【Chelsea×Watford】決定機を2度逃したワトフォード…リードを守れずチェルシーに逆転負け!
12分、チェルシーの先制点はスーパーゴールでした。右サイドにいたセスクのパスを直接叩いたのはペドロ・ロドリゲス。左に曲がりながらGKから逃げていくボールが左ポストの内側に当たり、ゴメスは呆然と見送るしかありませんでした。チャンピオンズリーグから中2日のホームチームは、早い時間にゴールを重ねてスローな展開に持ち込みたいところです。16分、左からドリブルで仕掛けたモラタが逆サイドにスルーパスを通すと、GKと1対1になったセスクのチップキックはゴメスがぎりぎりで手に当て、追加点を許しません。
ゲームを支配するチェルシーは、セスクがよくボールに絡んでおり、前線に危険な縦パスが通るシーンが目立ちます。時折ワトフォードが上げるクロスは3バックにはね返され、クルトワがシュートに対応する姿は見られません。29分、ダヴィド・ルイスのミドルシュートはゴメスの正面。31分にクレヴァリーが直接狙ったFKは、クルトワが冷静にセーブしました。2分後、ディーニーが左のリシャルリソンにパスを通すと、ダイレクトで打ったシュートはクルトワががっちりキャッチ。ワトフォードのプレスに手を焼いていたチェルシーは、40分にセスクが遠めから狙うもゴメスが右に飛んでセーブ。CKをボックスの外で合わせたダヴィド・ルイスのボレーは、枠を大きく外れていきます。
前半終了間際、ついにワトフォードが同点に追いつきました。右からのロングスローをダヴィド・ルイスがクリアすると、バカヨコに当たったボールがドゥクレの間へ。ニアをぶち抜いた一撃は、打ったフランス人をほめるしかないでしょう。前半は1-1。プレミアリーグ4位と5位の対決は、互角といっていいでしょう。セカンドハーフは、立ち上がりからチェルシーが攻勢です。47分にペドロが放ったミドルシュートは右にアウト。直後、フェメニアのグラウンダーがフリーのリシャルリソンに届きますが、後ろからのチェックを気にした11番は決定的なボレーを左に外してしまいます。
しかし49分、ワトフォードがカウンターから逆転ゴールをゲットします。ハーフラインでバカヨコを振り切ったのはディーニー。ボックス手前で左のリシャルリソンに預けると、ラストパスが中央でノーマークだったロベルト・ペレイラに通り、クルトワを見て落ち着いて放ったシュートがネットを揺らしました。53分、右からのクロスをフリーで合わせたのはリシャルリソン。前にいたDFに視界を遮られたのか、強くヒットしたヘディングは右に逸れてしまいます。予備知識がない人に「昨季のプレミアリーグ王者はどちらか」と問えば、赤と答えるのではないでしょうか。61分、コンテ監督はモラタを下げてバチュアイに前線を託します。
足を痛めたロベルト・ペレイラが65分にリタイアし、マルコ・シウヴァ監督はカリージョを投入。67分にカリージョのグラウンダーをニアで合わせたリシャルリソンは、体を当てられて打ち切れませんでした。68分、マルコス・アロンソをウィリアンに代えたコンテ監督は、4バックにシフトしたようです。アスピリクエタが左SB、リュディガーが右でしょうか。71分、チェルシーがワンチャンスを活かしました。ペドロのクロスをブリトスに競り勝ち、ヘッドで左に決めたのはミヒー・バチュアイ。CKとカラバオカップで6ゴールのストライカーは、これが今季プレミアリーグで初ゴールです。
80分のディーニーをワトソンという守り重視の交代は、果たしてよかったのか。ワトフォードはアーセナル戦が嘘のように下がってしまい、チェルシーに付け入る隙を与えます。82分、セスクが縦に出したFKを、振り向きざまに打ったバチュアイのシュートは右にアウト。ペドロがザッパコスタに代わった直後の87分、ついにチェルシーが逆転に成功します。右サイドでワトソンを抜いたウィリアンがクロスを入れると、カバセレがヘディングを逸らしたところにチェルシーの選手が入り込んでいました。完璧なヘッドは、セサル・アスピリクエタ!左にまわったDFの今季プレミアリーグ初ゴールで、ワトフォード守備陣は切れてしまいました。タイムアップ直前に、ブリトスが自陣でのパスミスをバカヨコにさらわれ、裏に抜けたバチュアイがカバセレを押さえながら右足でプッシュ。コンテ監督の采配が当たったチェルシーが、ワトフォードを4-2で下しました。
もったいない、ワトフォード!リシャルリソンが2度の決定機を活かせていれば、あるいはマルコ・シウヴァ監督がディーニーをアンドレ・グレイに代えて攻めの姿勢を貫いていれば、勝ち点の行方は変わっていたかもしれません。ヴィカレージ・ロードのゲームなら、ポルトガル人指揮官は勝ち点1をキープしにいくような作戦は選ばなかったでしょう。チーム状態がいいとはいえなくても、捨て身で勝ちにいった監督と負けなければいいとした監督の気迫の差が、ラスト10分の攻防に如実に表れたのではないでしょうか。アスピリクエタを左に移し、バチュアイとウィリアンを投入したコンテ監督の采配はズバリ的中。チェルシーは4試合ぶりの勝利です。(アブドゥライエ・ドゥクレ 写真著作者/S. Plaine)
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完全負けパターンでしたがよく頑張りました 気持ちの面で前を向けるといいなぁ
更新ありがとうございます。
バチュアイ、こういった形で活躍してくれるのは本当に助かります。日程が厳しい中ではありますが引き続き頑張って貰ってまず勝負強い選手になって貰いたいですね。
Bさん>
結果がついてきてよかったですね。終盤は采配勝ちでした。
雨好さん>
気持ちが乗ってくれるといいですね。粗削りではありますが、爆発力には一目置いています。