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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Stoke×Chelsea】攻めていたのはストーク、しかし0-4…モラタ爆発でチェルシー圧勝!

BET365スタジアム…古くからのプレミアリーグファンにはブリタニアと呼ばれてきた本拠地で、アーセナルをカウンター一発で屠り、マンチェスター・ユナイテッド相手に2ゴールのドロー。シュポ=モティングとヘセ・ロドリゲスを獲得し、前線を一新したストークが、昨季プレミアリーグ王者相手にどんな戦いを見せてくれるのかに興味がありました。シュポ=モティングとヘセ・ロドリゲスはやはり先発。シャキリ、フレッチャー、ソブヒ、ジョー・アレンと新チームの主力が全員揃っています。ホームチームがリードしたらおもしろくなると期待した一戦でしたが、マーク・ヒューズ監督の11人はいきなり出鼻をくじかれます。

2分、自陣でボール奪取に成功したバカヨコが重戦車のようなドリブルで前に進むと、カンテを経由したボールが右のアスピリクエタへ。今季プレミアリーグでモラタへのアシストを2つ決めているCBは、ラインの裏を狙う9番の足元にロングフィードをぴたりと合わせました。ひとり旅となったモラタが、名手バトランドの脇を抜く冷静なシュートを右隅に収めて1-0。ストークはすかさず反撃に転じ、6分にスルーパスでボックスに侵入したディウフは、ファーポスト際に走り込んだヘセ・ロドリゲスにラストパスを通そうとしますが、コースを読んだアスピリクエタが確実にクリアしました。

敵陣でしっかり追いかけるストークのアタッカーたちは、奪取したボールをシャキリやフレッチャーに預け、そこから手数をかけずにサイドに展開。一方のチェルシーは楔のパスを抑えられ、得意の速攻を仕掛けられません。とはいえ、リュディガー、クリステンセン、アスピリクエタの3バックは鉄壁で、ソブヒが工夫のないクロスを上げれば簡単に弾き返します。シュートがない時間が続き、30分に差し掛かりました。ストーク陣内でボールが高く上がると、ダレン・フレッチャーが胸でバックパスをするのをペドロが狙っていました。誰よりも早くダッシュしてボールをさらい、ワントラップしたアタッカーのシュートはパーフェクト。左のサイドネットに決められては、さすがのバトランドもどうしようもありません。

34分のシャキリのFKは、壁に当たってCK。43分にシャキリのクロスのクリアをフレッチャーが狙い、2度めのクリアもシャキリが拾って中に入れた波状攻撃は迫力がありました。右に出たジョー・アレンがファーに折り返すと、ディウフのオーバーヘッドは左にアウト。前半は0-2で終わりますが、ゴールシーン以外ではストークが優勢です。次の45分も、押しているのは前から厳しくプレスをかけるホームチームです。50分にペドロとモラタが仕掛けたカウンターは、左サイドに追いやられたモラタのキックをバトランドが難なくキャッチしました。

54分にロングボールのクリアをハーフボレーで狙ったジョー・アレンは、バーすれすれを越えていくボールを見て悔しがっています。コンテ監督が、60分という早い時間にマルコス・アロンソをケーヒルに代えたのは、イエローをもらった後もきわどいファールが目立っていたからでしょう。ヒューズ監督もヘセをクラウチにチェンジ。直後、グレン・ジョンソンのロングフィードをクラウチがヘッドで落とし、ポスト際に飛び込んだディウフが先に触ったシーンは、ウェールズ人指揮官の狙い通りです。68分にペドロをセスク、4分後にウィリアンをアザール。シャキリのFKにフリーで飛び込んだクラウチは、頭か足か迷って枠に打てません。時間を遣うのがうまい昨季プレミアリーグ王者が2点のリードをキープしたまま、残り時間は15分を切りました。

マルティンス・インディがアフェライに代わった直後、ストークは一瞬の隙を突かれました。ハーフラインでバカヨコがインターセプトに成功し、すぐ横にいたモラタにパス。マドリードから来たストライカーはグレン・ジョンソンとフレッチャーを軽く振り切り、角度のないところからバトランドが触れないコースに浮かして決めました。チェルシーの新エースは82分にもゴールを決め、プレミアリーグで最初のハットトリックを達成します。セスクの浮き球でラインの裏に抜け、モラタに胸で落としたのは左WBにまわっていたアスピリクエタでした。6試合で4回めのスパニッシュ・ホットライン。互角以上に戦っていたストークは、試合内容にふさわしくない0-4の大差で敗れました。

ストークの前線は悪くなかったのですが、クロスはことごとくはね返され、ゴール前でシュートに持ち込めませんでした。唯一本職のCBマルティンス・インディの脇には、本来はSBのグレン・ジョンソンとピーテルス。ズマ、ヴィマー、ショークロスと主力を3人も欠いた3バックはラインの裏を狙われると脆いことを露呈してしまいました。サイド攻撃に苦しめられながらも、決定機でミスをしないのがチェルシーです。今までの3ゴールがすべてヘディングだったモラタが、ようやく彼らしい突破からゴールを決めました。アスピリクエタとの相性のよさは相変わらず。トップスピードのままテクニカルなシュートを打てるのは脅威です。強い、チェルシー。CLのアトレティコ・マドリード戦の後、プレミアリーグ7節でマンチェスター・シティとの「直接対決」に臨むコンテ監督のチームが、傷を負うことなく難敵を退けたとしても決して驚くことではないと思います。(アルバロ・モラタ 写真著作者/@cfcunofficial (Chelsea Debs) London)

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“【Stoke×Chelsea】攻めていたのはストーク、しかし0-4…モラタ爆発でチェルシー圧勝!” への6件のフィードバック

  1. ガナユ より:

    モラタはいい選手だと思ってましたが出場時間を与えるとしっかり結果を出すあたり流石のマドリーブランドですね(笑)

  2. nor より:

    コスタOUTが決まった直後にこの結果はありがたいですね。バチュアイも好調、クリステンセンもはまり始めて、昨季固定からのスムーズな移行具合に、アトレチコ→シティの連戦が楽しみでなりません。

  3. 北グナ より:

    モラタはスーパーサブ的な扱いが多かったですが、先発でも活躍できることを証明してきていますね。
    驚いたのは3点目、終盤にあれだけのスプリントができる運動量も素晴らしいと思いました。

  4. プレミアリーグ大好き! より:

    ストークの速攻は機動力に優れるリュディガー、モーゼス、アスピリクエタが封じる。ボールを奪ったらバイタルまで運び無理をせずにバックパスを多用してストークを走らせて疲れさせる。終盤にバランスを崩したところを畳み掛けて得点を重ねる。
    真綿で首を絞めると言うと物騒な表現ですが、大人な勝ち方を知ってる憎たらしいチェルシーが帰ってきましたね。
    来週の爆発的な攻撃力を誇るペップ・シティと試合巧者のコンテ・チェルシーはプレミア序盤戦で最もエキサイティングな試合になりそうです。

  5. 雨好 より:

    更新ありがとうございます。
    モラタがどんどんフィットしているのが実感出来た試合でしたね。コスタの時と明確な違いは裏やサイドのスペースをより効果的に使える所でしょうか。スピード、ドリブルの質共に中位くらいのチームには脅威となりそうです。ポストに関しても大分改善されて来ましたが、まだ身体がプレミア仕様になりきれてない部分はあると思いますので、これからに期待です。次の2節は新チームになって初めて当たる高い壁だと思います。最近の懸念としてカードの量が異常に多いので、その点はしっかり集中して、試合に臨んで貰いたいですね。

  6. プレミアリーグ大好き! より:

    コスタと比べて空中戦での貢献度が段違いに高いのも大きいですね
    頭での得点も、相手のセットプレーでの跳ね返す守備も
    コスタは身長はあるのにほとんど役に立ってませんでしたからね

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