イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Arsenal×West Ham】ラスト10分で3発!ハマーズに圧勝のアーセナルは、いい雰囲気でELへ!

ELファイナル進出となれば8試合、アトレティコ・マドリードに敗れれば7試合、そのうちプレミアリーグは5試合。アーセン・ヴェンゲル監督のガナーズを観られる機会は、残りわずかです。本日のプレミアリーグ35節は、ウェストハムとのロンドンダービー。降格の危機を脱したとはいえないチームは、エミレーツといえども悠々と戦える相手ではありません。ヴェンゲル監督が、オーバメヤンをベンチスタートとしたのはなぜでしょうか。トップにプレミアリーグ11ゴールのラカゼット、左右にイオビとウェルベック、中盤はラムジー、エルネニー、ジャカの3センターでしょう。モンレアル、ベジェリン、コシールニー、ムスタフィの4バックの後ろにオスピナ。エジルとチェフがベンチにもいないスカッドで、ホームチームは勝ち切ることができるでしょうか。

キックオフから押してはいるものの、前線にボールがつながらないアーセナル。ドローでもプレミアリーグ5位以下が決まる一戦で、リードを許すわけにはいきません。9分、ジャカのCKに合わせたコシールニーのヘッドは、わずかに左。13分にロングフィードのこぼれ球を持ち込んだジョアン・マリオの左足シュートは、オスピナがセーブします。直後に縦1本で右から抜け出しかけたアルナウトヴィッチは、ムスタフィが体を投げ出してブロック。さらに1分後、ムスタフィをかわしたアルナウトヴィッチがボックス左でフリーになると、右足のシュートをオスピナが飛んで弾き出します。大丈夫か、ガナーズ守備陣。20分に攻め上がったエルネニーは、左にいたラカゼットに打たせようとしますが、狭いスペースを突破しようとしたストライカーはコントロールできませんでした。

23分、イオビとのパス交換から、ウェルベックがボックス右でフリーになると、落としたボールを右足で合わせたベジェリンは打ち上げてしまいました。2分後、モンレアルが戻したボールを左45度から打ったウェルベックは、ファーポストの脇に外します。34分にジャカが直接狙ったFKは、ジョー・ハートが手堅くパンチ。ラストパスが不正確なガナーズは、遠めからのシュートに頼りがちです。43分、足を捻ったエルネニーは立ち上がれず、担架で運ばれていきました。シャツで顔を覆ったエジプト代表MFは、今季プレミアリーグだけでなく、ワールドカップの欠場も覚悟しているのかもしれません。代わって入ったのは、メートランド=ナイルズ。ジャカが右に通したパスをラムジーがニアに外すと、間もなく前半が終了しました。このまま0-0が続けば、ヴェンゲル監督は早い時間にオーバメヤンを投入してくるはずです。

48分、メートランド=ナイルズが右から浮かしたクロスをウェルベックが胸で落とすと、モンレアルのボレーはジョー・ハートの正面。チャンスを逃した左SBは、天を仰いで無念の表情を浮かべています。ところが51分、ジャカのCKを見事な左足ボレーで叩き込んだのは、モンレアルでした。不振のガナーズのなかで、素晴らしいプレイを披露し続けている左SBは、今季プレミアリーグで5ゴールめです。エミレーツにチャントが鳴り響き、勢いに乗ったホームチームのアタックが続きます。モイーズ監督は、エジミウソン・フェルナンデスとジョアン・マリオを下げ、ランシーニとチチャリートを投入。61分の右からの長いFKをヘディングで合わせたチチャリートは、枠を越えたボールを見て顔をゆがめています。

左からのクロスに飛び出したオスピナが、パンチで逃れたのは64分。ノーブルからパスを受けたクヤテのシュートはDFに当たりますが、リバウンドを拾ったクヤテがランシーニにつなぎ、ラストパスをボックス左で受けたアルナウトヴィッチが、左足のシュートをゴール右隅に突き刺します。ハマーズのエースは、これがプレミアリーグ10ゴールめ。ヴェンゲル監督がイオビをオーバメヤンに代えたのは、残り20分になってからでした。73分、ジャカの素晴らしいミドルはジョー・ハートが左手で枠の外へ。79分に左のウェルベックがカーブをかけた一撃も、イングランド代表GKが体を伸ばして弾き出します。

アーセナルの勝ち越しゴールは、82分の速攻崩れからでした。ラカゼットのクロスが左サイドに流れ、拾ったラムジーが中央に入れると、オウンゴールを怖れたライスが頭を下げ、オーバメヤンの前を通り過ぎたボールがそのまま右隅に吸い込まれました。85分、ダメ押しはラカゼット。オーバメヤンのパスをボックスで受けたストライカーが思い切りよく右足を振り抜くと、クレスウェルに当たったボールにジョー・ハートは触れません。さらに89分、ラムジーが美しいダブルタッチで左サイドを完全に崩すと、折り返しをもらったラカゼットが右足でねじ込みます。終わってみれば4-1圧勝。アトレティコ・マドリード戦で最前線を担うフランス代表FWの2発で、アーセナルはいいムードで決戦に臨めるでしょう。

最も正確なパスを通していたエルネニーがリタイアしたときはどうなるかと思いましたが、終盤のアタックは見事でした。運動量が豊富なラムジーのボールタッチが増え、サイドが活性化すると、やはりアーセナルの攻撃は脅威です。木曜日のエミレーツでは、堅守のアトレティコ・マドリードのゴールをこじ開けることができるでしょうか。コンディション不良と伝えられたエジルが、間に合ってくれるといいのですが…。ヴェンゲルサッカーを堪能できるのは、残り7試合です。(アレクサンドル・ラカゼット 写真著作者/@cfcunofficial (Chelsea Debs) London)

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


“【Arsenal×West Ham】ラスト10分で3発!ハマーズに圧勝のアーセナルは、いい雰囲気でELへ!” への2件のフィードバック

  1. グーナーです より:

    ヴェンゲル退任の決定を受けての、今日の試合。
    まだ全然気持ちが追いついてきていないことがハッキリと分かります。
    勝ったのに、全然嬉しくなく、悲しくもなく、切なくもなく、まだまだ頭が混乱しています。
    それでもやっぱり、大事に試合を観ようと思います。

  2. ゆゆ より:

    更新お疲れさまです。
    ひとまず勝ったので一安心。相変わらず守備は不安ですがもうアトレティコには打ち勝つぐらいに振り切ってほしいです。
    大一番に向けてエジルが心配ですがきっとやってくれるでしょう。
    ただエルネニーは好調だっただけに本当に痛いです。。

コメントを残す