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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Arsenal×Saints】イオビ&ウェルベック!主力温存のアーセナルがセインツに競り勝つ!

ラカゼット、エジル、モンレアル、ウィルシャーがベンチスタートで、ラムジーは不在。プレミアリーグ4位が絶望的となったヴェンゲル監督は、明確にヨーロッパリーグを優先しています。GKチェフ、DFベジェリン、ムスタフィ、チャンバース、コラシナツ。ジャカとエルネニーの2センター、イオビ、リース・ネルソン、ウェルベックの前にオーバメヤン。プレミアリーグ18位に沈むサウサンプトンとのホームゲーム。アウェイチームの最終ラインには、吉田麻也が復帰しています。

序盤からボールを支配するガナーズ。普段はサイドアタック主体のセインツは、7分にカウンターから決定機をつかみます。ロングフィードをチャンバースが後ろに逸らし、ベジェリンとタディッチが1対1。中央でラストパスをもらったウォード=プラウズがチェフと向き合い、左足でシュートを放つと、ゴールライン際をカバーしていたベジェリンが落ち着いてクリアします。

この直後、ボックス内の攻防に勝ったタディッチが縦に抜けるも、速いクロスはチャンバースがクリア。17分、先制は何とセインツでした。右サイドでキープしたタディッチがセドリク・ソアレスを縦に走らせ、ニアにクロスが出た瞬間、ムスタフィがシェーン・ロングに前に入られてしまい、ボレーがチェフの脇を抜きました。口論するGKとCB。アーセナルの選手たちは、気持ちを切り替えて早い時間に追いつきたいところです。28分、エルネニーの縦パスを受けたウェルベックが右のイオビに預け、リターンをヒールでコースを変えると、スティーブンスとセドリク・ソアレスの間のスペースに走り込んだのはオーバメヤンでした。飛び出したGKマッカーシーの脇を抜く巧みなタッチで枠に転がし、1-1。1月に加わったストライカーは、プレミアリーグ7試合で早くも6ゴールです。

30分のガナーズのカウンターは、オーバメヤンのラストパスがウェルベックに届かず、マッカーシーがキャッチ。34分、左からのCKが流れたところをオーバメヤンが拾ってクロスを上げると、チャンバースのバイシクルは力なくGKに捕られます。ホームチームの勝ち越しゴールは38分、ウェルベックのストライカーらしい一撃でした。ジャカ、イオビと左で縦につながり、中に絞ってきたウェルベックにパスが通ると、強引な右足シュートは吉田麻也のかかとに当たってゴールイン。なかなか結果が出せなかったウェルベックは、今季プレミアリーグ4ゴールめです。

ジャカのロングシュートは大きく浮いてしまい、43分のウォード=プラウズのミドルはポストの右に流れていきます。前半終了間際の右からのCKがファーに流れ、オーバメヤンの落としを叩いたチャンバースのボレーはGKの前でフートにクリアされてしまいました。ハーフタイムは2-1。ガナーズが先にゴールを奪えば、勝負は決するでしょう。47分、ジャカのパスで前を向いたイオビが、ラインの裏に走ったオーバメヤンへ優しいスルーパス。右足の強烈なシュートはマッカーシーが弾き、これを拾ったネルソンからイオビ、ジャカとつながると、左隅に放ったミドルはGKの素晴らしい反応に阻まれます。

52分、エルネニーの速い縦パスをノーステップで打ったイオビのミドルは、大健闘のマッカーシーがセーブ。ヴェンゲル監督は、64分にネルソンをウィルシャーに代え、70分にはオーバメヤンをラカゼットにスイッチします。何としてもゴールがほしいマーク・ヒューズ監督は、72分に吉田麻也に代えてチャーリー・オースティン。負傷で苦しんだストライカーは、入って1分で結果を出しました。タディッチとのポストプレーでセドリク・ソアレスがボックス右を突破。チャンバースは、右SBに簡単に抜かれてはいけません。ゴール前に入ったグラウンダーは完璧で、チャーリー・オースティンは触ればOK。2-2になった直後に、ガナーズのボスがベジェリンをホールディングに代えたのは、ELに備えて右SBを休ませたかったのか、攻められていた右サイドを変えたかったのか。残り時間は、15分を切っています。

77分、右のイオビがファーサイドに柔らかいクロス。ウィルシャーが体を投げ出してゴール前に落とすと、枠に入れればよかったウェルベックはボレーをコントロールできません。しかし81分、キレていたイオビがまたも素晴らしいクロスを左のファーポスト際に浮かします。今度のウェルベックは、絶好球を確実に頭で押し込みました。吉田を下げて2-2に追いついたマーク・ヒューズは、最終ラインを1枚減らしたツケを10分で払うことになりました。

92分にウィルシャーと小競り合いになったスティーブンスが最後は突き飛ばしてしまい、レッドカード。この後、相手のFKを邪魔してトラブルを起こしたエルネニーは、勝っている試合の追加タイムで一発レッドは愚行だったと気づかなければいけません。アーセナルが1点差を守り切り、今季プレミアリーグ16勝めを挙げました。今日はイオビとウェルベックの日。前線に素晴らしいパスを送り続けた21歳のMFが、ウェルベックをヒーローに仕立て上げてくれました。

この後の試合でチェルシーが引き分けたため、両者の差は勝ち点3まで詰まりました。EL最優先は絶対方針ですが、ガナーズは得意の追い込みでロンドンのライバルを競り落としたいところです。苦しいシーズンながら、プレミアリーグ5位&欧州戴冠なら、悪くない形で終われた1年として記憶に残せるのではないかと思います。モスクワ遠征の後、中2日でセント・ジェームズ・パークというタイトなスケジュールをいかに乗り切るか、ボスの腕の見せどころです。

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