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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Tottenham×Leicester】ソン・フンミン、怒涛の3発!2試合で11失点のロジャースはどうなる?

プレミアリーグ8節、土曜日のラストゲームは、選手層が厚くなったトッテナムと最下位レスターの一戦です。両者ともに、現在のベストメンバー。エリザベス女王をしのぶ黙祷の後、静かに始まった立ち上がりは、好調スパーズがサイドを制圧しています。

まずはコンテ監督の11人を紹介しましょう。GKロリス、DFダヴィンソン・サンチェス、エリック・ダイアー、ラングレ。WBはペリシッチとセセニョン、中盤センターはホイビュルクとベンタンクール。前線はクルゼフスキ、ハリー・ケイン、リシャルリソン。昨季プレミアリーグ得点王のソン・フンミンは、6試合ノーゴールでついにベンチスタートとなっています。

スパーズが攻めていた開始4分、左から抜け出したジャスティンをダヴィンソン・サンチェスが引っかけてしまい、ジャッジはPK。右に飛んで止めたロリスは反応が早く、ティーレマンスの2度めのキックを左隅に決められました。

リードされたスパーズが追いついたのは8分。ショートコーナーから、クルゼフスキが浮かしたボールがボックス左のハリー・ケインへ。ポストの脇で合わせた強烈なヘッドに、GKウォードは触るのが精一杯でした。絶好調のエースは、今季プレミアリーグ6発め。開幕からの6試合で16失点のレスターは、ドリブルで仕掛けられるとマークがずれ、きわどいシーンを作られています。

16分にハリー・ケインがドリブルを止められると、リバウンドを拾ったホイビュルクのダイレクトショットはミスキック。ジェームズ・マディソンが再三放つ強引なミドルは、白い最終ラインがはね返しています。22分、ペリシッチの左からのCKに、ニアで競り勝ったのはエリック・ダイアー。頭を振ったヘッドが右隅に収まり、プレミアリーグ3位のチームがあっさり逆転しました。

27分のCKは、エンディディに当たってオウンゴールかと思いきや、ダヴィンソン・サンチェスがGKへのチャージを取られてスコアは動かず。直後にドリブルで勝負したダカは、遠めからのシュートをロリスの正面に打ってしまいました。

31分、左から上がったのはセセニョン。速いクロスをハリー・ケインが足に当て、浮いたボールをリシャルリソンがバイシクルで叩くと、青いシャツが弾き返しました。34分、カスターニュのアーリークロスがクリアされ、こぼれ球がデューズバリー・ホールの足元へ。左足のフィニッシュは力んでしまい、ロリスの頭上です。

40分のレスターの同点ゴールは、デューズバリー・ホールのサイドチェンジをトラップしたカスターニュの完璧なクロスで決まりました。中央で合わせたジェームズ・マディソンのボレーは、ロリスのグローブが届かない左隅。2-2になった直後、ラングレのFKを叩いたダヴィンソン・サンチェスのヘッドは、ウォードがぎりぎりで触ってクロスバーにヒットしました。

前半終了間際、ハーヴィー・バーンズが中央のダカに預け、ボックス右に転がしたボールに走り込んだジェームズ・マディソンの一撃は、ロリスが足でブロック。前半のシュート数は、6対13でレスターが上回っています。

後半開始から間もない47分、敵陣でエンディディから奪ったベンタンクールがそのまま上がり、右のポストの内側に当てる完璧なフィニッシュ。3-2としたスパーズは、サイドを執拗に攻めてレスターの守備陣を揺さぶっています。52分にペリシッチのCKをニアで合わせたエリック・ダイアーのヘッドは、ウォードが正面で押さえました。

55分、ペリシッチに代わってエメルソン・ロイヤル。58分に右サイドでサイドチェンジを受けたジェームズ・マディソンは、ダイレクトで中央にクロスを入れました。ダカのヘッドは左隅、しかしロリスがビッグセーブ!ピンチをしのいだスパーズは、ダヴィンソン・サンチェスとリシャルリソンが下がり、ソン・フンミンとロメロがそれぞれのポジションに入っています。

コンテ監督が、70分という早い時間にイヴ・ビスマ投入でカードを使い切ったのは、中盤と最終ラインの間のスペースを埋めたかったからでしょう。73分、ついに来ましたソン・フンミン!自陣にいたベンタンクールからパスをもらい、ドリブルで上がった韓国代表は、右足で巻いた美しいミドルをゴールの右上に突き刺しました。

79分、左からスプリントしたハリー・ケインがジョニー・エヴァンスを抜き去り、中央にクロスを入れると、中央で止められてこぼれたボールをベンタンクールがキープ。右足の一撃は、ウォードが左手でセーブしました。勝負が決したのは84分。左から仕掛けたハリー・ケインが逆サイドのソン・フンミンに預けると、左足のコントロールショットがファーのサイドネットを揺らしました。

さらに2分後、3対2のカウンターからホイビュルクが左にスルーパス。ボックスに侵入したソン・フンミンのシュートがウォードの手を弾いて枠に転がり、ハットトリック達成です。シュート数16対19の乱打戦は、後半に速攻を4発決めたスパーズの圧勝で幕を閉じました。

ドボドボ出たケチャップ、絶好調のエース、MVPに推したいベンタンクール、好采配だったイヴ・ビスマ投入など、スパーズについて語りたいことは多々あるのですが、1試合平均の失点が3を超えてしまったブレンダン・ロジャースがとにかく心配です。

エンディディ、ジョニー・エヴァンス、ファエスの対応のまずさが最大の敗因ではあるものの、中盤のボールの奪われ方も悪く、セットピースの守備も混乱。スパーズのオンターゲット11本は大半がフリーで、6失点は必然に見えました。

打開策がなさそうなチームの継続は苦しい選択。しかしFAカップを制した功労者を切って支払う違約金も、大きなダメージです。財政が厳しく、プレミアリーグに残らなければならないレスターは、どちらを選ぶのでしょうか。2試合で11失点は、明快な解任の理由になりえるのですが…。


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