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【Chelsea×Leicester】レスター、カウンター連発!チェルシーはホームで敗戦寸前のドロー!

プレミアリーグ2019‐20シーズンはまだ2節とはいえ、敗れればまさかの最下位。緒戦でマンチェスター・ユナイテッドに4‐0で敗れたフランク・ランパード監督は、本拠地スタンフォード・ブリッジで負けるわけにはいきません。2戦めの相手は、ブレンダン・ロジャース率いる難敵レスター。ヴァーディー、ティーレマンス、アヨゼ・ペレス、ジェームズ・マディソンが揃うチームは、プレミアリーグ屈指の鋭いカウンターの使い手です。さっそくブルーズのメンバーをチェックしましょう。GKケパ、DFアスピリクエタ、クリステンセン、ズマ、エメルソン、MFカンテ、ジョルジーニョ、メイソン・マウント、FWペドロ、プリシッチ、ジルー。ミッドウィークにリヴァプールと争ったUEFAスーパーカップから、コヴァチッチがメイソン・マウントにスイッチしただけの布陣です。

開始1分、いきなりチェルシーに決定機。ジョルジーニョが右のアスピリクエタに展開し、アーリークロスがゴール前のジルーへ。プレミアリーグを代表するポストプレーヤーが胸で落とすと、ペドロのボレーは外からサイドネットに刺さりました。2分後、ジョルジーニョが縦に入れたボールをジルーが中央に流し、走り込んだメイソン・マウントが左足でボレー。シュマイケルが左に飛んで弾き出すビッグセーブを見せてビハインドを免れたものの、レスターは7分に自らのミスでゴールを許します。

シュマイケルがジョニー・エヴァンスにビルドアップを託し、中央のエンディディに渡ると、狙っていたメイソン・マウントがインターセプトから迷わずフィニッシュ。シュマイケルの脇を抜けた瞬間、20歳のアタッカーはプレミアリーグ初ゴールに喜びを爆発させました。10分が過ぎ、レスターはようやくゲームを落ち着かせましたが、チェルシーのプレスに手を焼き、前線に楔のパスが入りません。リカルド・ぺレスが中央に持ち込んだチャンスはラストパスが通らず。21分、チェルシーが久々に速攻を仕掛け、ペドロのパスを受けたアスピリクエタが低いクロスを通しますが、フリーだったメイソン・マウントのヘッドはシュマイケルの正面です。

26分、プリシッチが外のエメルソンを走らせ、ニアに入ったボールをジルーがヒールで中に転がすと、走り込んできたカンテのボレーは左のポストの外。31分にケパがヴァーディーに突っかけられたピンチは、こぼれ球をズマが拾って事なきを得ました。38分にジェームズ・マディソンが右から蹴ったFKは、飛び込んだエンディディが惜しくも触れず。最後の15分は攻め続けていたレスターは、オンターゲットゼロで前半を終えました。

後半も、キックオフからレスターが攻勢。50分にはアヨゼ・ぺレスのパスからジェームズ・マディソンがドリブルで突破を図り、カンテ、クリステンセンに続いてケパまでかわしてゴールラインへ。左から折り返したボールをクリアされてしまいましたが、スタンフォード・ブリッジがどよめきに包まれた決定機でした。57分、CKのクリアからボックス手前でもらったチョードリーは、力のないミドルしか打てず、直後にゴール左でクリステンセンを翻弄したジェームズ・マディソンがクロスに放つと、速いボールは右に逸れてしまいます。61分、ジルーに代わってタミー・アブラハム。押されているチェルシーは、カウンターに活路を見出したいところです。

66分、レスターがついに追いつきました。右からのCKをヘディングで叩き込んだのは、前半にミスをして失点を献上したエンディディ。劣勢のランパード監督は、71分にジョルジーニョとプリシッチを下げ、ウィリアンとコヴァチッチで中盤の強化を図ります。ロジャース監督は、73分にチョードリーに代えて新戦力のプラートを投入。インターセプトに成功したフクスのグラウンダーで、アヨゼ・ぺレスとスイッチしたジェームズ・マディソンがフリーになりますが、力んだシュートはケパの頭上を越えてしまいました。残り時間は15分。押しているのはやはりレスターです。

77分、ジェームズ・マディソンの縦パスでボックスにフリーで入ったヴァーディーの一撃は、ファーポストすれすれをアウト。意思の疎通を欠くシーンが目立ったアヨゼ・ペレスは、80分にオルブライトンに後を譲ります。89分、ジェームズ・マディソンが右のオルブライトンを走らせたカウンターは、ニアでもらったティーレマンスの鋭いシュートをケパがセーブ。追加タイムの速攻合戦もレスターが優勢で、タイムアップの瞬間にピッチに崩れ落ちたピンクのシャツは、決勝戦で敗れたかのようでした。1‐1のドローという結果に、安堵のため息をついたのはランパード監督のほうでしょう。

チェルシーの中盤は時間が経つにつれてバランスを失い、CBの前のスペースを自由に使われてしまいました。ランパード監督は、交代策を誤ったのではないでしょうか。最初に代えるべきは存在感が弱まっていたメイソン・マウントとペドロで、ウィリアンに加えて、パスワークもミドルも頼りになるロス・バークリー投入が効果的だったのではないかと思います。レスターのカウンターに対して手を講じられずにセットピースが増え、必然といいたくなる同点ゴールを喫してしまいました。

一方、アウェイで昨季プレミアリーグ3位を追い詰めたレスターには、心から拍手を送りたいと思います。ヴァーディーやジェームズ・マディソンが決定機を活かしていれば、ゲームプラン通りの会心の勝利と胸を張れたでしょう。疲れ知らずのカウンター連発は、強豪クラブを苦しめ続けるのではないかと期待しています。プレミアリーグ15位に留まったチェルシーの次節は、プッキのハットトリックでシーズン初勝利を挙げたノリッジ。連続ドローのレスターは、1勝1分と好スタートを切ったシェフィールド・ユナイテッドと当たります。

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“【Chelsea×Leicester】レスター、カウンター連発!チェルシーはホームで敗戦寸前のドロー!” への4件のフィードバック

  1. シンフォ より:

    僕がチェルシーを好きになったのはホームで要塞と呼ばれるほどの強固な守備から鋭いカウンターというモウリーニョから続くクラブカラーが理由でした。
    しかし、サッリに続いてランパードも笑えるほど崩されやすい守備で、毎試合失点が当たり前になっています。今回のレスター戦も負けなくてラッキーという内容でした。ランパードはクラブのレジェンドとはいえこんな守備が続くなら早期解任してアッレグリを連れてきてほしいです。

  2. n より:

    ロジャースが前半の押し込まれからしっかりと修正してきたのに対して、ランパードがどの程度のプランを持っていたのか、かなり不安になる内容でしたね。ラストは笛に救われた気さえしました。間延びした中盤に孤立したボールキーパーが囲まれて取られるシーンの連続で、結局カウンターを全力で追いかけるなら、最初からボールもらいに体力使えば良いのに、、と感じます。

  3. プレミアリーグ大好き! より:

    ミッドウィークで120分戦った上でのレスター戦なので、この試合展開を予想することは簡単だと思うのですが…。
    序盤はある程度足が動いていたので攻撃の形は作れていましたが、足が止まった中盤以降は間延びした中盤のスペースを経由したショートカウンターばかり食らってました。
    兎も角負けなくてよかったなといった内容です。しっかり休んで、またリヴァプール戦のようなサッカーをしてくれればと思います。

  4. プレミアリーグ大好き! より:

    ユナイテッド戦もそうでしたが 前半ハイプレスしすぎて後半体力残ってないパターンが多すぎる気がしますね 確かにランパードの全盛期はあのペースで走り続けてもクオリティは落ちなかったですが全選手にそれを求めるのは無理があると思いますね

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