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【Saints×MAN.UTD】ビッグセーブ連発のロメロは収穫ですが…マン・ユナイテッドは15回めのドロー!

昨日アーセナルが勝ったため、プレミアリーグ6位が確定したマンチェスター・ユナイテッド。TOP10フィニッシュをめざすサウサンプトンの本拠地セント・メアリーズでの一戦は、ヨーロッパリーグ決勝に向けた調整試合のような位置づけとなるでしょう。GKロメロ、最終ラインにバイリー、フィル・ジョーンズ、スモーリング、ダルミアン。中盤にトゥアンゼベとフェライニが入り、2列めにマタ、ムヒタリアン、マルシアル。トップには直近のプレミアリーグで4戦3発のウェイン・ルーニーが入っています。デ・ヘア、エレーラ、ポグバ、リンガード、ラシュフォードを欠いたチームではありますが、ここでゴールの感触を得て、いいムードでアヤックス戦に向かいたいところです。ところが5分、いきなりセインツにPKが与えられます。バイリーがトラップ時に腕に当てたというジャッジですが、映像で見るとボックスの外。ホームチームが先制かと思われましたが、ガッビアディーニが左隅を狙ったキックをロメロがストップし、マン・ユナイテッドはイーブンのスコアをキープします。

8分、敵陣でインターセプトに成功したSBバイリーが自ら中に持ち込み、左足でシュート。決定的な一撃はフォースターが大きく弾き出し、アウェイチームも先制できません。15分、マタから前線のルーニーにロングフィードが届くと、中央から走り込んだマルシアルにラストパスが通り、吉田麻也の股間を狙ったシュートは左にアウト。フィニッシュは決まらなかったものの、いい速攻でした。19分のウォード=プラウズの直接FKは左に曲がり過ぎ。1分後、マルシアルのパスを受けて左隅を狙ったムヒタリアンのミドルは、フォースターが右手で弾き出してCKです。24分にワンツーで右サイドを攻略したセドリク・ソアレスが、角度のないところからシュートを放つとフィル・ジョーンズがブロック。セインツの攻撃的な右SBは、この直後にもボックスに入り込んでドリブルで仕掛けますが、フェライニが落ち着いて対応し、シュートを打たせません。

33分のトゥアンゼベのミドルはDFに当たり、マタのクロスをヒールで触ったスモーリングのシュートはスピードがなくフォースターがキャッチ。マンチェスター・ユナイテッドは連携による崩しがなく、吉田麻也とスティーブンスが混乱するシーンはありません。45分にレドモンドのミドルがロメロの懐に収まると、前半は0-0で終了。EFLカップ決勝とは打って変わって静かなゲームで、先にゴールを決めたほうがそのまま押し切るかもしれません。バイリーに振り切られ、マルシアルへの対応でも後手を踏んだ吉田麻也は、15分過ぎからはいつもの冷静なプレイを取り戻しています。

セインツペースの後半。52分、マルシアルのボールロストからフィル・ジョーンズがセドリク・ソアレスを倒したFKは、タディッチの強烈なシュートをロメロがセーブ。この後も再三FKやCKをもらったセインツは、ウォード=プラウズの正確なキックからきわどいシーンを連発します。しかし、55分のロメウのボレーも、ウォード=プラウズが右足で巻いたシュートもロメロが飛びまくってビッグセーブ。残り30分を切ると、ピュエル監督はガッビアディーニを諦め、ジェイ・ロドリゲスに勝負を託します。プレミアリーグデビューからの3試合で4発決めたイタリア人ストライカーも、その後は6戦ノーゴールと沈黙。今日はPKを外し、汚名返上に至らないままピッチを去ることになりました。

66分、マンチェスター・ユナイテッドに決定機をもたらしたのはスモーリング。右サイドをドリブルで突破したCBがアーリークロスをルーニーに通すと、フリーでフォースターに背を向けた10番は振り向きざまのフィニッシュを選ばず、落としを直接叩いたマタが左に外します。トゥアンゼベをキャリックに代えたモウリーニョ監督は、足を痛めたマタに大事を取らせて69分にラシュフォード投入。ピュエル監督は、セドリク・ソアレスをピエにスイッチします。71分、左サイドを崩したレドモンドがファーにクロスを上げると、ウォード=プラウズのボレーはフィル・ジョーンズが体を張ってストップ。75分に今度はフェライニがピッチに座り込み、急遽エレーラに用意させた指揮官は、長身MFにロッカールーム行きを指示しています。セインツの監督は、素晴らしいプレースキックを見せていたウォード=プラウズをなぜ下げたのか。今日の彼の出来なら、タディッチを諦めてもよかったように思います。

82分、入ったばかりのブファルの左足シュートは、腰が回り切らず逆サイドにアウト。バイリーまで痛んでしまったマンチェスター・ユナイテッドに勝利への意欲は感じられず、今季プレミアリーグで15回めとなるドロー決着を待つだけでした。アヤックス戦で切り札となりえるマタのコンディションを上げたかったチームは目的を果たせず、収穫はビッグセーブ連発のロメロとカバーリングのよさを確認できたフィル・ジョーンズのみ。モウリーニョ監督の極めて守備的なチームは、プレミアリーグ37節でついにボーンマスにゴール数で上に行かれました。

負傷者が多いからヨーロッパリーグを選ばざるをえなかったと指揮官はコメントしておりましたが、このチームが5節以降、1度も4位に入っていないことを忘れてはいけません。ファン・ハール時代よりも順位を落とした理由がチームづくりにあるのは、ゴール数を見れば明らか。ヨーロッパリーグで敗れるとすれば、先にゴールを奪われるか、1-0で逃げ切れずに土壇場で追いつかれる展開だと思われます。今季、幾度となく見たもどかしい試合を繰り返さぬよう、前線の選手たちの奮起に期待してはいるのですが…。

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“【Saints×MAN.UTD】ビッグセーブ連発のロメロは収穫ですが…マン・ユナイテッドは15回めのドロー!” への2件のフィードバック

  1. 不知火 より:

    今回良かったのは、ロメロの好プレーとPJの調子が上がってきた事、そしてマタとムヒタリアンの二人は相性がよくなにかやってくれそうだな、と感じさせてくれた事でしょうか。
    ルーニーは………。
    彼がここまで衰えるとは思いませんでした。相手からすれば、全然怖くなかったのではないでしょうか。

  2. makoto より:

    不知火さん>
    ルーニー、厳しかったですね…。今季最大の誤算となってしまいました。おそらく前線はテコ入れするので、残っても出番はなかなかこないでしょうね。

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