イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

シュマイケルは移籍決定、ヴァーディーは…レスターに栄光をもたらした35歳の去就に思うこと。

カスパー・シュマイケルのニース移籍が決まりました。2011年にレスターに入団して以来、11シーズンで公式戦479試合出場、プレミアリーグは276試合。2015-16シーズンにはクラウディオ・ラニエリ監督とともにプレミアリーグを制覇し、翌年のチャンピオンズリーグではベスト8進出に貢献しました。

デンマーク代表では84キャップ。カタールで開催される2022FIFAワールドカップを控え、新たなステージを求めたレジェンドを、レスターは止めませんでした。快く送り出すと決断したアイヤワット・スリヴァッダナプラバ会長は、情熱的な言葉を駆使して別れを惜しんでいます。

「キャプテン・副キャプテンとして、カスパーは常に戦い、責任を持ってチームをリードする選手だった。ピッチ内外で見せた影響力とリーダーシップは、プロフェッショナルとして、フットボールプレーヤーとして、そしてひとりの人間として、彼らしさを雄弁に物語っている」

「レスター・シティのサポーターは、選手としてもキャプテンとしても、カスパーの足跡と実績に対するリスペクトをシェアしている。フランスでの次のキャリアが最高のものとなるよう、私とともに願ってくれるだろう」

カスパー・シュマイケルの移籍には、2つの驚きがあります。ひとつめは、契約が1年残っている選手の退団を報じる記事に、移籍金の話が一切ないこと。非公開とされていますが、実際はフリーエージェントに近い形で去ると認められたのでしょう。

2つめは、レスターが後釜を獲得していないことです。欧州の5大リーグで、唯一ニューフェイスを獲っていないクラブは、新たな守護神を押さえられないほど財政が逼迫しているのでしょう。そうなると、2023年までの契約となっているもうひとりの35歳の去就が気になります。

レスターで10シーズンを過ごしたジェイミー・ヴァーディーは、公式戦385試合164ゴール。シュマイケルが去った今、奇跡的なプレミアリーグ優勝を知るメンバーは、オルブライトンと彼だけです。プレミアリーグ通算133ゴールは歴代14位で、現役ではハリー・ケインに次ぐ2位。衰えを知らないレジェンドには、マンチェスター・ユナイテッドとチェルシーが注視しているといわれています。

レスターに入団するまで、カンファレンスナショナル(5部相当)のフリートウッド・タウンでプレイしていたストライカーは、トップリーグデビューを果たしたクラブを終の棲家とするのか、ビッグ6でトロフィーをめざすという新たなチャレンジを選ぶのか。相応の移籍金が提示され、本人が行きたいといったら、レスターに止める術はなさそうです。

カスパー・シュマイケルとジェイミー・ヴァーディー。彼らが同時にクラブを去ったら、美しかった時代の終焉として記憶されるでしょう。新たな物語の幕開け、あるいは終わりの始まり。分かれ道の手前にいるレスターの行き先は、この夏に退団した主力の人数によって決まるのではないでしょうか。


おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


コメントを残す