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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Sunderland×MAN.UTD】やはりズラタン!個人技でねじ伏せたマン・ユナイテッドは気分よくELへ!

マンチェスター・ユナイテッドのスタメンに、ポグバが戻ってきました。プレミアリーグ32節、VSサンダーランド。敵地スタジアム・オブ・ライトで戦う最下位との一戦は、もちろん勝ち点3を持って帰らないといけないゲームです。GKロメロ、DFダルミアン、バイリー、ロホ、ルーク・ショー。中盤はポグバ、エレーラ、フェライニの3枚で、サイドにリンガードとムヒタリアン、トップはイブラヒモヴィッチ。プレミアリーグ20戦連続無敗ながら、その間の10のドローで6位に留まっているモウリーニョ監督のチームは、早い時間にゴールを決めて優位を築きたいところです。左SBのルーク・ショーのオーバーラップから、再三攻め込むマン・ユナイテッド。7分にゴールやや左から狙ったズラタンのFKは壁に当たってCKとなり、ボールは支配しているもののシュートを打てません。

20分、オヴィエドのFKはロメロがキャッチ。マンチェスター・ユナイテッドの右サイドは死んでおり、ルーク・ショーの単独突破以外にサポーターが沸くシーンがありません。28分、アニチェベが前線でポスト役を果たし、右にまわったボールをカッターモールがシュート。ロメロが正面でキャッチしますが、アウェイチームのセントラルMFはバイタルエリアでコースを開けてはいけません。29分にようやくマンチェスター・ユナイテッドがシュートを放ちます。中央からドリブルで突破を図ったリンガードの一撃は、ピックフォードが左に飛んでセーブ。これが嵐の予兆だったかのように、1分後にズラタン・イブラヒモヴィッチの一撃が炸裂します。エレーラの縦パスを受けたエースストライカーは、ビリー・ジョーンズを体で制して振り向きざまに右足一閃。右のサイドネットに向かった完璧な弾道に、プレミアリーグ屈指の若手GKと評判を高めているピックフォードも反応できませんでした。

ポグバのミドル、ルーク・ショーの突破からのフェライニのボレーと、マンチェスター・ユナイテッドのアタックが活性化してきました。36分、オヴィエドがハムストリングを痛めて交代を要求しています。冬にエヴァートンからレンタルでやってきたSBは、前任者ファン・アーンホルトと比べると迫力不足です。負傷者に悩まされ続けるモイーズ監督は、元レッズのマンキージョを投入。本職は右のSBは、ムヒタリアンとダルミアンにとって狙いめです。40分、右からのクロスを受け、ロホと体を入れ替えて左足で狙ったのはアニチェベ。決定的なシーンでしたが、ロメロが勇敢に飛び出して胸に当てるビッグセーブで切り抜けます。モイーズ監督は、43分に2つめのアクシデントで頭を抱えることになりました。スパイクの裏を見せてエレーラを削ったラーションが一発レッド。前半は0-1で留まったものの、サンダーランドにとっては点差以上に厳しい展開となりました。

サンダーランドの希望が潰えたのは、後半が始まって間もない46分でした。ルーク・ショーの縦パスを巧みにトラップしてカッターモールをかわしたムヒタリアンが、コネの股間を通す完璧な左足シュートをクロスに突き刺しリードを広げます。木曜日にヨーロッパリーグ準々決勝でアンデルレヒトとのアウェイゲームが控えているチームは、体力を使わずに試合を畳めればOKです。デフォーが蹴った直接FKはロメロがセーブ。60分、右サイドのリンガードが浮かしたボールをズラタンがバックヘッドでつなぐと、枠に収めさえすれば決まっていたポグバのボレーはクロスバー越え。直後にモウリーニョ監督がルーク・ショーをブリントに代えたのは、前半にイエローを1枚もらっていたからでしょう。64分にイエローを受けたリンガードは、すぐさまラシュフォードにチェンジ。エンドングのパスを受けたデフォーのシュートは上に外れますが、プレミアリーグ14ゴールのストライカーだけは相変わらず脅威です。

69分、速攻から2対1の形を創ったマンチェスター・ユナイテッド。ズラタンのラストパスを受けたラシュフォードがピックフォードと向き合うも打ち切れず、ムヒタリアン、ズラタンとまわったボールはサンダーランド守備陣に奪われます。速攻狙いに徹するアウェイチームと、単発の攻撃を止められ続けるホームチーム。両者に勝負を争う雰囲気はありません。78分にムヒタリアンと代わったマルシアルは、最前線に飛び出して放った左足シュートをピックフォードに止められます。10人を相手に2点で終わるかと思われたマン・ユナイテッドは、89分にとどめを刺して試合を終えました。ポグバの速いパスで右サイドを走ったラシュフォードがズラタンに落とすと、9番はお前が打てとリターン。ピックフォードと1対1になった19歳が左のサイドネットに文句なしのシュートを決めました。マンチェスター・ユナイテッドはプレミアリーグ4位奪取に望みをつなぎ、サンダーランドの残留は絶望的です。

勝ったチームにとっては、個人技のみでねじ伏せた試合ではありながらも気分よくヨーロッパリーグに向かえる快勝劇。気になるのは負けたチームのほうで、サンダーランドはプレミアリーグ7戦連続ノーゴールです。1月にはリヴァプールとトッテナムに引き分け、巻き返しが期待されたチームは、ハズリ、ヤヌザイ、ボリーニが空回りしたまま貧攻を改善できずにシーズンを終えることになりそうです。降格となれば、ワールドカップに出たいデフォーはワトフォードやストークなどストライカーを求めるクラブに移籍するでしょう。今の彼らは、1年でプレミアリーグに復帰できるチームには見えません。開幕から10試合勝利がなかったサンダーランドにとって最も効果的な補強は、イングランド代表を追われたサム・アラダイスの復帰だったのかもしれません。

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