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【Stoke×Arsenal】絶品スルーパスと、負傷後の完璧なゴール…凄すぎるアレクシス・サンチェス!

 ストークの本拠地ブリタニアは、アーセナルにとっては鬼門と形容したくなる難しい場所ですが、プレミアリーグ4位に届くかどうかの瀬戸際にそんなことはいってられません。必勝を期すヴェンゲル監督は、今日も3バックを継続しています。GKチェフとコシールニー、ホールディング、ムスタフィが後方を固め、ジャカとコクランがセントラル。WBはベジェリンとモンレアル、前線にはエジル、アレクシス・サンチェス、ジルーです。立ち上がりからアーセナルがポゼッションを取り、ストークは速攻狙い。パスをまわしながら前線の隙を窺い、サイドに長いボールを通すガナーズは、クロスが通せずシュートで終わらせることができません。9分のCKは、ムスタフィが巧みなヘディングで右隅を狙いますが、復帰した守護神バトランドが指先でセーブ。ストークの選手たちは自陣に引きこもり、10分を過ぎても3バックを脅かすシーンはありません。

13分、エジルが左サイドにロングフィード。バトランドと1対1になるかと思われたモンレアルは、トラップが流れてゴールラインを割ってしまいます。17分、シャキリのサイドチェンジを受けて左から突破図ったアルナウトヴィッチは、ラストパスを中に入れられず。その1分後、コクランがドリブルで仕掛けてベジェリンに預けると、クロスのクリアがファーサイドに流れ、走り込んできたモンレアルのヘディングシュートがニアポストを叩きます。エジルやアレクシス・サンチェスが、多彩なパスでサイドのモンレアルとベジェリンを使う形が何度も見られ、ラストパスの精度が上がれば一気に決定機です。29分、アルナウトヴィッチが中央からのFKを直接狙うもクロスバー越え。30分、右にサイドチェンジのボールが通ってエジルが裏に出したシーンは、ジルーが走っておらずチャンスは潰えます。

33分、エジルが粘ってキープしたボールがアレクシスに渡り、中に斬り込んでニアに放ったシュートはポストの外。時間が経つにつれ、ガナーズは縦へのボールをつなげなくなり、ブリタニアには弛緩した空気が漂います。ようやく狙い通りのボールが入ったのは42分。ジャカからもらったコクランが完璧なパスでベジェリンをフリーにすると、ノーマークで呼んでいたジルーは、丁寧なグラウンダーに触るだけでした。エースの今季プレミアリーグ11ゴールめが決まり、前半は0-1で終了。前に出なければならなくなったストークは、セカンドハーフの頭からギアチェンジしてきました。シャキリ、ディウフ、アルナウトヴィッチの仕掛けをチェックし続け、最初の5分を耐えたガナーズは、長いボールをWBに集めてサイド攻略を狙います。

アーセナルの追加点は55分、2人のワールドクラスのコンビプレーでした。エジルが中盤でボールを預けたのは、今季プレミアリーグで最も多くのスルーパスを成功させている男です。11番がゴールに向かうのを見たアレクシス・サンチェスは、タイミングを計って必殺のボールをフィード。バトランドと向き合ったエジルが左足の軽いタッチで脇を抜き、プレミアリーグ8ゴールめをゲットしました。反撃に出るストークは、59分にアルナウトヴィッチがホールディングを抜いてクロス。後ろに曲がってくるボールをディウフはコントロールしきれず、ヘッドは左に逸れてしまいます。

クラウチ投入でハイクロス戦術を明らかにしたマーク・ヒューズ監督は、さらにディウフを下げてベラヒーノ。何度もゴール前に入ってきたCKとクロスはガナーズ守備陣が冷静にクリア。63分にCKのクリアをプッシュしたマルティンス=インディのヘッドも、チェフが上に弾き出します。しかし67分、またもやホールディングがアルナウトヴィッチにかわされ、ニアに飛び込んだクラウチにムスタフィの対応が遅れます。至近距離からのシュートは左手か頭か、マイク・ディーン主審のジャッジはゴール。1-2、オープンな攻め合いに応じてしまったアーセナルは、スローダウンさせたほうがいいでしょう。

74分、ガナーズにアクシデント。アレクシス・サンチェスが左腿を痛め、交代を要求しています。ところが76分、ホールディング、ベジェリンとつながったボールを受けて右から持ち込み、ファーポストの内側を叩く完璧なシュートを決めたのは、何とアレクシス・サンチェス!いつもながら、この人の気持ちの強さには頭が下がります。ヴェンゲル監督は、ここで7番をラムジーにスイッチ。78分にはそのラムジーが左から2人をかわして中に入り、左隅を狙って右足を振り抜きますが、コースが甘くバトランドがセーブします。決められなかった8番は、2分後に決定的な4点めをお膳立てします。最前線に飛び出してエジルのパスをもらうと、右から抜け出し素晴らしいグラウンダーをフィード。走り込んだジルーのスライディングシュートがネットに突き刺さり、ブリタニアのホームサポーターを沈黙させました。

エジルとジルーはお役御免で、ウォルコットとウェルベック。85分に左のピーテルスが逆サイドにクロスを上げると、コシールニーのクリアは短く、キャメロンの足元にいってしまいます。チェフの脇を襲った決定的なボレーは、素晴らしい反応で右手に当てるビッグセーブ。今季最後のブリタニアで、ストークの選手たちは諦めることなくゴールを奪いにいきますが、大差を詰めることはできませんでした。1-4で完勝したアーセナルは、リヴァプールと1差、マンチェスター・シティと3差。今日のウェストハムVSリヴァプールでライバルが勝ち点を落とせば、連勝で4位フィニッシュできるところまで漕ぎ付けました。いやー、とにかく凄かった、アレクシス・サンチェス!負傷の状態が心配ではありますが、何事もなかったかのようにサンダーランド戦のピッチに立っているような気がしてなりません。

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“【Stoke×Arsenal】絶品スルーパスと、負傷後の完璧なゴール…凄すぎるアレクシス・サンチェス!” への2件のフィードバック

  1. ヤンガナ大好き! より:

    苦手なブリタニア要塞でのゲームはおっしゃるようにサンチェスとジルーの共演でしたね!コクラン、ジャカのフィードも冴えて、ベジェリン、モンレアルの両WBに何度もよいバスが見られました。

    二点目のエジル、サンチェス二人でのワンツーでの崩しは、来シーズンもこの二人の共演が観たいと思ってしまうほど完璧なコンビネーションでした。エジルに笑顔が戻って安心しました。

    まだ、首の皮一枚何とか残りましたが、シーズン最後に漸くチームとしてのベクトルが一致したゲームが観られ嬉しかったです。サンチェスの怪我は気になりますが、残る2試合、最後まで諦めない熱い試合を観たいです。

  2. makoto より:

    ヤンガナ大好き!さん>
    サンダーランド戦は大量得点を決めて、ワトフォードとのアウェイゲームを控えるマン・シティにプレッシャーをかけたいですね。エジルらしいプレイが見られて、気持ちよかったです。やっぱり彼の出来不出来は大きいですね。

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