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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【West Ham×MAN.UTD】失点直結のエラーもクリーンシートもリーグ最多。来季のデ・ヘアは…⁉

死に物狂いで残留をめざすクラブは要注意。そんなことは、外からいわれなくても、指揮官と選手たちは充分心得ていたはずです。直近の3試合で9失点のチームに、まさかゼロとは…。プレミアリーグ35節のウェストハムVSマンチェスター・ユナイテッドは、ホームチームが1-0で制して降格ゾーンとの差を7ポイントに広げました。

GKデ・ヘア、DFワン=ビサカ、リンデロフ、マグワイア、マラシア、中盤センターにカゼミーロとエリクセン。2列めはアントニー、ブルーノ・フェルナンデス、ラシュフォード、最前線にヴェグホルスト。右にサンチョ、センターはマルシアルのほうがいいのでは…と思いつつ、オランダ代表のコンディションがいいのだろうと前向きに受け止めていました。

勝てばニューカッスルをかわして3位に浮上する一戦。開始早々に押されたものの、序盤は悪くありませんでした。2分に左から上がったラシュフォードは、3人に囲まれながらもエリクセンとパスをかわしてミドルシュート。カゼミーロがアントニーを走らせた7分の速攻は、ボックスの入り口で落としをもらったブルーノのシュートが左のポストの脇を抜けていきました。

左サイドを執拗に突いた10分のアタックは、中央で浮き球を受けたヴェグホルストが右のアントニーに落とし、左足のシュートがファーポストの外。15分には、右サイドのアントニーがニアに転がし、走り込んだエリクセンがダイレクトでシュートを放っています。いずれも枠にはいかなかったものの、打てるスペースにボールが出ており、ゴールの匂いが漂っていました。

17分に左からカットインしたラシュフォードは、強烈なシュートをニアに放つもポストを直撃。ルーク・ショーとリンデロフは、サイドアタックや速攻を受け手も冷静に対応しています。27分のベンラーマのドリブルは3人で囲んでおり、窮屈になって放ったシュートをGKが捕って終わるはずでした。

悠々と右手で弾けるボールを、デ・ヘアがまさかの後逸!今季プレミアリーグで7勝3分7敗とアウェイが課題のチームは、3ゴール以上が1度もなく、逆転で勝ったのは10節のエヴァートン戦のみです。それでも今日は、守備に難があるハマーズ。早い時間に追いつければと期待したのですが…。

32分に中央に出たアントニーのミドルは、右のポストにヒット。39分のラシュフォードのロングシュートは、右のポストの脇を抜けていきます。初めてのオンターゲットは、追加タイム1分。ブルーノの縦パスを右で受けたラシュフォードが、逆サイドにラストパスを通すと、ケーラーをかわしたエリクセンの左足シュートはファビアンスキの正面です。

GKを脅かすことができなかった前半は1-0。終了間際のリンデロフのハンドが、PKを取られなかったことを喜ばなければなりません。52分のロングスローからマイケル・アントニオが決めたボレーは、直前にデ・ヘアのキャッチングを腕で妨害したというジャッジで、認められませんでした。

56分、ワン=ビサカの折り返しを叩いたヴェグホルストのボレーは、GKがいるほうに曲がってしまいました。今季プレミアリーグでノーゴールのFWはここで下がり、最前線にマルシアル。ラシュフォードの役割が曖昧なチームは、ハマーズの速攻を受けるようになり、ルーカス・パケタのクロスをボックス右で待った63分のソーチェクのバイシクルは、ニアポストを叩いています。

66分、ボックス右から左足を振り抜いたのはルーカス・パケタ。頭で触ったマイケル・アントニオは、コントロールできませんでした。74分にアントニーとエリクセンが下がり、サンチョとザビッツァー。ブルーノからザビッツァー、ラシュフォードとつながった77分のチャンスは、クレスウェルをかわした10番のフィニッシュをファビアンスキが上に弾き出しました。

ソーチェクとの競り合いで頭を強打したワン=ビサカは、87分にダロトと交代。マラシアも同時にフレッジと代わり、最終盤に猛攻を仕掛けたマンチェスター・ユナイテッドは、91分に右から抜けたマルシアルのシュートが最後のチャンスでした。直後のCKにニアで先着した9番は、ヘディングを枠に収められず。98分のブルーノのミドルは、明らかにミスキックです。

ラシュフォードをトップ下に配した布陣は妥当だったのでしょうか。ゴールを決められなかったアウェイチームは3位に浮上できず、5位リヴァプールと1ポイント差となってしまいました。敗因はいろいろあれど、やはり痛かったのはデ・ヘアのミス。クラブ史上最多となる540試合出場を記録したベテランGKは、チームをCL出場権争いに引き戻す決勝点を献上してしまいました。

今季プレミアリーグで最多のクリーンシート15回と、公式戦でリーグ最多となる失点直結の4つのエラー。ショットストッパーとしてトップクラスという評価と、ビルドアップもキャッチングもミスが多すぎるという批判。「BBC」は、評論家とサポーターの間に沸き起こる「デ・ヘア不要論」を紹介しています。

契約延長はすんなり実現するのか。クラブは新たなGKを獲得するのか。あるいはディーン・ヘンダーソンをチームに戻して競争させるのか。この日のミスは、彼の将来に暗い影を落とす可能性があります。今、やるべきは、気持ちを切り替えて最後の4試合を勝利に導くことです。TOP4フィニッシュの条件は3勝1敗。ホーム3試合を全勝は、厳しいミッションではないはずです。


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