【Tottenham×Watford】ゴールが遠い重症スパーズ、最下位ワトフォードにホームでドロー!
左サイドから降りてきたボールをトラップしたキャスカートは、右から上がったヤンマートを見て迷わずロングフィード。ダニー・ローズがかぶったのを確認したSBは、ワントラップでアーリークロスをファーに送りました。走り込んだドゥクレにアルデルヴァイレルトは追いつけず、完璧なボレーがサイドネットへ。スパーズはプレミアリーグでは4試合連続となる失点を喫しました。11分、ボックス手前に躍り出たデル・アリが右のシソコに預けると、右足のミドルシュートはGKフォスターの頭上にアウト。ロベルト・ペレイラを後ろから倒したダヴィンソン・サンチェスにイエローカードが出されるなど、スパーズ守備陣は余裕のなさが目立ちます。
16分、ショートコーナーからボックスに入ったダニー・ローズは、ロベルト・ペレイラに倒されたとアピールするも笛は鳴らず。22分にルーカス・モウラのパスを受けたデル・アリは、ワントラップで打った左足の一撃がフォスターにキャッチされたのを見て、悔しそうな表情を浮かべています。今季プレミアリーグで初先発の20番が、ハリー・ケインを追い越すシーンが目立ちますが、サイドからのクロスはことごとく頭上を越えていきます。
自陣にこもるワトフォードを攻めあぐむスパーズ。縦に楔を打ち込めず、サイドからの単調なアタックに終始しているチームには、37分にヒヤリとするシーンがありました。開始5分で負傷退場したウェルベックに代わったデウロフェウが右からボックスに侵入すると、フェルトンゲンのスライディングで転倒。スペイン人アタッカーはPKを主張しますが、こちらもレフェリーはスルーしました。フェルトンゲンの足はデウロフェウにかかっており、ワトフォードが2点めを決めていたらスパーズは敗れていたでしょう。VARの映像を見ると、どちらとも取れる微妙なシーン。ボールにいっていない危険なスライディングでした。
ポチェッティーノ監督は、ハーフタイムにダヴィンソン・サンチェスを下げ、ソン・フンミンを投入。今季プレミアリーグで6戦2発の韓国代表は、49分に右からドリブルで仕掛けると、右足のシュートをクロスバーにぶつけます。1分後、デウロフェウがフェルトンゲンの裏を取り、ボックスに持ち込んで柔らかいグラウンダーをロベルト・ペレイラへ。左隅に流し込んで0-2かと腰を浮かした瞬間、セルジュ・オーリエが捨て身のスライディングでシュートを足に当ててチームを救いました。
右サイドから何度もスプリントするソン・フンミンによってアタックは活性化したものの、フィニッシュが決まらないまま残り時間が減っていきます。64分にボックス手前でクリアボールをインターセプトしたドゥクレのミドルは、左にアウト。79分、デル・アリがヒールで浮かしたボールにダニー・ローズが反応し、カバセレと絡んで倒れますが、これもPKではありません。途中出場のラメラとエンドンベレはチャンスを創れず、スパーズが使える時間は5分を切りました。
アルデルヴァイレルトのロングフィードをカバセレがヘッドでクリアしたときは、何でもないシーンに見えましたが、こぼれ球に飛び出したフォスターがファンブルし、デル・アリの腕に当たったボールが足元に落ちました。20番のスライディングボレーがネットに刺さって1-1。VARによるハンドの検証に時間がかかるも、今のルールでは相手の選手に当たったボールが自然に手に触れてもファールではありません。相手のミスに乗じて追いついたスパーズですが、最後の猛攻をゴールに結びつけることはできず、1-1ドロー。オンターゲットは2本しかなく、最悪の結果を回避しただけに留まりました。
選手を代えてもフォーメーションを変えても、勝てないスパーズ。次節からはリヴァプールとエヴァートンのマージーサイド勢とアウェイで連戦となりますが、今の状態では勝ち点ゼロでロンドンに戻るという結果になりかねません。選手たちに必要なのは、高いモチベーション、自信、運動量だと思われますが、ポチェッティーノ監督は彼らの闘争心を呼び戻すことができるでしょうか。ウィリアムヒルの「次に解任されるプレミアリーグのマネージャー」のオッズは3.0倍。エヴァートンのマルコ・シウヴァ監督を抜き去り、スパーズの指揮官が本命です。
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