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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Chelsea×Aston Villa】3人の若手が2発を演出!チェルシーがヴィラを振り切って連敗脱出!

マンチェスター・シティとの激戦の後、CLのバレンシア戦をドローで終え、ウェストハムとのロンドンダービーは痛恨のホーム敗戦。プレミアリーグで初の連敗を喫したランパード監督は、悪い流れを引きずるわけにはいきません。スタンフォードブリッジにアストン・ヴィラを迎える若き指揮官は、うまくいかなかった前節から5人を入れ替えました。GKケパ、DFリース・ジェームズ、ズマ、クリステンセン、アスピリクエタ、MFコヴァチッチ、カンテ、メイソン・マウント、FWプリシッチ、タミー・アブラハム、ウィリアン。ジョルジーニョとフィカヨ・トモリはベンチスタートです。

キックオフから5分、いかにもランパードのチームらしいカウンターが発動します。ウィリアンのパスを受けたメイソン・マウントが中央をドリブルで突進し、並走していたウインガーに戻すと、角度のないところから放ったシュートはGKヒートンがセーブ。9分に左SBのアスピリクエタが敵陣で奪ったチャンスは、タイロン・ミングスがクロスをクリアし、落下点にいたタミー・アブラハムがボレーを空振りしました。19分、カンテのクロスがフリーのメイソン・マウントを捉えますが、ヘディングシュートは勢いがなく、ヒートンがキャッチ。1分後、プリシッチから前方のメイソン・マウントにパスが通った直線的な速攻は、左足のシュートが大きく浮いてしまいました。

24分、チェルシーの波状攻撃。右サイドのウィリアンが内側にいたリース・ジェームズに預けると、ふわりと浮かしたクロスはタミー・アブラハムの頭にぴったりでした。文句なしの一撃がヒートンの指先を越え、1-0。22歳のエースは、今季プレミアリーグ11ゴールです。サッリ時代にはなかった手数の少ない速攻が目立つブルーズ。33分にミスパスをカットしたカンテが一気に上がると、4人が一斉にスプリント。7番は最前線のタミー・アブラハムに速いパスを通します。ストライカーは自分で打たず、左から上がってきたプリシッチへのラストパスを選びますが、ボールはマット・ターゲットに当たってしまい、決定機を逃しました。

カンテは40分にもショートカウンターからミドルを放ちますが、うまくコントロールできずにクロスバーの上に浮かしてしまいます。ヴィラが追いついたのは41分。グリーリッシュが右サイドのエルモハマディに展開し、マッギンとのワンツーを入れたSBがクロスを上げると、リース・ジェームズの前に走り込んだトレセゲがヘディングを自分の足に当てながらも、強引に押し込みました。トルコから来た新戦力は、プレミアリーグ3発め。1-1の折り返しは、ディーン・スミス監督の望み通りでしょう。

同点のまま終盤にもつれれば、紛れがあったかもしれませんが、チェルシーは後半開始から間もない48分に勝ち越しゴールを決めました。中盤でのパスカットの応酬から、プリシッチが右のウィリアンにさばくと、ボックス脇に出たウインガーがフーリハンとマット・ターゲットの間からゴール前に浮かします。タミー・アブラハムが胸に当てると、すぐ後ろでメイソン・マウントが待ち構えていました。右足一閃、強烈なボレーにヒートンは触れず、ボールは左手の先を抜けてゴールの右上に突き刺さりました。

カウンターの起点となることが多かったカンテは、53分にもプリシッチとのパス交換で中央から突進します。リース・ジェームズ、ウィリアンとボールが渡り、中央にクロスが入ると、詰めていたタミー・アブラハムはゴール前で触れず悔しがっています。60分、中央からドリブルで仕掛けたウィリアンが2人をかわして右足を振り抜くと、ヒートンが右に飛んでグローブに当てるビッグセーブ。66分、ドリブルで中央の狭いエリアに突っ込んだプリシッチが、左のアスピリクエタにラストパスを託すと、高速グラウンダーにタミー・アブラハムは触れず。リバウンドをもらったキャプテンのシュートは右に逸れてしまいました。

カンテがウィリアンを走らせたカウンターは、ボックス右に流れたタミー・アブラハムが縦パスをクロスに狙うもポストの外。絶好のチャンスを逃したストライカーは、頭を抱えています。80分のウィリアンのFKは、ヒートンがぎりぎりで触ってポストにヒット。タミー・アブラハムは臀部を痛めたようで、82分にバチュアイとの交代を余儀なくされます。ウィリアンが座り込んだのは89分。右からのクロスに合わせたドゥグラス・ルイスの決定的なヘッドは、ケパがゴールの中に倒れ込みながら防ぎ、同点を許しませんでした。チェルシーが1点差をキープしてタイムアップを迎え、連敗を2で食い止めました。

カンテとウィリアンが再三カウンターを仕掛け、プリシッチは自在なドリブルでヴィラの守備陣を振り回し、タミー・アブラハムとメイソン・マウントがきっちりチャンスを活かしました。4~5人が同時にスプリントを開始するチェルシーの超速アタックを見ていると、否応なくテンションが上がります。伸びしろがある選手たちへの期待感と、若さゆえの調子の波というリスクが同居するチームは、最後まで崩れることなくTOP4フィニッシュを果たせるでしょうか。タイトなスケジュールが敷かれている年末年始は、最初のチェックポイント。フランク・ランパードの手綱さばきに注目しましょう。

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“【Chelsea×Aston Villa】3人の若手が2発を演出!チェルシーがヴィラを振り切って連敗脱出!” への2件のフィードバック

  1. n より:

    おっしゃるような調子の波にはハラハラさせられ、逆に目を離せなくなる昨今です。2点取られて3点返すような毎試合、とにかく見ていて面白い。半ば強制的に新生チェルシーとなりましたが、伸び代があるのはとても素晴らしいことです。
    一斉に攻撃に転じた後、特に中央の攻め上がりを後ろからフォローして、相手に引っかかったボールを更に押し上げるか最悪失わない、フィルターができるといいですね。それと、ケパの才能を活かして伸ばせるCBに期待したいです。

  2. プレミアリーグ大好き! より:

    ちょっと一時期の勢いは無くなってきました
    ここが踏ん張りどころだと思います
    タミ―がいないと心もとないFWは何とかしないといけないですね

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