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【Norwich×Chelsea】若手に救われたフランク・ランパード、祝・プレミアリーグ初勝利!

いやー、おもしろかった!そしてうれしいです。以前から期待していた21歳のタミー・アブラハムと、20歳でチェルシーのトップ下に抜擢されたメイソン・マウントが、フランク・ランパード監督のプレミアリーグ初勝利の主役となりました。2014年からFAユースカップを5連覇し、UEFAユースリーグでは直近5シーズンのうち4回ファイナリスト&2回制覇の欧州最強チェルシーユースをリスペクトしてきた者として、最高にテンションが上がる結果です。2-3でノリッジを撃破したランチタイムキックオフのプレミアリーグ3節を、あらためて振り返ってみたいと思います。

ケパ、アスピリクエタ、ズマ、クリステンセン、エメルソン、ジョルジーニョ、コヴァチッチ、ロス・バークリー、メイソン・マウント、タミー・アブラハム、プリシッチ。チェルシーユース出身が3人もいるスタメンにワクワクしつつ、ボールの行方を追っていると、3分に美しいパスワークからのゴールシーンがいきなりやってきました。左サイドからのビルドアップ。ハーフライン手前でタミー・アブラハムが縦パスを受け、メイソン・マウントに落とすと、完璧なサイドチェンジが右のプリシッチへ。数的優位をわかっていた20歳のアメリカ代表が、オーバーラップしてきたアスピリクエタを使うと、ゴールライン際からのクロスに反応したタミー・アブラハムが文句なしのボレーを右隅に叩き込みました。

0-1とされたノリッジは、昨季チャンピオンシップで46戦92発という数字を残した攻撃的なチーム。本拠地キャロー・ロードのサポーターの前で、おとなしく引き下がっているわけがありません。6分、左から上がったブエンディアからキャントウェル、プッキとショートパスがつながり、クリステンセンとアスピリクエタが置き去りにされると、ニアに走り込んだキャントウェルがロス・バークリーの前に入ってグラウンダーをプッシュしました。

追いつかれたチェルシーが、再度勝ち越したのは17分。左に流れて縦パスを受けたプリシッチが、短い縦パスでメイソン・マウントをボックスに走らせると、20歳のアタッカーは鋭い切り返しでハンリーを抜き去り、中央からフリーのシュートを右隅に叩き込みました。タッチの的確さとスピードは、まるでエデン・アザール!ランパード監督とともにダービーから復帰した19番は、今季プレミアリーグ2ゴールめです。25分のショートコーナーは、エメルソンのクロスにクリステンセンが頭を突き出すと、GKクルルが上に弾き出すビッグセーブ。1点差のまま耐えたノリッジは、31分に2度めの同点ゴールをゲットします。

右サイドにいたブエンディアからスルーパスが出ると、ズマの裏に飛び出したプッキが右足でフィニッシュ。ニアを切りにいったケパの守り方は、前節のニューカッスル戦でハットトリックのストライカーに決めやすいコースを与えてしまいました。プレミアリーグデビュー以来3戦連発のプッキは、レッズとブルーズの守備陣を崩しているのがアピールポイントです。34分、左サイドのFKからドリブルで持ち込んだブエンディアの強烈なミドルはケパがセーブ。こぼれ球をフォローしたハンリーのシュートも、守護神がニアのコースを封じました。前半終了間際のチェルシーのアタックは、フィニッシュが黄色い壁にことごとくブロックされ、2-2のイーブンで後半に突入しました。

サッリボールよりも手数が少ないランパードのアタックは、より多くのシュートチャンスを生み出しているように感じられました。メイソン・マウントとプリシッチは、わずかでもコースが空けば迷わずシュート、シュート。57分に左サイドでパスを受けたロス・バークリーは、巧みなステップで5人をかわして中央に斬り込み、脇にいたアスピリクエタに打たせますが、右足のミドルはゴドフリーが体を投げ出してストップ。60分、気迫のこもったタックルでカウンターの芽を摘んだコヴァチッチがメイソン・マウントにつなぎ、左に出たラストパスに走り込んだエメルソンが思い切りよく左足を振り抜くも、クルルが落ち着いてセーブし、スコアは動きません。

攻め続けたチェルシーが、決勝ゴールをゲットしたのは69分。「縦パスを受けたストライカーがGKの左に蹴り込んだ」と書いてしまえば終わるシンプルなゴールシーンでしたが、パサーとストライカーのクレバーな判断にため息が漏れる素晴らしい一撃でした。コヴァチッチがパスを出したタイミングは、ハンリーがタミー・アブラハムに着こうとターンした瞬間で、センスあふれるインサイドMFは「CBは絶対に触れない」と見越して出したはずです。これによって前を向いて持つことができたタミー・アブラハムには、ハンリーとゴドフリーが対応していたのですが、右足のアウトでハンリーをかわした9番は、相手がコースを切ろうと足を出すタイミングを計って股間を通す強烈なシュートを放ちました。GKから見えにくいボールは、多少コースが甘くてもネットを揺らすとわかっている天才ストライカーの弾道でした。

後半だけでどれだけ水を飲んだのかとツッコミたくなる若き指揮官は、72分のゴドフリーのヘッドがポストを叩いた瞬間、思わず固まったのではないでしょうか。ウィリアンとジルーを投入したランパード監督は、91分にマルコス・アロンソとエメルソンを縦に並べる「ヴェンゲル風味の特製SB二段重ね弁当」を注文し、やっかいなノリッジの追撃をしのぎました。MVPには、決勝点のコンビを指名したいと思います。ハイレベルなパスと的確なポジショニングが光ったコヴァチッチと、スウォンジー時代以来2度めのプレミアリーグ2発を記録したタミー・アブラハム。昨季のアストン・ヴィラで37試合25発という数字を残した未完の大器が、どれだけゴールを積み上げるのかに注目しています。

タミー・アブラハム、メイソン・マウント、アンドレアス・クリステンセン、カラム・ハドソン=オドイ、ルベン・ロフタス=チーク、フィカヨ・トモリ、リース・ジェームズ。ランパード就任によって、ユース出身選手の宝庫と化したチェルシーの未来が楽しみになってきました。シェフィールド・ユナイテッドの後、5節はウルヴス、6節でリヴァプールと厳しい試合が続きますが、信念を曲げず、速攻主体のフットボールを磨いていただければと思います。とにもかくにもランパード監督、プレミアリーグ初勝利、おめでとうございます!

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“【Norwich×Chelsea】若手に救われたフランク・ランパード、祝・プレミアリーグ初勝利!” への2件のフィードバック

  1. ペップの街 より:

    先発起用に応えたエイブラハムが得点後に一直線にランパートに走り寄りハグしたシーン、嬉しかったんでしょうね。
    チェルシーは今季厳しい戦いが続くでしょうが、今日のように若手が頑張って少しでも結果を残せば、オーナーはともかくサポーターは支持するんじゃないでしょうか。

  2. B より:

    今まで運の部分でもうまく行ってなかったところが、やっと得点という形になりましたね 守備は大概だと思いますが笑、これがランパードのチェルシーの形ということで

    エイブラハムもマウントもランパードを信頼してるようですし、他にもアンパドゥもレンタルバックしてきたら若いけど見所あるチームが実現しそうで楽しみだなぁ
    ベテラン勢ともうまくやってほしいところですが、あんまり我が強い面々というわけでもないと思うので、なんとかやってほしい!あと水飲み過ぎ!笑

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