偏愛的プレミアリーグ見聞録

チェルシーVSリーズ、ウルヴスVSスパーズも気になったのですが、三笘薫とソリー・マーチの両ウイングが好調のブライトンを見たいと思いました。アメックスで開催される26節の相手は、ウェストハム。プレミアリーグで11戦未勝利という相性が悪いチームとの対戦です。

キックオフからしばらくは、右サイドからの仕掛けが目立つブライトン。味方に確実につなごうとしている三笘は、調子は悪くなさそうです。最初のチャンスは6分。ロングフィードを左で受けた三笘が脇にいたソリー・マーチに預けると、右足のトラップが流れ、拾ったエヴァン・ファーガソンのシュートはGKアレオラがキャッチしました。

11分には、ボックス右手前でキープしたソリー・マーチが2人をかわして右足でシュート。アレオラと1対1になったレフティは余裕がなく、正面に打ってしまいました。足を痛めたタリク・ランプティがフェルトマンに代わったのは16分。ブライトンの先制は、その直後でした。

ソリー・マーチのサイドチェンジを受けた三笘が、トラップでベン・ジョンソンをかわしてボックスに侵入。後ろからのボーウェンのチャージは、どう見てもPKです。マック・アリスターが左隅に決めて1-0。24分のハマーズのカウンターは、ベンラーマのドリブルが止められた後、拾ったボーウェンが左に流れて打ったシュートをGKスティールがセーブしました。

何とか追いつきたいハマーズは、寄せが速いブライトンの中盤に囲まれて失うシーンが多く、31分にルーカス・パケタの縦パスを追ったダニー・イングスもウェブスターをかわせません。ソリー・マーチがファーポスト際に上げた38分のクロスは、ベン・ジョンソンが三笘の前でクリアしています。

前半終了間際に三笘が仕掛けたカウンターは、パスを受けたソリー・マーチのタッチが長く、クリアされてしまいました。前半は1-0。左サイドに張って足元にもらうシーンが多かった日本代表FWは、時間が経つにつれてシュートレンジに出られなくなり、PKをもらったシーンが唯一の輝きでした。

後半開始から間もない49分、左から中央に進路を取った三笘が3人を引き付け、マック・アリスターにラストパス。フリーだった10番は力んでしまい、左足のシュートはバーを越えていきました。50分にドリブルでカウンターを仕掛けたマック・アリスターは、ソリー・マーチに預けてゴール前へ。リターンをヒールで合わせると、GKアレオラはCKに逃れました。

左からのCKがファーに流れ、フェルトマンが胸で押し込んで2-0。52分に三笘が中央からドリブルで進み、右のエヴァン・ファーガソンにパスを通すと、右足の強烈な一撃はニアに飛んだGKが外に弾き出しました。62分、三笘の縦パスでエストゥピニャンがオーバーラップ。グラウンダーがニアに入り、走り込んだマック・アリスターは、左足のシュートをブロックされました。

ブライトンの3点めは69分。フェルトマンの高速の楔をエヴァン・ファーガソンがソリー・マーチに落とし、右のパスカル・グロスにボールが渡ると、ファーポスト際に出た鋭いグラウンダーを三笘薫がスライディングで押し込みました。プレミアリーグでシーズン6発は、2012-13シーズンの香川真司と、2017-18シーズンの岡崎慎司に並ぶ日本人の最多タイです。

2つのゴールに絡んだ三笘は、83分にエンシソとチェンジ。89分、ブオナノッテのパスをボックス手前で受けたウェルベックが左隅に決め、ブライトンが4-0で快勝しました。プレミアリーグの公式サイトは、マン・オブ・ザ・マッチにカオル・ミトマを選出。「BBC」の投票によるプレーヤー・オブ・ザ・マッチも、マック・アリスターを押さえた22番が獲得しています。

11勝5分7敗で勝ち点38としたブライトンは、3試合消化が多い4位スパーズと7ポイント差、1試合多い5位ニューカッスルと3ポイント差。マック・アリスター、カイセド、パスカル・グロスの速いパスワークと、三笘＆ソリー・マーチのカットインを武器とするクラブは、TOP4に手が届くポジションにいます。次節はリーズ。引き続き、日本代表FWのパフォーマンスに注目しましょう。