をプレゼントしてしまいました。フェデリチのスローを受けたクックがGKに戻そうとしたボールが弱く、見逃さないアレクシス・サンチェスがインターセプト。エースは1対1を右足で冷静に流し込みます。幸先いいスタートを切ったホームチームでしたが、15分にアクシデントに見舞われました。ハムストリングを痛めたのはドビュッシー。今季プレミアリーグ初出場だったSBは、たった15分でガブリエウに後を託すしかなくなりました。

1-0となってからはボーンマスがゲームを支配し、4本のCKを与えたガナーズは防戦一方。23分、エジルが自陣で奪われた後のクロスから、アウェイチームが同点に追いつきました。ルーズボールを追ったモンレアルとカラム・ウィルソンが交錯すると、SBが後ろから倒したとされてPK。カラム・ウィルソンは落ち着いてチェフの逆を突きました。25分、ボーンマスのFK。左サイドにいたナタン・アケが頭で中に入れますが、フリーだったアダム・スミスのヘッドはバーの上に浮いてしまいます。完全なるアウェイチームペース。プレスをかけられず、スペースも消せないアーセナルは、最終ラインでカットするぎりぎりの守備を続けています。

バルサやバイエルンとアウェイで戦っているかのような劣勢のガナーズ。ようやくチャンスをつかんだのは、37分でした。アレクシス・サンチェスがエジルに出したラストパスはクックがカットしますが、エルネニーが不用意なパスをさらってすかさずミドル。この一発から、ガナーズは再度ポゼッションを手繰り寄せました。エジルとアレクシス・サンチェスからモンレアルやウォルコットを走らせるパスが出るものの、そこから中にいいボールを入れられません。追加タイムにアレクシス・サンチェスが右から放った強烈なシュートは、クロスバー直撃。ガナーズは、ボーンマスの次にバー&ポストに当たったシュートが多いチームです。前半は1-1。パスサッカーもカウンターもできる難敵相手に、チャンピオンズリーグの疲れが感じられるアーセナルが苦戦しています。

後半も優位に試合を進めていたアーセナルは、53分に勝ち越しゴールを奪いました。右からボックスに侵入したエジルが相手を揺さぶってクロスを上げると、流れてきたボールをモンレアルがキープ。打つと見せかけてふわりと浮かしたラストパスが秀逸でした。ファーでフリーだったのはウォルコット。前半は空回りしていたサイドアタッカーが容赦ないヘディングシュートを叩きつけ、今季プレミアリーグ6ゴールめをゲットしました。リードされたボーンマスが再度攻勢に転じた60分、インターセプトに成功したジャカの素晴らしいスルーパスでアレクシスが左サイドを抜けると、ニアに流れてきたエジルへのラストパスはわずかに合わず。1点を追うボーンマスに対して、前半は引き過ぎたアーセナルは修正できており、モンレアル、ムスタフィ、ジャカがアグレッシブにチェックにいっています。71分、スタニスラスが負傷し、ジョーダン・アイブ登場。残り時間は20分を切りました。

73分、ガナーズのカウンター。アレクシス・サンチェスが最前線に走ったエジルに絶妙なロングパスを通しますが、エジルは打たずにチェンバレンへのパスを選択し、戻ったボーンマス守備陣に引っかかってしまいます。直後、ジルーとラムジーが入り、ウォルコットとチェンバレンがアウト。77分、ボーンマスのCKは決定的でした。ニアで競ったボールがアフォベに届き、申し分のないボレーがゴールを襲いますが、チェフが足で蹴り出すビッグセーブ。ピンチをしのいだガナーズは、ここから引かずに攻め続けました。

87分、左からえぐったラムジーのクロスはエジルが打ち上げてしまいますが、ここからの波状攻撃でジャカ、ジルーとつながりラムジーがボレー。8番はマークを気にして枠を捉えられなかったものの、惜しいシーンでした。90分、ホームチームがついに勝負を決めました。カウンターから絶妙な縦パスでジルーをフリーにさせたのはエジル。ボックス右からのグラウンダーに、アレクシスもまたノーマークでした。3-1、アーセナルが苦しかったゲームをものにして、例年勝ち点ロストが多い「魔の11月」初勝利。首位チェルシーとの3差をキープしました。

ハーフタイムのヴェンゲル監督の指示が的確だったのでしょう。後半になって、アーセナルはより前でボールを奪えるようになり、リードした後は得意のカウンターから決定機を創れるようになりました。逆サイドまでカバーしにいっていたムスタフィ、ゴールラインまで下がって守ったアレクシス・サンチェス、押し引きの判断がよかったモンレアルらの気迫のこもった守備が、最後のゴールを引き出したのだと思います。エジルは今日も、「アシストのアシスト」2発。最前線に飛び出してチェンバレンやアレクシス・サンチェスからのラストパスを狙う姿が目立っており、今日は一歩届かなかったものの、この先のゲームでゴールを積み上げてくれるでしょう。最後は2点差で屈しましたが、ボーンマスはいいチームでした。エディ・ハウ監督率いるよく走るチームの健闘が、試合をおもしろくしてくれました。アーセナルの4試合ぶりの勝利を祝福するとともに、アグレッシブに戦ったアウェイチームを称えたいと思います。

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“【Arsenal×Bournemouth】アレクシス・サンチェスの2発で、アーセナルは「魔の11月」初勝利!” への3件のフィードバック

  1. ミハル より:

    ここで上位に置いて行かれるわけには
    行かない試合でしたので、勝ててよかった。
    ボーンマスのプレスは早く、また攻撃でも
    パスサッカーと全体的に面白かったです。

    ただジルーがまた怪我をしたようで、
    心配です。ただ最も可哀想なのはドビュッシー。
    発言などあまり印象は良くなかったですが、
    15分は輝いていた。残念です。

  2. makoto より:

    ミハルさん>
    ドビュッシーは痛ましかったですね。ジルーは、ダッシュしても大丈夫だったそうなので、軽傷なのではないでしょうか。この試合を勝ちきったのは大きいと思います。

  3. プレミアリーグ大好き! より:

    ボーンマス、本当に面白くていいフットボールしますね。崩し方も工夫があってかなりペース握られてました。

    が、エジルの、勝ち越し点となるアシストを決めたモンレアルへの切り返しからのパスと、三点目に繋がるキラーパスには痺れましたあ!やはりサンチェス、ウォルコット、ジルーの攻撃陣にはこの人のタクトが必要ですね。

    ガナーズ、フィニッシュに中々もって行けず苦戦してましたが、エルネニーとジャカのボランチコンビと運動量と、急増サイドバック、ガブリエルのコースを消し、スライディングで未然に危険を摘み取るディフェンスは良かったと思いました!ドゥビッシーの怪我は本当に無念です。

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