【Arsenal×West Ham】危なかったガナーズ…ベジェリンの2アシストでエメリ体制初勝利!
両者ともパスミスが目立つ序盤戦。チェルシー戦で中盤を仕切っていたグエンドゥジが、周囲と合わないシーンが多いのが気になります。11分、縦パスでラムジーが前線に飛び出し、カットされたボールをベジェリンが拾ってドリブルで上がると、マイナスの折り返しを叩いたミキの強烈なシュートはファビアンスキがセーブ。浮いたボールをラムジーが押し込みますが、黄色い旗が上がっています。2分後、右サイドから中に斬り込んだスノドグラスがラインの裏に転がすと、最終ラインと入れ替わったアルナウトヴィッチは、チェフとの1対1でフィニッシュを右に外してしまいました。クロスのコースに入る選手がおらず、危なっかしいガナーズの最終ライン。22分に右のスノドグラスが巻いて入れたクロスは、ニアのアルナウトヴィッチがヘディングを空振りして助かりました。
25分、先制はハマーズ。フェリペ・アンデルソンが左から持ち込んでアルナウトヴィッチに預けると、2人でワンツーを決め、最後はアルナウトヴィッチがパパスタソプーロスの股間を通して左隅に叩き込みました。ガナーズはすかさず反撃。28分にドリブルで仕掛けたオーバメヤンは、追い越したラムジーに縦パスを通すもシュートはDFがブロック。1分後、ミキのパスで右サイドのベジェリンがフリーになり、GKとラインの間にグラウンダーを入れると、ラムジー、オーバメヤン、イオビは触れなかったものの、外から上がったモンレアルがフリーで左足シュートを決めました。
両者ともSBの守備が脆く、攻め合いとなりつつあるプレミアリーグ連敗対決。36分、右にいたミキが斜めに通したラムジーへのパスは完璧でしたが、クロスはDFの足にヒットしてファビアンスキがセーブします。カウンターに弱いガナーズは、フェリペ・アンデルソンのパスをフリーで受けたアルナウトヴィッチが、ラインを越えていて命拾いしました。40分のオーバメヤンのミドルは、クロスバーの上。ミキのFKは壁に阻まれます。47分、右からのクロスのクリアがマイケル・アントニオに渡ると、ポストプレーからの絶妙なスルーパスでスノドグラスがGKと1対1になります。決定的な左足の一撃は、果敢に飛び出したチェフが懐に収めるビッグセーブ。ヴェンゲル時代の悪いクセがすべて出たガナーズは、ハーフタイムで修正しなければなりません。
エメリ監督は、イオビを下げてラカゼットを投入。47分の右からのCKがファーのオーバメヤンに届くと、クロスに合わせたムスタフィのヘッドはファビアンスキが指先で弾き出します。51分のハマーズのFKは、外に回り込んだアルナウトヴィッチに誰も気づかなかったものの、7番がボレーをミスして勝ち越しはならず。ラカゼットとジャカのミドルは、いずれもファビアンスキの正面です。55分にグエンドゥジが敵陣でロストすると、フェリペ・アンデルソンに一気に持っていかれ、クロスに合わせたアルナウトヴィッチのボレーはチェフがキャッチ。エメリ監督は、56分にグエンドゥジを諦め、ルーカス・トレイラに中央をまかせます。
57分、ルーカス・トレイラの縦パスを受けたラカゼットは、ワントラップでコースを作って左足シュートを放つもファビアンスキがセーブ。アルナウトヴィッチは膝を痛めたようで、59分にチチャリートに後を譲ります。マイケル・アントニオを下げたペジェグリーニ監督は、古巣対決となるルーカス・ペレスを起用。68分にCKのクリアからフェリペ・アンデルソンが中央に持ち込むと、チェフがシュートをファンブルしますが、ムスタフィが蹴り出して事なきをえます。
70分、ついにアーセナルが勝ち越しました。ボックス内に高く上がったクリアボールをモンレアルがラカゼットに送ると、DFを背負ってキープした9番の速いクロスがディオプに当たってゴールイン。72分には、ラムジーがドリブルで左サイドを崩してフリーのオーバメヤンに落としますが、左足のダイレクトショットはディオプがブロックしてCKです。残り15分でオーバメヤンがウェルベックに代わると、スノドグラスが下がってヤルモレンコ。83分、ボックスの外でクリアを直接叩いたラムジーの見事なショットは、ファビアンスキがビッグセーブ。元ガナーズの守護神は、なかなか勝負を決めさせてくれません。
直後のカウンターは、フェリペ・アンデルソンのラストパスを左でもらったルーカス・ペレスがクロスに外しました。90分のフレデリックスのクロスは、チチャリートが打ち切れず。ガナーズ守備陣のクロスに対する対応のまずさは、最後まで修正されませんでした。92分、ミキがベジェリンを走らせると、右SBはマスアクの股間を通し、中でフリーのウェルベックがトラップ。左足の容赦ない一撃がネットに刺さり、ガナーズが3-1で勝ち点3をゲットしました。
ベジェリンの後ろのスペースを悠々と使われ、ムスタフィは奪いにいくタイミングもクロスへの対応もミスばかりが目立ちました。エメリ監督は、CBを見直したうえで奪われた直後の守り方を修正しなければなりません。完成度が最も低いハマーズが相手だったので、新指揮官はプレミアリーグ初勝利を飾ることができましたが、3失点したチェルシー戦以上に守備の綻びが気になりました。
開幕戦は冴えなかったラムジーが思いきりのいいプレイを披露し、ラカゼットはいかにもコンディションがよさそうです。ミキとベジェリンが仕掛ける右からのアタックは何度も決定機を創れており、攻撃はさらによくなるイメージがあるだけに、早く後ろを何とかしなければなりません。エメリ監督に贈る「おめでとうございます」のひとことは、クリーンシートで勝つまで待ったほうがいいのではないか…そんな気分にさせられるバタバタの今季初勝利でした。
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3-1と聞こえは良いが、危ない試合だったー(泣)
バランスの悪さは相変わらずでした。
いつでもどこかはスカスカで、裏を取られると言うよりは、ただの広大なスペースが…(泣)
ボールをプレゼントするようなパスも目立ちましたね。
今でも大好きなファビアンスキが、ナイスセーブ連発で苦しめられました。
でも、まずは一勝!悩みながらの戦いですから、選手達も少しホッとしたと思います。
トレイラをスタメンで使ってほしいですね。
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ハイプレスが意外とあっさりかわされるのと、組み立て時の初歩的なパスのズレ(特にベジェリンとムヒタリアン)が、苦しくしてる要因のような気がします。感覚的には意外なロストが多いから、後ろが整ってない感じです。
しかしエメリ監督は動くの早い!前半でイウォビを諦め、ラカゼットで前に起点を作る、ウェルベックでサイドのプレス強度を上げて結果的にとどめを刺すなど、昨日は監督力で勝てた試合だったとも思います。
グーナーにとっては、何とも新鮮。