【Tottenham×Saints】後半は素晴らしかった吉田麻也。健闘セインツはスパーズに惜敗!
3分、いきなりスパーズに決定機。エリクセンの縦パスで吉田麻也の裏を取ったソン・フンミンがフォースターと1対1になりますが、コースを消した守護神が左に弾き、先制はならず。8分にタディッチがガッビアディーニに送った浮き球はオフサイドでしたが、トッテナムは裏を狙う20番と駆けっこになるのは避けたいところです。14分、攻勢に出ていたスパーズが、あっさり先制点を奪いました。デンベレのパスを受けたエリクセンが中に持ち込むと、バートランドは追いつけず、吉田麻也は外に流れるソン・フンミンに付かざるをえません。左足のコントロールショットが左隅を襲うと、フォースターのグローブは及びませんでした。
1-0となった直後、オーバーラップしたフェルトンゲンが打つと見せかけて真ん中にいたデル・アリに速いパス。下がり過ぎていたスティーブンスが振り向く暇を与えてしまったシュートは、フォースターの正面で助かりました。17分、ロメウの素晴らしいミドルシュートは、白いシャツの選手に当たって右に切れていきます。23分に、アルデルヴァイレルトのロングフィードをデル・アリが頭で落とし、フリーのエリクセンがボックスの外から狙ったシーンも危険でした。このCKをエリクセンが蹴ると、アルデルヴァイレルトが叩きつけたヘディングシュートは、フォースターが左手で救い上げるビッグセーブで阻みます。28分、今度はセインツのショートカウンター。ガッビアディーニが左のタディッチに流し、リターンをボレーで狙うと、ボールはポストをかすめて外からサイドネットを揺らします。このとき、ガッビアディーニは内転筋を痛めてしまったようです。代役は昨季プレミアリーグで10ゴールを挙げているシェーン・ロングですが、彼がピッチに入るまで10人となったセインツは、守備の混乱から2点めを失ってしまいます。
フェルトンゲンが縦に浮かしたボールを胸で落としたのはソン・フンミン。セドリク・ソアレスのクリアが味方に当たり、吉田麻也も大きく出せなかったボールがデル・アリに渡ると、スティ-ブン・デイヴィスが足を引っかけてしまいました。デル・アリのPKは、左に飛んだフォースターの逆。セインツは苦しくなりました。42分、エリクセンのスルーパスでソン・フンミンがバートランドと入れ替わるも、球足が速く触れませんでした。プレミアリーグ最少失点のスパーズにしてみれば、ガッビアディーニが去ったチームにハーフタイムで2点差なら勝ちパターンでしょう。
後半開始から攻めに出たセインツは、中盤でパスミスが多く、たびたびスパーズの速攻を喰らいます。48分、ソン・フンミンが前線で楔となり、右に展開したボールをカイル・ウォーカーがエリクセンに落とすと、フリーで放ったミドルはクロスバーの上。ところが51分、セインツがワンチャンスを活かして1点差に迫ります。左サイドのバートランドが中に入れたクロスはアルデルヴァイレルトがクリアできず、ファーサイドに走ってきたウォード=プラウズの足元に届きます。ゴール前からの左足のシュートは、名手ロリスはノーチャンスです。すかさず反撃に転じたトッテナム。フェルトンゲンの浮き球が吉田麻也にクリアされた後、拾ったエリクセンの速いパスがゴール前で空いていたソン・フンミンに通りますが、スティーブンスがシュートを打たせません。55分を過ぎるとセインツが速攻を仕掛けられるようになり、勝負はどう転ぶかわかりません。
中盤でのせめぎ合いが続いた69分、ピュエル監督はタディッチを下げてブファルを投入。ポチェッティーノ監督はソン・フンミンに代えてハリー・ウインクスを入れ、支配され始めた中盤を補強します。78分、軽いケガを抱えているカイル・ウォーカーがアウト。トリッピアーはそのまま右サイドに入ります。レドモンドをジェイ・ロドリゲスにスイッチしたピュエル監督は、シェーン・ロングと2トップを組ませるのでしょう。残り時間は10分。勢いが感じられるのはセインツです。89分、エリクセンの後を託されたフィンセント・ヤンセンがひとりかわして放ったシュートは、枠にいきませんでした。91分のブファルの左足はわずかに右にアウト。ガッビアディーニとシェーン・ロングの2トップならスパーズはもっと苦労したはずですが、セインツはシュートを打てず、セットプレーももらえないまま5分の追加タイムを終えました。スパーズが2-1で逃げ切り、ホームでの戦績を13勝2分として無敗キープ。10月にレスターと引き分けた後、10連勝です。
ハリー・ケインの代役ソン・フンミンはチャンスを活かせなかったものの、エリクセンが早い時間にゴールを決めてくれたことで、落ち着いて戦えた一戦でした。エースなきチームの懸念は、4勝しかしていないアウェイゲームでしょう。勝った4つのゲームで、ハリー・ケインが4ゴールを決めており、押される展開をどうはね返すのかがポチェッティーノ監督の課題です。吉田麻也は、とにかく後半が素晴らしかった!前半は裏を取られたり、クリアを慌てたりしていましたが、セカンドハーフになると前で相手をつぶすシーンが増え、広範囲のカバーリングで味方を安心して上がらせていました。FAカップ3回戦のノリッジ戦や、プレミアリーグ22節のレスター戦でキャプテンマークを巻いた選手らしく、的確なポジショニングで最終ラインを統率していたと思います。敗れはしたものの、2位を追いつめたナイスゲーム。来季のヨーロッパリーグ行きは難しくなりましたが、持てる力を最後まで出し切っていただいて、次につながるシーズンにしていただければと思います。
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