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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Burnley×Arsenal】ジェイ・ロドリゲスのボレーはラインの上…アーセナルは4戦連続ドロー!

彼らがいれば、アーセナルはまったく違う道を歩いていたのではないだろうか…。プレミアリーグ25節のバーンリー戦。負けなくてよかったと胸をなでおろすような試合を観ながら、イタリアに去っていった2人のベテランを思い出していました。アーロン・ラムジーとヘンリク・ムヒタリアン。前線にワールドクラスの点取り屋を揃えながら、勝てない試合が続いているのは、ゴールを狙える中盤のタレントを欠いているからではないかと思うのです。開始2分、エジルが左に展開したボールをオーバメヤンが中央に浮かすと、枠に収めるべきラカゼットのヘッドが左に外れました。この時去来した嫌な予感は、90分後に現実となります。アーセナルはゴールを決められず、4戦連続ドローでプレミアリーグ10位に留まりました。

GKレノ、DFベジェリン、ムスタフィ、ダヴィド・ルイス、サカ。中盤センターにジャカとグエンドゥジ、2列めにオーバメヤン、エジル、マルティネッリ、最前線には今季プレミアリーグ5ゴールと真価を発揮できていないラカゼット。縦に速いアタックを仕掛ける序盤のアーセナルは、悪くありませんでした。14分にはダヴィド・ルイスのロングフィードでオーバメヤンがボックス左に抜け出しますが、GKポープと1対1になった瞬間に放ったシュートは、明らかなキックミスで左にアウト。オーバメヤンやマルティネッリにボールが入ったときには期待感があるのですが、自陣でインターセプトされるシーンも多く、バーンリーのショートカウンターが脅威となっています。

19分、ジェイ・ロドリゲスのミドルシュートはレノがセーブ。21分にマルティネッリが横に流したボールをエジルが左足で狙うと、こぼれ球がマルティネッリに届き、落としに反応したラカゼットはタルコフスキーに先着されます。23分のグエンドゥジのミドルは枠にいかず。序盤に削られたサカの足は大丈夫でしょうか。29分、グエンドゥジが自陣からのパスをウォードに奪われ、クリス・ウッドを経由したボールが左のマクニールへ。クロスに放った左足シュートは、レノの指先を越えてゴール裏に飛び込みます。37分にジャカがラインの裏に浮かし、またもオーバメヤンがポープと1対1になりますが、動き出しが速かった守護神がコースを塞ぎ、ループシュートを手に当てました。

38分、左サイドで縦パスを受けたマクニールがアーリークロスを入れると、ガナーズの中央のマークがずれてしまいますが、ヘンドリックのボレーが左に逸れて助かりました。45分、右サイドで粘ったヘンドリックのクロスがベン・ミーの頭に合うも、体を伸ばしたヘディングは力がなく、レノが慎重にキャッチしました。サカはプレイ続行が難しかったようで、後半立ち上がりのピッチにはルーカス・トレイラがいます。

バーンリーの要注意人物は、相変わらずマクニール。54分に11番のクロスからのヘッドをダヴィド・ルイスがブロックし、マルティネッリのインターセプトからグエンドゥジとエジルが仕掛けた中央突破は、ラストパスをもらったマルティネッリのシュートをベン・ミーに阻まれました。1分後、右からのFKにファーから飛び込んだタルコフスキーは、頭で触るのが精一杯。ガナーズ守備陣は、ファールで止めるシーンが増えているのが気になります。

58分、ウェストウッドが左からのFKをニアに入れると、完全に抜けたジェイ・ロドリゲスは味方と交錯してしまい、ヘディングを左に外しました。60分、サイドチェンジを受けたテイラーがマクニールに預け、中央に上がったクロスを叩いたヘンドリックの決定的なヘッドは、惜しくもポストすれすれを抜けていきます。63分、エジルが下がってウィロック。リヴァプールの中盤で、ゴールを決めていないのは10代の2人だけですが、ガナーズの今の布陣は中央の3人が今季プレミアリーグノーゴールです。

67分にルーカス・トレイラが放ったミドルはポープが余裕でキャッチ。ラカゼットは、堅実なベン・ミーとタルコフスキーに抑えられています。76分、ウィロックのクロスを見て宙に舞ったオーバメヤンのダイビングヘッドは、左のポストの脇にアウト。プレミアリーグ14ゴールのストライカーは、やはり中央にいると脅威です。不発のラカゼットをニコラ・ペペに代えるという選択肢はないのでしょうか。78分、右からのハイクロスをファーのマクニールがヘッドで折り返すと、ジェイ・ロドリゲスのボレーがクロスバーを叩いてゴールライン付近に落ちますが、テクノロジーはラインにかかっているとジャッジ。バーンリーが最もゴールに近づいた瞬間でした。

83分、オーバメヤンのクロスをルーカス・トレイラがラカゼットに預けますが、右に流れながら打ったシュートはまたもタルコフスキーにブロックされました。89分のラカゼットをエンケティアは、勝つための打ち手だったのか。バーンリーのショーン・ダイク監督は、交代カードを切らずに悪くない結果に着地させました。アルテタ監督就任以来のアーセナルはプレミアリーグ7試合で1勝5分1敗。25節終了時点でたった6勝は、107年ぶりの厳しい数字です。

中盤にストライカーを追い越していくような選手がおらず、ラカゼットはタルコフスキーとベン・ミーに完封されました。早い時間に9番を諦め、ニコラ・ペペが最善策だったのではないでしょうか。オーバメヤンにしか可能性が感じられなかったスコアレスドロー。とにかく消化不良感が残る一戦でした。

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“【Burnley×Arsenal】ジェイ・ロドリゲスのボレーはラインの上…アーセナルは4戦連続ドロー!” への4件のフィードバック

  1. だしまる より:

    引き分けばかりでなかなかうまく行きません。107年とは、世紀を超える凄いことなんですね。

    が、今こそ、我慢のしどころ。今回は、前半途中でサカが怪我をするまでは、チャンスも作っていましたし。2020年は、いまだ無敗。チームの立て直しは守備固めから入るのが本筋と、ポジティブ要素を見ながら、耐えようと思います。

    最後に、ブログ復活で何よりです。肝を冷やされたと思いますので、ウィンターブレイクはのんびり。そして、また熱いハートの記事をたのしみにしております。

  2. まーな より:

    アルテタで多少良くはなっているものの、、ぬか喜び感が否めない内容でした。
    なんだかなあ、、、まあもうbig6ではないですね。

  3. エミリー より:

    バーンリーの方が格上のサッカーをしてましたね。
    FAカップの内容から、勝ってくれると半ば信じて見ていただけに、疲労感がすごかったっす(泣)
    オーバメヤンがいつも通りなら、楽に加点して、イニシアチブを握れたはずなんですが、あのチャンスを逃せば、そりゃキツイですよね。

    管理人さん、お帰りなさい!!
    接続出来ない日々が続いたので、めっちゃ心配してしまいました。
    朝にこちらの記事を読むのが、一日の始まりな私にとって、非常に寂しい数日間となりました。
    不具合が解消され、ファンである私も嬉しいです。
    無理なさらず、楽しんで記事を投稿して下さいね。私はそれを楽しく読みます(笑)

  4. プレミアリーグ大好き! より:

    結果自体はとても擁護できるものではないですが、やはりアルテタを評価するのは良くも悪くも時期尚早ですかね。
    いまのちぐはぐな素材のアーセナルはたぶんアッレグリくらいしか調理できない。
    点は取れず、守備強度も低いエジル、オバメとラカという共存できないWエース、そしていつまで経ってもお粗末な守備陣、結局ベンゲル末期から問題点はあまり変わってないんですよねぇ。

    ただ予想とは違って攻撃ではなく守備から改善しているところを見ると、アルテタはペップよりは現実主義な監督なのかな?
    次の夏でラカ、エジル、オバメのうち誰が出ていくのか、誰を切るのか。
    そして限られた予算でどう動くのか。アルテタ次第ではユナイテッドどころではないレベルの古豪になってしまうので、どうにか踏ん張りたいところですね。

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