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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Newcastle×Liverpool】シュートミスと単調な攻めが目立ったリヴァプールは無念のドロー!

プレミアリーグ7節、ニューカッスルVSリヴァプール。3勝2分1敗のリヴァプールは、ここで敗れて8節のマンチェスター・ユナイテッド戦まで落とすと、首位との差は11となりプレミアリーグ制覇が遠ざかります。負けられない一戦で、クロップ監督はフィルミーノベンチという思い切った策をチョイスしました。GKミニョレ、最終ラインはジョー・ゴメス、マティプ、デヤン・ロブレン、アルベルト・モレノ。中盤にワイナルドゥム、ヘンダーソン、コウチーニョ、前線にはマネ、スタリッジ、サラーです。古巣対決となるラファエル・ベニテス監督は、プレミアリーグ復帰以来6戦3勝。満足いく補強ができなかったことを考えれば、好スタートといっていいでしょう。

3分、ヘンダーソンのボール奪取からレッズのカウンター。サラーの素晴らしいスルーパスでマネが左からボックスに入りますが、後ろからの走り込みに合わせて横に流したパスをサラーが空振り。フォローしたスタリッジも、縦に持ち直したボールを打ち切れませんでした。5分、左のクリスティアン・アツからニアでもらったのは、こちらも古巣対決となるジョンジョ・シェルヴィ。右足で巻いたミドルは、ミニョレが正面でキャッチしました。攻守がめまぐるしく変わるプレミアリーグらしいナイスゲームです。12分、シェルヴィがイェドリンにロングフィードを通すと、クロスはデヤン・ロブレンにはね返されますが、マット・リッチーに入れた2度めの長いボールはシュートに漕ぎ付けました。ミニョレはこれも落ち着いてキャッチ。レッズの前線からの厳しいプレスを、ホームチームはうまくかいくぐっています。

右に流れたスタリッジから、サラー、ワイナルドゥム、コウチーニョとテンポよくつながったチャンスは、ラストパスを受けたスタリッジのシュートが守備網に引っかかります。19分、スタリッジがサラーにスルーパスを通すと、ゴール前まで一気に進んだ右ウイングはフィニッシュに入ろうとするところで止められてしまいました。23分のCKは、ニアで合わせたワイナルドゥムのボレーがポストに当たると、デヤン・ロブレンのシュートは1回めは空振り、2回めはゴールライン上でDFがブロック。こぼれ球に左から詰めたマネも枠内に打てず、レッズは絶好機を逃しました。

しかし29分、左サイドから仕掛けたコウチーニョが、見事な先制点を決めました。シェルヴィをかわして右足を振り抜くと、ニアポストのほうに曲がっていくボールにGKエリオットは触れませんでした。36分、ニューカッスルの同点ゴールは、シェルヴィの完璧なスルーパス。マティプとロブレンの間を見事に割った1発でホセルがフリーとなり、あっという間にミニョレと1対1。セインツから来たストライカーにマティプが追いつき、スライディングでカットすると、ボールはホセルの足に当たってゴールに転がり込んでしまいました。ホセルの今季プレミアリーグ2ゴールめで、ニューカッスルは前半は1-1で折り返すことに成功しました。レッズは、マネのキックにいつもの正確さがなく、サラーはシュート態勢に入る直前のプレイが甘いためにチャンスをつぶしている印象です。

48分、サラーのクロスに飛び込んだワイナルドゥムのヘッドは、うまく当たらずボールは右に流れていきます。50分にサラーがタッチミスでボールを失いそうになると、クラークもミスキックで後ろに逸らしてしまい、これに反応したスタリッジがエリオットと1対1。決まったかと思われたシュートはGKの足にヒットし、フォローしたサラーもボレーを打ち上げてしまいました。コウチーニョのFKは壁がブロック。レッズはシュートを打てる形に持ち込めません。スタリッジは再三オフサイドを取られ、残り時間は20分となりました。

74分、クロップ監督は、スタリッジとマネを下げてソランケとフィルミーノ。ベニテス監督も、メリーノをアイザック・ヘイデンにスイッチします。リヴァプールの攻撃は、2人のアタッカーに何を求めているかが明確でなかったように思います。左から上がるアルベルト・モレノが時折入れるクロスしか打ち手がなく、84分に加わったチェンバレンが倒れ込みながら打ったヘディングシュート以外に見せ場はありませんでした。92分のCKで、1分前に入ったディアムのシュートがデヤン・ロブレンの手に当たりましたが、これを咎められなかったことを喜ぶべきでしょう。1-1、ドロー。ホセルに決められた際の守り方に問題があったのは確かですが、リヴァプールの課題は、直近5試合のうち4試合で1ゴール以下に終わっている攻撃だと思います。

終盤のアタックを見ていて気になったのは、高い選手がいないにも関わらずクロスを上げるエリアが遠いことと、サイドから仕掛けたときに中央が薄いことです。狭いスペースでプレイできるソランケやフィルミーノを入れたのなら、ダイレクトパスを使いながらボックスの左右を崩すようなアタックを執拗に繰り返したほうが可能性があったのではないでしょうか。アルベルト・モレノに長いボールを入れて中央に折り返す攻め方には、ニューカッスル守備陣は対応できており、彼らを慌てさせるには他のアプローチが必要だったのだと思います。プレミアリーグ7試合で3勝3分1敗、首位まで7差の7位とリヴァプールは苦しくなりました。アンフィールドで行われるマンチェスター・ユナイテッド戦は、必勝です。

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“【Newcastle×Liverpool】シュートミスと単調な攻めが目立ったリヴァプールは無念のドロー!” への9件のフィードバック

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    勝てないゲームが続きますね、、、。このゲームを観て感じたのは両SBからのクロスには全く可能性が感じられなかったのと、チャンが出場しなかったので縦への推進力に乏しかった事です。CL明け後はこれで全てドローで他チームは勝利とチーム力の差を改めて感じます。負けないだけいいのですが次節ユナイテッド戦はダービーですから闘志あふれるゲームを期待します。

  2. nyonsuke より:

    更新お疲れさまです。

    予想以上に長いトンネルに入ってしまったようです。
    ベニテスの策略とニューカッスルの堅守をリスペクトしたいですが、それでも勝てない試合ではありませんでした。
    裏へのスペースと中央を固められるとこんなに苦労すること、そして自らのライン裏のスペースを破られた場合とプレスをかいくぐられた場合の対処、セットプレーに難があることはマン・シティ戦で高い授業料を払い学んだはずですが、今のメンバーでは修正できないのでしょうか。
    長身の9番タイプを置かない戦術に割り切っているレッズは、選手の動きと早いパス回しでスペースをこじ開けるか、プレスからのカウンターを確実に決めるしかないはずですが、後半手詰まりになると両SBの全く可能性のないクロスや前線への放り込みにシフトしてしまうのはなぜなのでしょうか。
    連戦でサラー、ジャン、フィルミーノが万全でないのはわかりますが、マネやスタリッジがぱっとしないこと、そしてチェンバレンがなかなかフィットしないことが気になります。
    あのチェルシーに完勝したマン・シティの試合を観た後だからこそ、タイトルレースを争える位置にないことを痛感した試合でした。

    まずはレッズが目指すスタイルの再確認が必要です。
    相手に脅威を与えるプレーを繰り返すことができる準備とメンタリティ、そして何かを変えるなら今だと決断する勇気もクロップ監督には必要な時期ではないかと思います。
    次節はマン・ユナイテッド戦、勝てないにしても何かを期待させる試合にしてほしいと思います。

  3. 馬鹿か より:

    上の人、いつも文長すぎんねん。
    大した事書いてないねんから要点だけ挙げてもっと簡潔にまとめろよ。

    試合結果は残念でしたがソランケは積極的に使ってほしいですね。

  4. nyonsuke より:

    >馬鹿かさん
    申し訳ありません。
    文才がないくせに、書きたいことが山ほどありいつもまとまらずコメントしてしまい、不快な想いをさせてしまいすみませんでした。
    今後は短くコメントするよう努めますが、不快であれば読み飛ばして頂ければと思います。

  5. makoto より:

    Mackiさん>
    ナサニエル・クラインとミルナーのコンビは大きかった、といった面もあるのでしょうか。攻撃が単調になるときがあるのが気になります。

    nyonsukeさん>
    私は、いつもご意見を参考にしておりますので、今後も変わらずコメントいただければうれしいです。今季のレッズは、ゴールがほしい状況になると単調になるきらいがありますよね。変化をつけるための選手交代ですので、ソランケやスタリッジなどのオプションを加えた時の崩しの形を確立していただければと思います。

    馬鹿かさん>
    他の方に対する誹謗中傷はおやめください。ポジティブかつ建設的に、意見交換ができる場になればと願っています。よろしくお願いいたします。

  6. nyonsuke より:

    >管理人様
    いつも温かいご返信ありがとうございます。
    様々な方と意見交換できるこちらのブログはとても有難く、いつも更新を楽しみに拝読しております。
    皆様の不快にならない程度に、今後もコメントさせて頂きます。
    ありがとうございました。

  7. トーレス より:

    更新ご苦労様です。
    こうも続けば運とかうんぬんの話ではない。
    根本的な問題がいつまでも解決できてない証拠です。
    労力の割に結果が出てないので
    ターンオーバーも上手く出来ず
    これから故障者も続出してくるでしょう。
    マンU、トテナムに連敗でもしようものなら
    今シーズンも早くもリタイア。
    冬まで持たないのか?
    明るい材料はないんですかね?

  8. Motsuki909 より:

    nyonsukeさん>
    管理人さん同様、自分もコメント欄で毎回読んでます。変わらずどうぞ。

    試合自体はコウチーニョのミドルだけでしたね。正直、終盤はひっくり返されやしないかヒヤヒヤしてました。1試合に2本もミドルを決めてくれ、と要求するのは酷ですし、他の攻め手は欲しい。今のところ、コウチやマネの個人技、サラーの速さに頼り過ぎています。レスター戦の3点目はカウンターでしたが、カウンターを発動させるにも強固な守備が必須。でも、そこまで堅い守備が無いからゲーゲンプレス。ここまでは割と理に適っているんですが、肝心のゲーゲンプレスが引いた相手には効かない。ここから次の手が無いですよね。

    観ていて思うのは、相手陣内でのパス回しで横パスとマイナス気味のパスばっかり出すなら、思い切ってドリブルを仕掛けた方が良いのでは、という事。もしくは、ドリブルで抜き切れずとも、縦に向かうルートで突っかければ、CKを取れる or 相手ゴールキック=カウンターを喰らうリスクの低減に繋がるのでは、という事。あとは、攻撃時のセットプレーに可能性を見出す事も必要です。ほぼほぼセットプレーから点が取れていない。今節はフラッグ付近でコウチとサラーの2人が立つ、という変化を加えていましたので、ちょっとだけ期待です。

    他にも色々あります。マネよりサラーを先に下げるパターンの方が良さそうだなぁ、とか。ソランケのプレー時間がもっと長くならないかなぁ、とか。クロップがイライラしていた理由が「狙いがあるのに体現できてない」である事を願っています。ただ漠然と上手くいっていない、という事ほど恐いものは無いと思うので。代表ウィークには関係の無い選手(特にマティプ)たちが、しっかり休める事も祈っています。

  9. makoto より:

    トーレスさん>
    ララナが復帰すれば、よくなると思います。マン・ユナイテッドとトッテナム戦は1勝1分ぐらいで切り抜けたいですね。

    Motsuki909さん>
    「マネよりサラーを先に下げるパターンの方が良さそうだなぁ」「ソランケのプレー時間がもっと長くならないかなぁ」は、同感です。中央で仕掛けられる選手、常に裏を意識している選手が終盤にいたほうが可能性が高そうですよね。

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