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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Leicester×Tottenham】スパーズ、大ピンチ…4失点より痛いベンタンクールのシーズンアウト!

ハリー・ケインの1発でマンチェスター・シティを撃破し、TOP4との差を詰めたトッテナムは、その後の1週間で大ピンチとなりました。守護神ウーゴ・ロリスが膝の靭帯損傷で6~8週間のリタイア。ライアン・セセニョンはハムストリングを痛めて4月まで復帰できず、左足首の疲労骨折で手術することになったイヴ・ビスマは、いつ戻ってこられるかわかりません。

マン・シティ戦でクリスティアン・ロメロがレッドカードをもらったため、プレミアリーグ23節のレスター戦はタンガンガ、エリック・ダイアー、ベン・デイヴィスの3バック。ゴールマウスは昨夏に加入したフレイザー・フォースターです。不安を抱えてキックオフを迎えたスパーズは、幸先いいスタートを切りました。

開始2分、左サイドからの折り返しを受けたベンタンクールのボレーは、GKウォードの頭上にアウト。3分に左から突破を図ったイヘアナチョは、4人で囲んでシュートコースを塞ぎました。5分に与えたFKは、ジェームズ・マディソンのキックが右のポストの外。11分の速攻は、サイドチェンジを受けてゴールに向かったペリシッチが右に外しました。

ボックス右手前からの12分のFKは、ペリシッチが巻いたシュートをウォードがセーブ。先制ゴールは、この直後でした。ペリシッチが蹴った最初のCKをぎりぎりでクリアしたビクターは、2本めのキックをうまく処理できず、ボールはベンタンクールの足元に転がってしまいました。枠に押し込むだけのイージーなシュートが決まって、0-1。ここまでのスパーズは、順調でした。

同点ゴールを決められたのは23分。左からのCKをニアでカスターニュが触ると、ゴールライン上にいたベンタンクールが頭でクリアしました。このボールに先着したのは、ナンパリス・メンディ。ニアポストをかすめるダイレクトショットは完璧で、フレイザー・フォースターは触れませんでした。

逆転ゴールは、その2分後。フォースターから預かったベン・デイヴィスが、ハーフライン付近から降りてきたハリー・ケインに出した瞬間は、何でもないシーンに見えました。ところが、ストライカーの背後からダッシュしたファエスがスライディングで前に出すと、状況は一変。前線でイヘアナチョがトラップすると、左のジェームズ・マディソンが空いています

ラストパスをもらった10番が、冷静にニアに転がして2-1。スパーズ守備陣の混乱は収まらず、26分にもロングフィードで右に流れたイヘアナチョにきわどいシュートを喰らいます。ペリシッチの再三のシュートは枠にいかず、攻めあぐんでいたスパーズは、前半終了間際に痛い失点を喫してしまいました。

最後方から、前線に縦パスを送ったのはサウター。足元に収めたイヘアナチョが中央に持ち込むと、エリック・ダイアーは足を出せず、ブロックのタイミングを外したシュートが左隅に決まりました。2点のビハインドを背負ったスパーズは、ソン・フンミン、ハリー・ケイン、クルゼフスキが打てるシーンを創れません。

後半開始早々の波状攻撃は何とかしのいだものの、右サイドの綻びは修復できず。劣勢のチームが激痛のアクシデントに襲われたのは、60分でした。ナンパリス・メンディから奪おうとしたベンタンクールは、ボールに触った瞬間、体勢を崩した相手を避けようとして浮かした左足を捻ってしまったようです。

ストレッチャーが運ばれたのは2分後。自力でピッチ脇に歩を進めるMFは、左足を引きずっています。試合終了後に、左ひざの前十字靭帯断裂の重傷と診断され、シーズンアウト。積極的にシュートを放っていたセントラルMFのリタイアは、今後の戦い方に大きな影響を及ぼすでしょう。

70分にイヘアナチョの縦パスを受け、右隅に収めたハーヴィー・バーンズは、VARによって厳しすぎるオフサイド。しかし81分に右隅に決めたコントロールショットは文句なしです。4-1で完敗したスパーズは、大量失点よりもベンタンクールのリタイアのほうが痛かったのではないでしょうか。

チャンピオンズリーグが再開する直前に、キーマンがリタイア。イヴ・ビスマも不在となれば、オリヴァー・スキップとパペ・マタル・サールにがんばってもらうしかありません。コンテ監督は、苦境を乗り越えることができるでしょうか。

若手がうまくはまらなければ、上にいるマンチェスター・ユナイテッドやニューカッスルよりも、ブライトン、リヴァプール、チェルシーを気にしなければならなくなるかもしれません。まずは本日、サン・シーロのミラン戦の布陣に注目です。


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