【Tottenham×Wolves】ガス欠スパーズ⁉ ラスト20分からの3発でウルヴスに逆転負け!
キックオフからしばらくはウルヴスが攻勢でしたが、5分を過ぎるとスパーズがボールを支配。短いパスをつないで隙を窺った8分のアタックは、ソン・フンミンのミドルがポストの左に外れます。13分のトリッピアーの直接FKは、コースを読んだルイ・パトリシオがキャッチ。右からのFKに競り勝ったベネットは、ヘディングシュートを浮かしてしまいました。ソン・フンミンがドリブルで仕掛けた18分のカウンターは、左でパスをもらったデル・アリのコントロールショットがクロスバーの上。直後、ソン・フンミンの左足シュートがDFに当たり、拾ったデル・アリがエリクセンにつなぐと、左足のシュートはバーにヒットしてゴール裏に消えていきました。
22分、ソン・フンミンが右サイドでインターセプトに成功し、ハリー・ケインに縦パスを通すと、中に切り返した10番が左足で巻いた強烈なロングシュート。ルイ・パトリシオは触るのが精一杯で、プレミアリーグ13発めがファーのサイドネットに突き刺さりました。エースの先制は、スパーズの勝ちパターン。次のゴールを先に決めていれば、スパーズが押し切っていたのではないかと思われます。29分、右サイドでボールをもらったソン・フンミンが、ハリー・ケインと同じような仕掛けでネヴェスをかわして左足でシュート。先制ゴールは直線的に刺さりましたが、韓国代表FWの一撃は微妙に浮いてしまいました。
押し続けたスパーズは、ラストパスを通せず前半は1-0。ウルヴスはオンターゲットゼロで、カウンターを止められると攻める手立てがありません。後半もスパーズペース。ドリブルが怖いアダマ・トラオレはベン・デイヴィスとアルデルヴァイレルトが抑えており、パスミスを突いた55分のヒメネスのドリブルも、プレミアリーグ100試合めのベルギー代表CBがカットしました。59分、足を痛めたアダマ・トラオレが下がり、エルデル・コスタ。アンゴラ出身でポルトガル国籍を持つ24歳は、最終盤に大仕事をやってのけるアタッカーです。
68分にデル・アリが下がってルーカス・モウラがピッチに入ると、プレミアリーグ初先発だったデンドンケルのポジションにジョアン・モウティーニョ。これを機にウルヴスの攻撃が続き、72分にセットピースを活かしました。ジョアン・モウティーニョの素晴らしいキックをヘッドで押し込んだのは、191cmのボリ。初めてのオンターゲットで同点にされたスパーズは、ゴールが必要になりました。81分に右サイドで3人を抜き去ったシソコは、クロスをニアでカットされます。83分、ジョアン・モウティーニョのロングフィードが左のカバレイロに渡り、中央でラストパスを受けたヒメネスがトリッキーな股抜きシュートを左隅に沈めます。どうした、スパーズ。パスミスが目立つホームチームは、後半は1本もシュートを放っていません。
とどめの一撃は87分。ルベン・ネヴェスが右に展開すると、ドハーティ―のスルーパスでエルデル・コスタがロリスと1対1。途中出場のアタッカーが左足でGKの脇を抜き、スパーズの敗戦は決定的となりました。前の2試合で暴れ過ぎたのでしょうか。ウルヴスの美しい守備ラインは乱れず、プレミアリーグ2位チームの連勝は5でストップしました。後半からパスミスが増え、チェンジオブペースがなくなったスパーズは、ガスが切れたかのようにおとなしくなってしまいました。勝負どころで正確なキックとパスセンスがあるジョアン・モウティーニョを投入したヌーノ・エスピリト・サント監督の作戦勝ち。マンチェスター勢とアーセナルから勝ち点1を奪ったチームは、百戦錬磨のポルトガル代表選手を揃えており、上位をリスペクトしすぎないのが強さの源でしょう。
ニューイヤーズデイはカーディフ戦、1月4日にFAカップのトランメア戦、8日にチェルシーとのカラバオカップ準決勝があり、13日のプレミアリーグはマンチェスター・ユナイテッド。リヴァプールとの差が9ポイントに開いたスパーズにとって、ここが踏ん張りどころです。エリック・ダイアー、デンベレ、セルジュ・オーリエ、フェルトンゲンなど負傷者が復帰するまで、現状の主力は耐えられるでしょうか。2015-16シーズンから2年連続でカラバオカップ準決勝を戦ったクロップ監督のチームが、1月の殺人的なスケジュールで大スランプに陥ったのを思い出します。ターンオーバーがうまいポチェッティーノ監督ですが、果たして…⁉
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ウルブズが強かったし、采配の狡猾さにも賛辞をと思います。
コスタ投入から、明らかに戦い方を変えてきたウルブズは、狙い通りなんでしょう。
モウチーニョの投入でさらに拍車をかけてきたこともさすがでした。
ああいう揺さぶりを掛けられた悪い時間帯を、せめて10分あるいは5分耐えられたら、結果は違っていたと思います。が、今のスパーズにはそれが出来なかったということでしょう。
あとは、攻め急いだが故生じた後ろのスペースを突かれてEnd。
後半には足も止まっていました。
前半は良かっただけに、悔やまれる力負けです。
選手個人に責任を帰すわけではないですが、個人的にはどうも存在感が稀薄だったトリッピアが気になっています。
クロス職人らしさも見せず、パスワークにもいまいち絡まず。
上よりも足下を見なければという試合でした。