イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Arsenal×Fulham】2失点は自陣でのミス…10人のフラムに追いつかれたアーセナル、痛恨のドロー!

開幕から連勝のアーセナルは、ティンバーの長期離脱に続いて、冨安健洋が前節のレッドでサスペンデッド。プレミアリーグ3節のフラム戦は、左にキヴィオルが入っています。ジンチェンコの復帰で、昨シーズンの4枚に戻すという選択肢もあったのですが、好調トーマスの偽SBは続行です。

まずはアルテタ監督の11人を紹介しましょう。GKラムズデール、DFトーマス、ベン・ホワイト、サリバ、キヴィオル。MFデクラン・ライス、ウーデゴーア、カイ・ハヴェルツ、FWサカ、トロサール、マルティネッリ。予想より早く戻ってきたガブリエウ・ジェズスは、後半から出てくるのでしょうか。

開始1分、何と先制はフラム!サカの致命的なバックパスミスを拾ったアンドレアス・ペレイラが、前に出ていたラムズデールを見てダイレクトで左隅に流し込みました。アーセナルは慌てずポゼッションをキープ。4分のきれいなサイドチェンジは、ウーデゴーアです。ボックス左のマルティネッリがクロスを上げると、サカは走っておらず、ボールは右に流れていきました。

アーセナルがチャンスをつかんだのは11分。ベン・ホワイトのクロスがファーのトロサールに届くと、ふわりと浮かしたボールが右から上がったサカヘ。左足アウトの折り返しに走り込んだカイ・ハヴェルツは、ディオプに体を入れられて触れませんでした。今日のカイ・ハヴェルツは打てるエリアに入ろうとする意識が高く、精度の高いラストパスをもらえれば勝負できそうです。

トーマス、トロサール、マルティネッリと左につながった18分の速攻は、中に斬り込んだ11番のフィニッシュがGKレノの正面。直後のサカの速いクロスは、ニアでつぶれたトロサールもファーから詰めたカイ・ハヴェルツも触れません。フラムの2度めのチャンスは22分。トロサールから奪い返したボールがアンドレアス・ペレイラにつながり、浮き球がゴール前に入りました。

ベン・ホワイトのクリアがラウル・ヒメネスの前へ。左足のバイシクルは、惜しくも右のポストの脇を抜けていきました。26分、ハリー・ウィルソンのミドルは右にアウト。31分にベン・ホワイトのサイドチェンジを受けたトロサールがクロスを上げると、フリーだったサカのヘッドはうまく当たりませんでした。

右のカイ・ハヴェルツからデクラン・ライス、トロサールとボックス手前でまわった32分のアタックは、キックフェイントを見せたベルギー代表が左にラストパス。縦に持ったマルティネッリの左足シュートは、レノがニアに反応してセーブしています。40分、トロサールの落としをもらった41番が、ボックス左のマルティネッリにスルーパス。シュートはまたも、レノの正面です。

44分のウーデゴーアのミドルも、レノがキャッチ。アーセナルはビハインドを背負ったまま、ハーフタイムを迎えました。全員が自陣に引いて4-4-2の網を張るフラムは、次のゴールを決められれば、勝ち点を持ち帰れそうな展開です。アルテタ監督は、チャンスメイク3回を記録していたトロサールを下げ、エンケティアを投入。これは妥当な策のか…。

後半も変わらず、ガナーズペース。48分にボックス右で仕掛けたサカは、左足のシュートをレノに捕られました。カイ・ハヴェルツのミスパスで始まった51分のカウンターは、左から斬り込んだボビー・リードのクロスがファーに逸れていきます。アルテタ監督は56分にトーマスとカイ・ハヴェルツを下げ、ジンチェンコとファビオ・ヴィエイラで勝負です。

58分のウーデゴーアのミドルも、古巣対決の守護神ががっちりキャッチ。2分後、ベン・ホワイトの斜めのパスをボックス右で受けたキャプテンは、切り返しからの左足の決定打を浮かしてしまいました。64分、ウーデゴーアのスルーパスがボックス右のエンケティアへ。クロスはファーのマルティネッリに通るも、折り返しをクリアされてしまいました。

67分に左サイドでキープしたマルティネッリは、内側から縦に走ったファビオ・ヴィエイラに短いパス。ゴールライン際に出ようとした21番は、テテに引っかけられて転倒しました。ジャッジはPK。開始早々にリードされるきっかけを作ったサカは、プレッシャーに負けることなく右隅に収めました。

アルテタ監督の采配がどハマりしたのは72分。ファビオ・ヴィエイラの完璧なアーリークロスを、中央に走り込んだエンケティアが右足でプッシュしました。83分、カウンターを仕掛けたエンケティアを両手で止めたバッシーに、2枚めのイエロー。ウーデゴーアはここで下がり、ジョルジーニョが右のインサイドに入っています。

このまま決まるかと思われた87分、右からのCKをパリーニャが左に蹴り込んで2-2。10人のチームが追いついたきっかけは、自陣でのジンチェンコのパスミスを突いてCKをゲットしたアダマ・トラオレでした。追加タイムは9分。アルテタ監督の最後のカードは、デクラン・ライスをガブリエウ・ジェズスです。

猛攻を仕掛けるガナーズに対して、5-3-1で耐えるフラム。96分に左からのドリブルでサリバをちぎったアダマ・トラオレは、ラムズデールに1対1を阻まれてしまいました。99分のファビオ・ヴィエイラのミドルは、レノがセーブ。CKでサリバが競り勝ち、こぼれ球をキヴィオルがプッシュすると、ディオプが足を出してブロックしました。

逆転した後、11人対10人になったガナーズはホームで痛恨のドロー。ポゼッション71%対29%、シュート数19対8、オンターゲット11対3は、勝たなければならないゲームのスタッツです。難しいパスを通そうとしてCKを与えてしまったジンチェンコと、パリーニャのショットに足を出せなかったサカは、眠れない夜を過ごすのではないでしょうか。

中央でもサイドでもボールを動かしたトーマスと、あのシーン以外のパスワークは悪くなかったジンチェンコはどちらも偽SBとしてOKですが、カイ・ハヴェルツを前で機能させるなら、ジンチェンコのサポートがあったほうがいいのかもしれません。

昨季の終盤戦をトレースするかのように、追いつかれて2-2でポイントロスト。新チームは発展途上で、デクラン・ライスとカイ・ハヴェルツがよりフィットすれば、こういう試合はなくなると信じるしかありません。今日は、2ゴールを生んだファビオ・ヴィエイラという収穫もありました。次節は負けても仕方がない相手ですが、5節のエヴァートン戦は完勝を期待しましょう。(ファビオ・ヴィエイラ 写真著作者/David)


おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


コメントを残す