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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

現地メディアが移籍志願と報道…グリーリッシュが苛まれる3つのプレッシャーとストレス。

「移籍は成功だったか?」という問いには、結論は出ていないといえても、「ワールドカップイヤーにどこにいるのがよかったのか」と聞かれれば、答えに窮します。2021年の夏に、アストン・ヴィラからマンチェスター・シティに移籍したジャック・グリーリッシュ。イングランド代表の主軸を担うと期待されたプレーメイカーは、新たなクラブを探していると報じられています。

発信源は「90min」。本人が代理人に交渉を依頼したという記事をフォローした「フットボールロンドン」のルーク・スロワー記者は、「CIES Football Observatoryは5200万ポンドと評価」「以前に移籍騒動があったアーセナルが有力」と伝えています。ウーデゴーアとマルティネッリがいるクラブが手を伸ばすかはさておき、入団時には想像できなかったプレッシャーとストレスに苛まれているのは容易に想像できます。

最大のストレスの種は、何かと話題にされるプレミアリーグ史上最高額の移籍金1億ポンド。アストン・ヴィラという中堅クラブと、リーグ制覇が当たり前の常勝クラブとの環境の違いも、ベストパフォーマンスを発揮できない理由になっている可能性があります。チームメイトについて問われたケヴィン・デブライネは、クラブのカルチャーとメンタリティの違いを指摘しています。

「失礼ながら、彼がヴィラにいたときは、負けてもこの世の終わりじゃなかった。でも、われわれは違う。常にベストパフォーマンスを求められ、勝たなければならない。彼は、その違いに適応する必要がある。いい仕事をして、勝つ。大事なことはそれだけだ」

ヴィラでプレイした最後の1年は、プレミアリーグ26試合6ゴール12アシスト。移籍初年度の2021-22シーズンは、26試合3ゴール3アシスト。81本だったキーパスは52本になり、得意のドリブルで稼いだ被ファール数は110回から55回と半減しています。折しも今季は、ワールドカップカタール大会が開催される大事なシーズン。イングランドの選手の不振は、例年以上にメディアの見出しになります。

「イングランドの選手が注目されるのはわかる。彼ら(=メディアとファン)もイングランド人だから。何かが起こると、すぐに目を向けられる。自分は外国人だから、夜遊びしてもさほどチェックされないけど、イングランド人がやるとメディアに出されてしまう。プライベートで何をしようが、気にするべきではないと思うけど、気になるんだね」(ケヴィン・デブライネ)

プレミアリーグの開幕から7試合で、ベンチ外が3試合。チャンピオンズリーグで2試合とも先発でも、サブにも入らなければ焦りが募ります。8節のウルヴス戦の開始1分、デブライネの高速クロスを押し込んで、ようやく今季初ゴール。目に見える結果を出したとはいえ、「無条件で信頼している」というペップの言葉をまっすぐ受け止められるようになるには、もうしばらく時間が必要でしょう。

1億ポンドという値付けが妥当かどうかはともかく、ショートパスを通すタイミングとラストパスの精度は間違いなくワールドクラス。次節のマンチェスターダービーが終わった後は、「居場所を失っている」と報じるメディアを笑い飛ばすようなパフォーマンスを見せていただければと思います。カタールは目前。今やるべきは、自分のプレイに集中することです。


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