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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Brentford×Arsenal】GKを救ったデクラン・ライス、最後に決めたカイ・ハヴェルツ!

マン・シティVSリヴァプールがドローとなったため、勝てば今季プレミアリーグで初の首位に立つアーセナル。ローン移籍のダヴィド・ラヤが出られないブレントフォード戦は、トロサールとジェズスを併用する攻撃的な布陣で戦うようです。

GKラムズデール、DF冨安健洋、サリバ、ガブリエウ、ジンチェンコ。MFデクラン・ライス、ウーデゴーア、トロサール、FWサカ、ジェズス、マルティネッリ。慎重に立ち上がったアーセナルに対して、サポーターの後押しを受けたブレントフォードは、アグレッシブなプレスでパスコースを消そうとしています。

10分のCKを蹴ったサカがGKのパンチを拾って中央にパスを出すと、トロサールのシュートはクロスバーの上。ゴール前でラムズデールがウィサに奪われた13分の大ピンチは、エンベウモのシュートをデクラン・ライスがゴールライン上でブロックし、こぼれ球に反応したウィサが右に外して事なきを得ました。久々の出番となったGKは、判断の遅さが気になります。

エンベウモが右から突破を図ったのは23分。ジンチェンコの足に当たったボールがボックス右手前に流れ、直接狙ったノアゴーアは打ち上げてしまいました。25分にジンチェンコがクロスを入れると、ニアにいたトロサールのヘッドもGKの頭上にアウト。28分の冨安のフィードで右から上がったサカはスピードUPできず、紅白のストライプにゴール前を固められてしまいました。

31分の右からのCKでニアに走り込んだガブリエウは、背中に当てたボールがポストの外。37分にラムズデールが信じられないスローミスを拾われ、右からクロスを入れられますが、冨安が冷静にクリアしてカウンターにつなげます。中央に斬り込んだウーデゴーアが左に出すと、前にいきすぎたサカがトラップミス。ガナーズは久々のチャンスを活かせませんでした。

マルティネリの落としをジンチェンコが中央に浮かした39分のチャンスは、ファーでトラップしたジェズスの一撃がニアにアウト。40分、敵陣で奪い返したジンチェンコが縦パスを通し、キープしたマルティネッリが中央に転がすと、ジェズスの一撃はDFにヒットしてGKフレッケンが外に弾き出しました

前半最大のハイライトは、42分の波状攻撃でした。サカがラインの裏に浮かした瞬間、ジェズスとトロサールがフリー。9番のヘッドをGKがセーブし、浮いたボールに詰めた19番が押し込みますが、VARを通じたジャッジはオフサイドです。押していたアーセナルはリードを奪えず、ゲームは後半勝負になりました。

47分のロングフィードを追いかけ、左に飛び出したラムズデールはやはりジャッジが遅く、エンベウモが詰めてきたのを見てぎりぎりでクリア。52分には、ウィサが右に出したボールがフリーのエンベウモに通りますが、ニアを狙ったシュートは枠にいきません。サイドで止まるアーセナルは、カウンターに対応させられるシーンが目立ち始めています。

アルテタ監督の1枚めは、65分にジェズスをエンケティア。70分に右からゴドスが仕掛けたカウンターは、中央から上がったヤルモリュクのシュートがGKの正面です。73分、オンエカにブロックされたジンチェンコのミドルは、アーセナルの後半の初シュート。ブレントフォードが決定機をつかんだのは77分です。

ジンチェンコがオンエカに奪われ、ボックス右に上がったエンベウモが折り返すと、冨安に競り勝ったモペイのヘッドが左隅へ。足を伸ばしてクリアしたのは、カバーに入っていたジンチェンコでした。79分にマルティネッリが下がり、カイ・ハヴェルツ。トロサールの落としをボックス手前で受けた80分のデクラン・ライスのシュートは、オンエカが触ってCKです。

84分、クロスのクリアを叩いたサリバのダイレクトショットは、右に逸れていきます。88分にトロサールの横パスを中央で合わせた冨安は、うまくミートできずブロックされてしまいました。アルテタ監督の用兵が当たったのは89分。右のサカがフォーポスト際に得意なボールを入れると、角度のないところからヘディングで押し込んだのはカイ・ハヴェルツでした。

93分にサカとウーデゴーアが下がり、ジョルジーニョとベン・ホワイト。追加タイムのラムズデールは、クロスやこぼれ球をがっちりキャッチしています。最後まで集中力を切らさなかったアーセナルが0-1で勝ち切り、プレミアリーグの首位に浮上。ドイツ代表の左SB(!)を打てるポジションに入れた指揮官の作戦勝ちでしょう。

サカのピンポイントのクロスとカイ・ハヴェルツの丁寧なヘッドに拍手を送りつつ、ラムズデールがウィサに奪われたとき、最適なプレイを瞬時に選んだデクラン・ライスを目いっぱい称えたいと思います。フツーの選手ならウォッチャーになるところを、ダッシュでゴールラインへ。立った位置も、左足のクリアもパーフェクトでした。

自らのボールロストの責任を取ったジンチェンコのクリアにも拍手です。ウーデゴーアのパスが周囲と合わず、マルティネッリとサカはシュートレンジに入れず大苦戦。先制されたら、ドローも難しかったのではないでしょうか。いつもより前でプレイする機会が多かった冨安は、安全運転のパスワークにもの足りなさを感じる時間帯もありましたが、総じてよかったと思います。

次節のウルヴスはプレミアリーグで10戦連続ゴール。大黒柱のネトを欠いていますが、ファン・ヒチャンとマテウス・クーニャの速攻は要注意です。守備重視でアンカーにデクラン・ライス、SBはベン・ホワイト&冨安とするのがよさそうです。左のインサイドは…決勝ゴールのレフティの覚醒を期待しましょう。彼が機能すれば、9番と11番のゴールはおのずと増えるはずです。


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