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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Fulham×Aston Villa】防戦一方、レッドカード、オウンゴール…惨敗ヴィラはついにジェラード解任!

序盤からフラムに押され、ピンチに次ぐピンチ。サイドから獰猛に仕掛けてくるウィリアンやボビー・リードに、気持ちで負けているように感じられました。アンドレアス・ペレイラは、コースが空いたと見るやミドルを連発。17分のCKは、ミトロヴィッチのヘッドをタイロン・ミングスがゴールライン上で掻き出し、何とか失点を回避しました。

防戦一方のアストン・ヴィラ。この試合で敗れれば、2勝3分5敗でプレミアリーグ16位に沈むスティーヴン・ジェラードは、解任されるのではないでしょうか。

21分のアンドレアス・ペレイラのFKは、右に飛んだエミリアーノ・マルティネスがビッグセーブ。33分に左からカットインしたウィリアンのミドルも、プレミアリーグ屈指のショットストッパーが左手でセーブします。ついに均衡が崩れたのは36分。ニアに入ったCKを守護神がパンチすると、落下点に入ったハリソン・リードが完璧な弾道のショットを左隅に決めました。

前半は1-0。一方的に攻められたものの、ヴィラの速攻にも希望はありました。後半も守備陣が耐えて、どこかで巻き返せれば、勝利を手繰り寄せられるでしょう。

レッズのレジェンドに暗雲が垂れ込めたのは、62分。ミトロヴィッチと揉めたドゥグラス・ルイスに突き付けられたのは、レッドカードでした。10人になったヴィラが、絶望的な2点めを喫したのは68分。後半から登場したマッティ・キャッシュがミトロヴィッチの左足ボレーを手に当て、PKを献上してしまいました。

フラムのエースは、コースが甘かったキックをマルティネスに触られたものの、ボールはネットに届いて今季プレミアリーグ8発め。ヴィラの指揮官が、バーミンガムでの未来を失おうとしています。

最後のゴールが決まったのは、84分。ダニエル・ジェームズが右から仕掛けた速攻でした。中央でパスを受けたミトロヴィッチが左にまわすと、マッティ・キャッシュをかわしたケバノの折り返しがゴール前へ。カットするしかなかったタイロン・ミングスは、自らの足でゴールに飛び込んだボールを拾い上げ、淡々とした表情でゲームを再開しました。

フラム3-0アストン・ヴィラ。11位のチームに惨敗は、さすがに厳しく、スティーヴン・ジェラードは即座に解任となりました。コミュニケーションディレクターのトミー・ジョーダンが、「フットボールインサイダー」の解任決定ツイートを誤報と激怒してから、3日後の出来事でした。

在任期間は11ヵ月と9日、公式戦40試合13勝8分19敗。2020-21シーズンにレンジャースを率いて無敗優勝を成し遂げ、ディーン・スミスの後を継いだジェラードは、何も残せずにクラブを去ることになりました。

ダニー・イングス、オリー・ワトキンス、エミリアーノ・ブエンディア、レオン・バイリー、ジェイコブ・ラムジー、ジョン・マッギン、フィリペ・コウチーニョといった錚々たる顔ぶれを揃えながら、プレミアリーグ11試合で7ゴールでは、この結末もやむをえません。

今季プレミアリーグで全試合先発は、エミリアーノ・マルティネスとジョン・マッギンのみ。彼らに加えて、レギュラーと呼べるのはジェイコブ・ラムジー、オリー・ワトキンス、コンサ、タイロン・ミングスだけで、ベストのフォーメーションを見出せなかったのが命取りとなりました。

プレミアリーグの指揮官の在職期間は年々短くなっており、2017年10月の20人は1000日を超えていたのですが、現在は734日。クロップとペップを除くと、1年と169日に圧縮されます。3年以上、指揮を執っているのは、2強の名将とトーマス・フランク、ハーゼンヒュットル、ブレンダン・ロジャーズのみ。セインツとレスターの監督は、解任リーチといわれていますが…。


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