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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Liverpool×Chelsea】ダヴィド・ルイスのFKとヘンダーソンの絶品クロスで、両者譲らずドロー決着!

2017年に入ってから1勝3分4敗、プレミアリーグのクラブ相手に未勝利。勝ったのはリーグ2(4部相当)のプリマス・アーガイルのみという絶不調に陥ったリヴァプール。今日のチェルシー戦に敗れれば、94年ぶりのアンフィールド4連敗という不名誉な記録を作ってしまいます。勝てば差は7に詰まって優勝争い続行、負ければ6位のマンチェスター・ユナイテッドを気にしなければならなくなる大事なゲーム。GKミニョレ、DFナサニエル・クライン、デヤン・ロブレン、マティプ、ミルナーと、ここまではベストメンバー。アンカーに主将ヘンダーソン、左右にエムレ・ジャンとワイナルドゥム、前線にコウチーニョ、ララナ、フィルミーノは最近よく見る布陣です。ビハインドを背負えば、アフリカ帰りのマネが出てくるのでしょう。対するチェルシーは、惚れ惚れするようなベストメンバー。クルトワ、ケーヒル、アスピリクエタ、ダヴィド・ルイス、マルコス・アロンソ、ヴィクター・モーゼス、カンテ、マティッチ、アザール、ジエゴ・コスタ、ウィリアン。ゴールがほしい展開になれば、セスクとペドロが顔を出すはずです。

キックオフから運動量が豊富なレッズが攻め、チェルシーは引いて受ける展開。ララナやフィルミーノ、ミルナーがサイドから仕掛け、中にボールは入るものの、チェルシーの中央は厚くフィニッシュにつながりません。12分、前線に出たララナの見事なトラップで始まった速攻は、コウチーニョがシュートチャンスを逃すも、脇にいたワイナルドゥムが強烈なミドル。左に飛んだクルトワに弾かれますが、レッズらしいシンプルなアタックでした。

アウェイチームは、厳しいプレスは機能しているものの、なかなか攻めに転じられません。20分、マティプのミスパスを拾ったチェルシーはすかさず右に展開し、ヴィクター・モーゼスがシュート。これはDFに当たって決まらなかったものの、自陣での軽率なプレイを突かれれば、一気にゴールに迫られます。24分、先制はチェルシーでした。左からのFK。ミニョレが逆を向いて指示を出しているのを見たダヴィド・ルイスは、ここぞとばかりに走り込んで壁の頭越しにキック。虚を突かれたGKは反応できず、ポストに当たったボールはネットに吸い込まれました。

0-1となり、チェルシーペースになると思いきや、レッズは持ち前の運動量でアウェイチームに中盤で組み立てる時間を許さず、ペースを引き戻しました。足りないのは連動性と中央の厚み。両者ともシュートが打てない展開が続き、40分のウィリアンのミドルはバーを大きく越えていきます。プレミアリーグ得点王もアザールも何もできなかったチェルシーは、0-1の折り返しは大満足でしょう。クロップ監督は、どこでマネを投入してくるでしょうか。

フィルミーノのグラウンダーは中に合わず、ワイナルドゥムは縦パスを収められず。49分、どうしたフィルミーノ!左から始まったカウンター。右のララナにパスが通り、ヒールパスを受けたナサニエル・クラインが競ってこぼれたボールは、11番がインサイドで流し込めばOKの絶好球でした。止めてもよかったチャンスで、焦ったフィルミーノは打ち上げてしまい、レッズは千載一遇の同点機を逃します。51分、ボックス右でミルナーのボールを引っかけたヴィクター・モーゼスは、ニアへのシュートを枠に入れられません。

58分、これがプレミアリーグNo.1アンカーのヘンダーソンです。クリアしたチェルシーの一瞬の隙を突いた左サイドへの完璧なフィード。ミルナーが頭で折り返すと、ヴィクター・モーゼスが触ったボールは後ろにいたワイナルドゥムへ。クルトワの足元に叩きつけたヘッドは完璧でした。1-1、同点。アンフィールドの赤いサポーターは、このところなかった最高のテンションでホームチームを盛り立てています。完全なるレッズペース。ウィリアンとアザールが引かされた「ナチュラル5-4-1」では、ジエゴ・コスタもどうしようもありません。

68分、久しぶりに右サイドから上がったウィリアンが、シュート性のクロスを中に通しますが、ジエゴ・コスタのスライディングは一歩及ばず。ピッチ脇ではセスク、ペドロ、マネ、スタリッジがウォームアップを続けています。71分、先に動いたのはコンテ監督。アザールをペドロは、勝ちにいくという意志表示です。75分、コウチーニョが下がり、サディオ・マネがアンフィールドのピッチに戻ってきました。ところがその1分後、ジエゴ・コスタがマティプと接触して、チェルシーにPKが与えられます。微妙なシーンでしたが、当然ジャッジは覆りません。プレミアリーグ15ゴールのエースがボールをセットし、チェルシーが勝ち越し…と思いきや、PK大好きミニョレが右に飛んでストップ!残り10分、次のゴールが決勝点となりそうです。

83分、ウィリアンに代わってセスク登場。ミルナーの軽率なボールロストは、ゴール前に戻ってジエゴ・コスタを止めたヘンダーソンが帳消しにしてくれました。90分、左サイドでインターセプトしたカンテのグラウンダーをペドロが左足で狙うも、右のポストの外。直後、マネの浮き球をフリーで叩いたフィルミーノのヘッドはクルトワの正面です。コンテ監督がジエゴ・コスタをバチュアイに代えたのは、時間を遣うため。フェライニやキャロルがいないレッズは、足が止まればジ・エンドです。結局1-1のままタイムアップ。ホームのリヴァプールは、首位との差を詰められませんでした。

妥当な結果だと思います。リヴァプールはよく走りましたが、両WB以外はプレミアリーグ優勝経験があるチェルシーが試合巧者ぶりを発揮しました。ミニョレの隙を突いたダヴィド・ルイスのFKは、コースもパーフェクト。トッテナムがエリクセンとデル・アリで2発決めた右からのクロスを、ヘンダーソンが見事にトレースしてみせた同点ゴールは、来週以降にチェルシーと戦うチームに持たせたい教科書でした。2度のチャンスで相手が嫌がるシュートを打てなかったフィルミーノに気持ちの余裕があれば、違う結果もあったかもしれませんが、ミニョレのビッグセーブで決定的な2点めを逃れたことを思い出せば、勝ち点1はやむなしです。ようやくベストメンバーを組めるようになったレッズは、ひたすら勝ち続けてチェルシーのエラーを待つしかありません。

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“【Liverpool×Chelsea】ダヴィド・ルイスのFKとヘンダーソンの絶品クロスで、両者譲らずドロー決着!” への5件のフィードバック

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    勝ちたいゲームでしたが、妥当な結果と受け入れます。ダビド・ルイスのFKは見事ですが、ミニョレもやや軽率だったと思います。まあPK止めたのと、難しいボールの処理などをしてくれたのでチャラとしたいところです。このクラスのチームになるとパスミス一つで攻守逆転が一気に変わっていくスリリングな展開でした。結果1月は4部相手の1勝と言う苦しい結果でしたが、やっとフルメンバーで戦える布陣になったので、2月から攻勢をかけて行きたいですね。まだまだ諦めてはいけないと思います。

  2. nori より:

    虚を突いたとはいえルイスの弾道には痺れました。トッテナム戦でもそうでしたが、体力まかせに前線から追い回されて中盤でも圧力かけられると、なかなかアタックできないですね。どのチームでもそうでしょうが。

  3. プレミアリーグ大好き! より:

    あのPKは不当なジャッジだったと思うので、これで負けようものなら最悪な雰囲気でしたが、ミニョレが止めてくれたのは本当に助かりました。

  4. K より:

    相手が勝ちに来てないのもあって90分通してコスタ以外は技術的に上手いと思いませんでしたが、
    1つ1つのプレーに対する集中力で完敗でドローもやむなしと思わせる強さはありました

    コウチとマティプのコンディションがかなり悪かったですし、優勝は現実的ではないので悪い結果ではありません
    早くベストメンバーが戻って来たので予想通り1月の失速のみで終わってくれると信じています

  5. 雨好 より:

    Mackiさん>
    マネが浮かしてフィルミーノがヘッドで競り勝った瞬間、リヴァプールが勝ったかと思いました。惜しかったですね。

    noriさん>
    アザールが封じられましたね。押してくる相手には、カウンターの精度を上げられればいいのですが。

    プレミアリーグ大好き!さん>
    ミニョレは自信たっぷりで、完全に読んでましたね。お気持ち、わかります。

    Kさん>
    スケジュール的には相当楽になるので、いかに取りこぼしをなくすか、ですね。

    —–
    更新お疲れ様です。

    手に汗握る展開でしたがラッキーな先制点が取れたのが大きかったです。試合的には前後半ともなんだかんだでリヴァプールに支配されていました。特に左サイドは要改善ですね。しかしミニョレはあのシーン以外は完璧でした。PKに関しては確かに当たっていましたが無かったと思います。

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