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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Tottenham×MAN.UTD】ホワイト・ハート・レーンのラストゲームで、スパーズが完勝&2位確定!

モウリーニョ監督の先発リストを見たとき、誰がどこに入るのかわかりませんでした。プレミアリーグ37節、トッテナムVSマンチェスター・ユナイテッド。アウェイチームのGKはデ・ヘア、バイリーは今日は右に入り、スモーリングとフィル・ジョーンズがCB。ブリントは左SBで、トゥアンゼベはキャリックと並んでセントラルMFのようです。2列めにマルシアル、マタ、リンガード、トップにルーニー。ポグバ、ムヒタリアン、エレーラ、ラシュフォードを温存した急造チームは、6分にあっさり先制点を奪われます。左からのショートコーナーでクロスが上がると、ルーニーがかぶった後ろにワニャマ。完璧なヘディングシュートが左のサイドネットに飛び込み、デ・ヘアは一歩も動けません。モウリーニョ監督にとっては、最悪の展開でしょう。プレミアリーグ最少失点チームを相手に、TOP6で最も貧攻のチームがサブの選手中心で2点を獲れるとは思えません。

12分のマン・ユナイテッドのCKは、ルーニーのヘッドがバーを越えます。トッテナムの最終ラインは、相変わらず機能的。フェルトンゲンが上がるとベン・デイヴィスがスペースをカバーし、エリック・ダイアーがプレスをかけるために飛び出した際の後方のエリアは、トリッピアーが絞ってカウンターをケアしています。16分、マルシアルがアルデルヴァイレルトをかわして放った右足のシュートは、惜しくもファーポストの外。2分後、左からドリブルで最終ラインを切り裂いたソン・フンミンは、フィニッシュをデ・ヘアにセーブされ、フォローしたエリクセンのシュートは左に切れていきます。22分にCKのクリアからボールが右に戻り、エリクセンがクロスを入れると、出遅れたデ・ヘアの前で触ったハリー・ケインのヘッドは、高さをコントロールできません。

24分、エリクセンのきわどいクロスがゴールに向かい、デ・ヘアが必死に掻き出すと、こぼれ球を狙ったデル・アリは打ち切れず。今季プレミアリーグ17ゴールのMFのヘッドも、スパーズの武器のひとつです。30分、右からドリブルで上がったデル・アリがニアに放った強烈なシュートは、デ・ヘアがセーブ。マンチェスター・ユナイテッドの仕掛けはマルシアルの単独突破のみうですが、42分の右からのドリブルはフェルトンゲンに体を寄せられ、フィニッシュに辿り着けません。追加タイムに右から打ったハリー・ケインのシュートは、またもデ・ヘアが足でクリア。プレミアリーグ2位クラブのほうがクオリティが高いと証明した45分は、何とか1-0で終わりました。

後半が始まって3分、トッテナムの2点めは、天才エリクセンのFKとハリー・ケインのタッチがそれぞれ完璧でした。ニアに入れた速いボールを、右足アウトでコースを変えたワンタッチゴール。密着していたスモーリングはボールに足を出すことができず、デ・ヘアに触れというのは酷でした。53分には、いかにもスパーズらしいカウンター。カットしたエリクセンがソン・フンミンにつなぎ、右に展開したボールを受けたハリー・ケインが中に斬り込んで左足を振り抜くと、曲がり切らずにポストの外。ホームチームのいいところばかりが目立つ展開にしびれを切らしたのか、モウリーニョ監督は61分にリンガードとトゥアンゼベを下げ、エレーラとムヒタリアンの2枚を一気に投入。63分にルーニーがアウトにかけた素晴らしいパスをマルシアルに通すと、トリッピアーをかわした11番はドライブをかけて右隅を狙いますが、枠におさまらず天を仰いで絶叫します。
交代策以降、アウェイチームの中盤は落ち着いたものの、いかんせんリアクションサッカー。相手が前に出てきてくれないとチャンスを創れず、自ら攻撃の頻度を上げることができません。71分、マタの秀逸なサイドチェンジで、マルシアルがトリッピアーと1対1。足を出してくるのを狙ってフェイントをかけ、縦に突破したマルシアルのグラウンダーは文句なし。ボールが入ってくる瞬間にフェルトンゲンの前に出たルーニーの動きは、いかにもストライカーでした。右足でプッシュしたボールにロリスは動けず、2-1。マンチェスター・ユナイテッドのレジェンドは、ホワイト・ハート・レーンが幕を閉じる日に、対戦相手の単独トップとなる7ゴールめを記録して歴史に名を残しました。TOP6とのアウェイゲームでは、ベタ引きのスコアレスドローと押し切られて完敗のいずれかしかなかったチームは、これが初ゴールです。

ポチェッティーノ監督がソン・フンミンをデンベレに代えると、モウリーニョ監督はマタをラシュフォード。トッテナムがこの試合で得たいのは、ホワイト・ハート・レーンのフィナーレを飾る勝利と、プレミアリーグ2位確定。マンチェスター・ユナイテッドは、負ければ5位以下が決まります。互いに賭けるものはそれなりに大きいはずですが、不思議と勝負を争う雰囲気が感じられないのは、マンチェスター・ユナイテッドにラッシュをかけて追いつこうという意志が見られないからでしょう。腕を痛めたトリッピアーが83分に下がり、カイル・ウォーカー。ボックス左に侵入して強引に放ったデル・アリのシュートは、フィル・ジョーンズがブロックしました。追加タイムは5分。本日の主役エリクセンがスタンディングオベーションを受けて、エンクドゥに後を譲ります。

93分、キャリックのロングフィードで裏に抜けたのは、唯一の脅威ラシュフォード。カイル・ウォーカーとフェルトンゲンを引きずりながらロリスの前に躍り出たストライカーは、右足のアウトにかけたシュートを外してしまいます。既に勝利を諦めているのか、モウリーニョ監督は反応せず。タイムアップの笛が鳴った瞬間、サポーターがピッチになだれ込みます。118年の歴史にピリオドを打ったホワイト・ハート・レーンの最後に残ったのは、ホームチームにとっては納得感、アウェイチームはせつなさでした。プレミアリーグらしい素晴らしい雰囲気を醸し出してきたスタジアムに、感謝の意を込めて拍手を送るとともに、最後まで優勝を争ったスパーズをリスペクトしたいと思います。攻守ともにクオリティが高く、常にやりたいことが明確ないいチームでした。

スパーズは、主力の流出を抑えてウェンブリーに対する苦手意識を克服すれば、チャンピオンズリーグでも躍進が期待できます。一方のマン・ユナイテッドは、アウェイゴールの価値が高い欧州の大会でこれだけ守備的なサッカーでは、年を越すのが精一杯でしょう。ヨーロッパリーグではお山の大将のごとく優位に試合を進められても、相手がスペインの強豪やバイエルン、ユーヴェ、パリとなれば、ほしいときにゴールを奪いにいける形を築かなければなりません。もちろん、これはヨーロッパリーグのファイナルでアヤックスに勝ってからのお話ですが…。プレミアリーグから5つめのCL出場クラブが出るかどうかは、リーグ最終節が終わった後、5月24日の夜に決まります。

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“【Tottenham×MAN.UTD】ホワイト・ハート・レーンのラストゲームで、スパーズが完勝&2位確定!” への6件のフィードバック

  1. mufc より:

    モウリーニョだから皆なにも言わないですがLVGやモイーズなら「いつになっても変化の見えないサッカー」と批判の的だったのではないでしょうか。金にモノ言わせて補強しても、金額以上にモウリーニョがチームを強く出来るのか疑問です。

  2. スパーズ推し より:

    最高の終わり方でした。
    最後のWHLに相応しい雰囲気であったと思います。

    残り試合は完全に消化試合になったので、出番の少ない若手を積極的に試してほしいです。

  3. プレミアリーグ大好き! より:

    むしろモウリーニョこそ好き嫌いが強烈に分かれる監督なので批判も多くある印象です。事実としてこのブログのコメントでも誰も批判しないなんてことないですよね。
    とりあえず前任二人の監督は1年目に2つタイトルはとっておらず、CLにつながるもう一つのタイトルの決勝にもいってなかったと思われます。EL決勝落とせば普通に解任までありえるかもしれませんが。

    スパーズはリーグでの戦いの評価が高いときでも欧州ではふるわずELも厳しい結果でユナイテッドはそこを勝ち抜いているので、来季の欧州ではなぜリーグとCLでよくない違いが出てしまうのかのミステリーを解かないと期待できると見込むまではいけないという印象です。

  4. yuto より:

    ユナイテッドは半ば諦めが見られただけに、結果は妥当でしょう。
    EL一本に絞れるようになったと、あえて強がっておきます。
    今節のスモーリング、PJの出来では、決勝でのバイリー不在のCBをどうするのかがとても不安です。
    EL決勝を勝てば成功、負ければ大失敗の大一番でのモウリーニョ監督の手腕を楽しみにしています。

  5. ホタ より:

    スパーズファンとして忘れられない最高の試合となりました。

    ユナイテッドには是非ストックホルムでの決戦に勝ったもらいたいです。来季はプレミアから5チームをCLに送り込みヨーロッパでの存在感を取り戻して欲しいです。

  6. makoto より:

    mufcさん>
    マスコミは、かなりいうようになりましたね。おっしゃるとおり、前任者たちなら批判の声はより大きかっただろうと思います。

    スパーズ推しさん>
    強かったです。最後に若手をチェックしながらシーズンを締めるのも楽しいですよね。

    プレミアリーグ大好き!さん>
    マンチェスター・ユナイテッドにおける非難は、ファン・ハールさんのときのほうが強烈だったと思います。尊大に見えて記者に煙たがられたことと、長期的な強化というミッションでモウリーニョさんが招聘されたことが背景にあって、ファン・ハールさんほどはいわれないという面もあると思います。サポーターは、モウリーニョさんへの批判が結果次第で増減するのに対して、ファン・ハールさんは単純に嫌いという方も多かった印象です。キャラを誇張した報道が多かったですからね…。かわいそうだなと思って、日本のメディアのデフォルメした表現に流されず、プレスカンファレンスのやりとりを見てみてください、と書いたことが懐かしいです。

    ホタさん>
    いやー、そうしたいですね。今から緊張します。

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