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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Brentford×Liverpool】セットピース、クロス、カウンター…ビッグ6キラーがリヴァプールを撃破!

トッテナム、サウサンプトン、アストン・ヴィラ、レスター。プレミアリーグ4連勝で、TOP4を追走するリヴァプールが年明けの初戦に臨みます。ブレントフォード・コミュニティ・スタジアムで開催されるゲームは、17時30分キックオフ。コーディー・ガクポはやはり間に合わず、前線はサラーとダルウィン・ヌニェスの2トップでしょう。

中盤はエリオット、ファビーニョ、チアゴ・アルカンタラ、チェンバレン、最終ラインはアーノルド、コナテ、ファン・ダイク、ツィミカス。負傷者続出で、難しいやりくりが続くクロップ監督は、レスター戦から3人を入れ替えています。対するブレントフォードも、今季プレミアリーグ12ゴールのイヴァン・トニーが膝の負傷でリタイア。ウィサとムベウモのゴール数を足してもエースの半分です。

ウェストロンドンのクラブは、ビッグ6に互角に渡り合っており、マン・ユナイテッドに4-0圧勝、マン・シティには敵地で1-2の勝利。チェルシー戦は0-0、スパーズ戦は2-2のドローで、3-0で敗れたアーセナル戦以外はポイントをゲットしています。キックオフからアグレッシブに攻める彼らに、昨季CLのファイナリストをリスペクトする気配はありません。

7分のレッズの速攻は、サラーの縦パスがダルウィン・ヌニェスに合わず。1分後、今度はサラーがラインの裏に出したスルーパスで、飛び出した27番がGKラヤを抜き去りますが、左足のフィニッシュはゴール前をカバーしたベン・ミーにブロックされてしまいました。

今季プレミアリーグで最多となる15回めのビッグチャンスミスを記録したダルウィン・ヌニェスは、11分の左からのドリブル突破を見る限り、コンディションは悪くなさそうです。13分にクリアを拾ったヤネルトのミドルは、アリソンの正面でした。

18分には、ブレントフォードがカウンターから決定機。ウィサのスルーパスでファン・ダイクの裏を取ったムベウモは、アリソンとの1対1でシュートをブロックされました。このCKがニアに入ると、ベン・ミーをマークしていたコナテの膝に当たり、ボールはポストの内側に転がってしまいました。

リードされたリヴァプールは、それまでとは別なチームのように攻勢を強めています。24分、エリオットのクロスが中央に入り、競り合いのこぼれ球を拾ったチェンバレンがヒールで左に流すと、ニアを狙ったツィミカスの決定的なシュートはラヤがビッグセーブ。2分後、右サイドでチアゴのミスを突いたイェンセンのシュートは、ファビーニョが足を出してCKに逃れました。

27分のCKの混戦から、ウィサがプッシュした追加点はオフサイドで取り消し。レッズの守備陣は、セットピースで先に触られているのが気になります。33分のチェンバレンのミドルは、ラヤの正面。39分のCKでもウィサがフリーで、胸トラップからのボレーがネットに突き刺さりました。ここは、ベン・ミーにヒットしてオフサイドというVARのジャッジに救われたのですが…。

42分、右から上げたイェンセンのクロスをウィサが右隅にヘディング。アリソンのセーブはゴールラインを越えており、VARに2回取り消されていた11番が喜びを爆発させています。前半は2-0。クロップ監督はハーフタイムにエリオット、ツィミカス、ファン・ダイクを諦め、ロバートソン、ナビ・ケイタ、マティプを投入。どうやらキャプテンは負傷交代のようです。

後半の立ち上がりからラッシュのリヴァプール。48分にチアゴの浮き球で抜け出したダルウィン・ヌニェスがループシュートを決めるも、VARがオフサイドを指摘し、この日3度めの取り消しとなりました。しかし50分、アーノルドが左足で入れたクロスをチェンバレンがヘディングで決めて2-1。チェンバレンは今季プレミアリーグで初ゴール、アーノルドは初アシストです。

スパーズ戦で2点を先行しながら追いつかれたブレントフォードは、レッズの猛攻を封じることができるのか。55分のファビーニョのミドルシュートは、ラヤが右に飛んで外に弾き出しました。クロスを連発するアーノルド。ダルウィン・ヌニェスに合えば、展開は一変するはずです。

60分、アーノルドのクロスのクリアが、ボックス手前のチアゴへ。ダイレクトショットはピノックがブロックし、リバウンドに反応した2発めもカットされてしまいます。5-3-2で必死に守るブレントフォードは、ダルウィン・ヌニェスとサラーを徹底的にマークしており、69分に右から上がったヌニェスは、久々のシュートチャンスに力んで左に外しました。

80分にボックス右で縦パスを受けたサラーは、マーカーの股間を狙ったシュートをニアに外しました。エースのシュートがこの1本のみというのも、レッズの苦戦を物語る事実のひとつです。83分、チェンバレンに代わってカーティス・ジョーンズ。直後、ナビ・ケイタからポッターが奪い、ノアゴーアのロングフィードが右に上がりました。

先着したコナテが頭で触り、足元に収めようとしますが、ムベウモのチェックを受けて転倒。ファールを告げる笛はなく、アリソンと1対1になったムベウモが足元を抜きました。攻めあぐんでいたアウェイチームにとって、2点は絶望的なギャップです。88分に中央を突破したサラーは打つ瞬間にカットされ、こぼれ球を拾ったナビ・ケイタは味方に当ててしまいました。

レッズの終盤のアタックを止めたブレントフォードは、1938年以来、85年ぶりのレッズ戦勝利です。アーノルドがクロスとロングフィードを26本も蹴ったのは、短いパスを駆使した攻撃で崩せるイメージがなかったからでしょう。

ウインガーの動きに意外性とバリエーションをもたらすフィルミーノがいれば、ドローには持ち込めたかもしれません。レッズの敗因は、セットピースとクロスに対するチェックの緩さと、単調な攻撃でしょう。ゴール前にバスを停めた相手に対して、遠めからのクロスは通らず、ミドルレンジからのシュートはことごとく渋滞に引っ掛かりました。

徹底的にボックスの両脇を攻め、高速グラウンダーを入れ続ければ、紛れを起こすことはできたかもしれません。いや、この試合は、先に2点をゲットして守り抜いたブレントフォードの集中力をほめるべきでしょうか。ビッグ6キラーは、昨季のTOP4に2勝2分で、トータル6戦3勝2分1敗。直近のプレミアリーグは6戦連続で無敗です。

敗れたレッズは次節がブライトン、その次はチェルシーと難しい相手が続きます。コーディー・ガクポが早期にフィットし、ダルウィン・ヌニェスやサラーがフリーになるシーンが増えれば、TOP4の背中を見失わずにチャレンジし続けられるでしょう。コナテをはじめ、悔やまれるミスをしてしまった選手たちにできるのは、気持ちを切り替え、次のバトルに集中することだけです。


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