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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Arsenal×West Ham】エジル最高!アーセナルが後半の3発でロンドンダービーを快勝!

満身創痍という言葉が頭に浮かぶ、両者のスタメンです。プレミアリーグ31節、アーセナルVSウェストハムのロンドンダービー。試合を重ねるごとに4位以内キープが難しくなっているガナーズの最終ラインには、チェフとコシールニーがいません。GKマルティネス、DFベジェリン、ムスタフィ、ガブリエウ、モンレアル。セントラルMFにはジャカとエルネニー、2列めにエジル、ウォルコット、アレクシス・サンチェス。ワントップには2試合連続でウェルベックが起用されています。ウェストハムはプレミアリーグ4連敗、直近6試合勝利なし。冬にマルセイユに旅立ったパイェの穴は埋まっておらず、クレスウェル、ウィンストン・リード、オグボンナ、オビヤングが負傷でチームを離れています。アンディ・キャロル、マイケル・アントニオ、アイェウ、ランシーニのアタッカー陣は、敵地エミレーツでゴールを奪えるのでしょうか。最初のシュートは3分、アレクシス・サンチェスが左から放ったミドル。早い時間の失点を避けるべく、ガナーズの選手たちは丁寧にボールをつないでいます。

左からドリブルで持ち込み、シュートを狙ったマイケル・アントニオがベジェリンに倒されたのは7分。ランシーニのFKはマルティネスが伸ばした手を越えて、バーの上に消えていきます。12分にジャカが前線に送った正確なロングフィードは、アレクシス・サンチェスがうまくフィニッシュに持ち込めません。15分のベジェリンとウォルコットは見事でした。自陣でボール奪取した14番がSBを走らせ、快足を飛ばしたSBが14番とのワンツーから右サイドをえぐり、グラウンダーをニアに走ったウォルコットがボレー。正直すぎたシュートはランドルフにキャッチされたものの、クレスウェルのいないサイドは狙いどころだと確認した流れるようなアタックでした。

ハマーズにはセットプレーしかチャンスがなく、完全なるアーセナルペース。ムスタフィがセントラルMFのように敵陣に侵入しているのは、裏を取られる心配がないとわかっているからでしょう。24分、アレクシス・サンチェスがFKをラインの背後に浮かすと、ウェルベックはボレーを空振り。31分、コリンズのミスキックをウェルベックがカットし、すかさず右につなぐと、フリーのウォルコットは力んで右に外してしまいます。ハーフコートマッチを続けるガナーズ、しかし静かなエミレーツ。スタジアムに足を運んだグーナーのなかには、目の前にいる選手たちがプレミアリーグ4位に食い込もうと必死で戦っていても、来季の監督人事についての抗議が優先という方もいるのでしょうか。

41分、ボックス内でコリンズとマスアクを翻弄したアレクシスが左にラストパスを流すと、ベジェリン、エルネニーがダイレクトショットを連発しますが枠にいかず、CK。エミレーツが久しぶりに沸いたシーンでした。エジルのCKを叩いたウェルベックのヘッドはランドルフがキャッチ。前半は0-0ですが、圧倒的な力の差を感じさせるこのゲームで、アーセナルが敗れることはないでしょう。ビリッチ監督はハーフタイムにマイケル・アントニオを下げ、スノドグラスを投入。今季プレミアリーグでチームのトップスコアラーだった選手の交代は、新たなトラブルでしょうか。後半に入っても、アレクシス・サンチェスが積極的に仕掛けるアーセナルが押し続けています。ビルドアップに参加した後、自陣でインターセプトしたかと思えば、次のアタックではアレクシスのパスでラインの裏に飛び出すエジルの運動量が目立ちます

58分に先制ゴールを決めたのは、再三前線に走り込んでいたエジルでした。右からの攻撃を止められた直後にウォルコットがボールを奪い返し、ベジェリンのパスが再度はね返されると、右にいたエジルがムダのない動きで左のサイドネットに吸い込まれる素晴らしいミドルシュート。ランドルフは、手元で落ちるボールを弾き切れませんでした。プレミアリーグにおけるエジルのゴールは、12月のストーク戦以来4ヵ月ぶりです。テンションが上がるエミレーツ、さらに動きがよくなる右サイド。61分、エジルの美しいヒールパスを受けたウォルコットが中央を切り裂き、右のウェルベックにラストパスを流したところまでは完璧。ランドルフと1対1になったウェルベックは、コースを塞ぐGKをかわせず左足のシュートを当ててしまいます。

65分、エジルのスルーパスを受けたウェルベックは、左に流れながらのシュートを腰を捻りきれずにニアにアウト。勝負を決める2点めは、ワールドクラスの2人のコンビネーションから生まれました。エジルのパスを受けたアレクシス・サンチェスが、左サイドでプレーメイカーをフリーにする完璧なヒールのリターン。鋭いグラウンダーが中に入ると、ウォルコットの完璧なボレーがゴール左隅に突き刺さりました。74分にもエジルのスルーパスでウォルコットがフリー。無理にダイレクトで狙わず、中の上がりを待ってラストパスを通せば決定的なシーンになっていたでしょう。

74分、ヴェンゲル監督はウェルベックに代えてジルーを投入。今季プレミアリーグで先発7試合ながら8ゴールを決めていたストライカーは、チェンバレンとラムジーが登場した直後の83分に3点めを決めました。チェンバレンがドリブルで中央を突破して右にいたジルーに預けると、コリンズを軽くかわしたフランス代表FWは、エジルと同じようなきれいなミドルを左のサイドネットに沈めました。いつものお茶目なゴールセレブレーションがなかったのは、スタメンで出られない現状に納得していないからでしょうか。92分にモンレアルの切り返しを削りにいったバイラムのタックルは、多くのレフェリーがPKを宣告してカードを出すと思われるプレイでしたが、選手が無事でこの点差なら笑って流せます。危なげなかったアーセナルが、攻守とも機能していなかったウェストハムに3-0で快勝しました。

強かった秋のガナーズを思い出させる一戦。メスト・エジルがトップフォームなら、このチームはどこと当たってもきわどい勝負に持ち込めるのではないでしょうか。4戦勝利なしと低空飛行を続けるマンチェスター・シティが目覚めなければ、「いつものアーセナル」でシーズンを終えることはできそうです。片やウェストハムは、いいところなくプレミアリーグ5連敗。未だ手の内に入れていない本拠地ロンドンスタジアムでスウォンジーとの直接対決に負ければ、TOP7との試合を3つ残している彼らが降格の憂き目に遭うのではないかと思います。プレミアリーグ2016-17シーズンも、残り7節。上位も下位も、負けられない戦いが続きます。

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“【Arsenal×West Ham】エジル最高!アーセナルが後半の3発でロンドンダービーを快勝!” への2件のフィードバック

  1. ヤンガナ大好き! より:

    自分の海外出張が多く、チームのムードも最悪だった3月が明け、久しぶりにコメントします!こんなにワクワクしたガナーズの試合を楽しめたのは何試合ぶりでしょうか。何より天才エジルが楽しそうにフットボールをすると、輝きますね。

    コシルニー、チェフ、オスピナ不在の非常事態を感じさせないほど、ヤンガナキーパー、マルチネスは落ち着いていましたね。苦労人ながら素質を感じました。

    もうシーズン残りゲームもいよいよ一桁となったので、最後までリーグでファンをワクワクさせるゲームを魅せて欲しいです!

  2. makoto より:

    ヤンガナ大好き!さん>
    ごぶさたしてます!これぞアーセナルなゲームでしたね。アレクシス、ウォルコット、エジルが好調なときのガナーズは止まりません。特にエジルは感動的でした。

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