イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【MAN.CITY×Saints】あらためて実感!「アーリング・ハーランドがゴールを量産できる理由」

いつもの彼なら、ハットトリックを決めていたでしょう。左サイドのフォーデンがラインの裏に絶妙なロングフィードを通した14分のチャンスは、GKと1対1から右足のシュートが左のポストにヒット。29分のショートコーナーから、左のデブライネのクロスをファーで受けると、利き足のボレーはチェ・アダムスにブロックされました。

39分にアカンジが中央のデブライネにつなぎ、ショートパスをもらって打った強引なシュートは、カイル・ウォーカー・ピータースがブロック。前半のアーリング・ブラウト・ハーランドはノーゴールでした。52分には、左サイドのフォーデンのクロスを左足で合わせますが、当たりが薄くニアポストの外を抜けていきました。

57分にボックス左に出たデブライネが、ここしかないというタイミングで絶妙なグラウンダーを通すと、サリスの前に入りながら空振り。デブライネの縦パスでGKバズヌの前に躍り出た63分も、かわそうとしたタッチをグローブで止められてしまいました。プレミアリーグ8試合14ゴールと猛威を振るうストライカーにも、「Not his day」があるのかと思いました。

しかし2分後、ようやく「その時」がやってきます。デブライネとワンツーをかわしたジョアン・カンセロがニアにグラウンダー。バズヌの足元を抜いた左足のダイレクトショットは、完璧でした。プレミアリーグにおける最速の15ゴール到達は、アンディ・コールの15試合。マンチェスター・シティの新エースは、レコードを6試合も縮めてしまいました

4-0圧勝のサウサンプトン戦のスタッツを確認しておきましょう。シュートは5本、オンターゲットは1本、ビッグチャンスのミスが2本。パス成功は10本しかなく、デュエルは全敗です。ゴールを決めるためにいるような数字しか残さないので、評論家のなかには、「チームプレーヤーではない」「トータルの貢献度は低い」と批判する向きもあります。

こういった声には、「オフ・ザ・ボールの動きの質の高さは、プレミアリーグのストライカーでNo.1でしょう」と反論したくなります。ジョアン・カンセロ、フォーデン、マフレズのゴールシーンを見ればわかりますが、味方がシュートを打った瞬間、ハーランドはボールがこぼれてきそうなエリアに必ずフリーでいるのです。

デブライネやフォーデンがボールを持ったときの動き出しの速さも脅威。シュートのパワー、高さ、ボレーの精度もさることながら、数秒後のピッチを先読みできる力が、信じられないハイペースにつながっているのだと思います。

マン・オブ・ザ・マッチは、ジョアン・カンセロかフォーデンか。巧みなキックフェイントからファインゴールを決め、ハーランドのお膳立てをした左SBは、再三マフレズに通した正確なクロスも印象的でした。同じく1ゴール1アシストのフォーデンは、ハーランドがポストにぶつけた際の超絶ロングフィードにもアシストを付けたくなります。

そしてもうひとり、プレミアリーグ9戦9アシストとハイペースで独走中のデブライネも、負けず劣らず素晴らしい出来でした。ハーランドに「ハットトリックを決めろ」と文句をいえるラストパスを連発。縦に滑らせる高速スルーパス、絶妙なタイミングで足元に合わせるピンポイントのグラウンダーは、彼にしか出せないといっても過言ではないでしょう。

デブライネからハーランドが4ゴール、デブライネからフォーデンは3ゴール。エースと司令塔のホットラインを遮断するだけでよければ、やりようはあるのかもしれませんが、ジョアン・カンセロもフォーデンもベルナルド・シウヴァもグリーリッシュも止めろとなれば、それはもはや戦術とも対策ともいえません

マン・シティは、どうすれば止まるのか?その答えは、来週のプレミアリーグでぶつかるクロップ監督に出していただきましょう。ゼロトップだった昨シーズンは、16試合めで33ゴール。今季は9試合…やばすぎる!


おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


コメントを残す