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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Newcastle×Chelsea】最終ラインがミス連発のチェルシー、14人を欠いたニューカッスルに完敗!

負傷と出場停止で総勢14人を欠いたニューカッスルはぎりぎりのメンバー。ディサシ、コルウィル、カイセドをベンチに置いたチェルシーは、4-4ドローのマン・シティと同じ4人を前線に据えています。セント・ジェームズ・パークの一戦は、直近のアウェイゲームで3連勝のブルーズが有利に見えます。

ポチェッティーノ監督は、復帰したばかりのバディアシルを起用しています。GKロベルト・サンチェス、DFリース・ジェームズ、チアゴ・シウヴァ、バディアシル、ククレジャ。中盤センターはウゴチェクとエンソ・フェルナンデス、2列めにコール・パルマー、コナー・ギャラガー、スターリング、最前線はプレミアリーグ6ゴールのニコラス・ジャクソンです。

開始4分にイサクがブルーノ・ギマランイスに預け、ボックス右で浮き球のリターンをもらうと、必死に着いたククレジャが奪取。8分のチェルシーの速攻は、中央に出たククレジャから右でもらったコール・パルマーのクロスが通りません。1分後、左からカットインしたコナー・ギャラガーのシュートは右にアウト。ニューカッスルが先制したのは13分でした。

トリッピアーのクロスが左に流れ、アンソニー・ゴードン、ブルーノ・ギマランイス、マイリーと横につなげると、縦に出た絶妙なスルーパスでイサクがフリー。右足のシュートにロベルト・サンチェスは反応できませんでした。左からのFKの流れで、トリッピアーが中央に浮かしたのは16分。競り合いのこぼれ球を叩いたマイリーのボレーは、ラッセルズに当たってしまいました。

リードされたチェルシーが追いついたのは23分。ボックス手前やや左からのFKを蹴ったのは、好調のスターリングです。壁を越えたボールは左隅へ。名手ポープは1歩も動けず、ネットを揺らすのを確認しただけでした。1-1となった26分、左からファーに入れたトリッピアーのCKに飛び込んだジョエリントンは、フリーのヘディングを右に外して悔しがっています。

コナー・ギャラガーが右のリース・ジェームズに展開したのは31分。コール・パルマーに出したSBが、戻ってきたボールをニアに転がすと、エンソ・フェルナンデスのダイレクトショットはポープがセーブしました。直後のCKに反応したバディアシルのヘッドは、ポープの正面。ポゼッションを取ってサイドを攻めるホームチームに対して、ブルーのシャツはカウンター狙いです。

36分にポープのミスキックをカットしたコナー・ギャラガーは、中央に持ち込んで打った左足のシュートがミートせず。43分のトリッピアーのFKは、クロスバーに阻まれています。前半は1-1。シュート数6対6、オンターゲット1対4、ビッグチャンスクリエイト2対2の45分は互角といっていいでしょう。

後半立ち上がりの47分、FKを直接狙ったリース・ジェームズは、スターリングのように落とせずクロスバー越え。54分、スターリングとのワンツーでボックス右に出たニコラス・ジャクソンは、追いついたシェアに奪われました。ニューカッスルの勝ち越しは60分。FKからボールが左にまわると、美しいクロスを中央に入れたのはアンソニー・ゴードンです。

最終ラインの間から抜けたラッセルズが、フリーのヘッドを左に決めて2-1。さらに2分後、コール・パルマーのパスを後ろで受けたチアゴ・シウヴァが、ミスタッチをジョエリントンに奪われてしまいました。GKの前に出た7番がガラ空きの左に流し込み、あっという間に2点差。ポチェッティーノ監督が3枚代えを敢行したのは、68分でした。

ニコラス・ジャクソン、コナー・ギャラガー、ウドチェクが下がり、アルマンド・ブロヤ、ムドリク、カイセド。昨季プレミアリーグで最少の33失点、今季もリーグ4位の13失点と堅守のニューカッスルから2ゴールは厳しいミッションです。73分、リース・ジェームズに2枚めのイエロー。自陣でアンソニー・ゴードンに奪われ、後ろから手をかけたら当然こうなります。

77分にドリブルで左にまわり、強烈なシュートを放ったのはCBのシェア。セント・ジェームズ・パークに勝負を争っているときの獰猛な雰囲気はなく、高らかなチャントは喜びを表現しています。81分、イサクに代わってマット・リッチー。GKが3人、ユースが4人のベンチにいるシニアのフィールドプレーヤーは、ドゥメットだけです。

83分、アルミロンの縦パスでボックス左に入ったアンソニー・ゴードンが右隅に決めて4-1。87分にアルミロンとラッセルズが下がり、ドゥメットとアレックス・マーフィーが送り出されました。最後はユースの選手2人にプレミアリーグデビューをさせたマグパイズが、4-1で快勝。2戦連続の4失点で敗れたチェルシーは、大ベテランの珍しいミスが激痛でした。

完勝のニューカッスルは、右のアルミロン&マイリーが2アシスト、左のゴードン&ジョエリントンは2ゴール1アシスト。クロス成功がチーム全体で1本しかなかったチェルシーに対して、トリッピアーは16本のうち4本を味方に合わせています。エディ・ハウの戦術の浸透度が高く、セント・ジェームズ・パークで戦う次節のマンチェスター・ユナイテッド戦も負けないでしょう。

1-1で後半に入ったブルーズは、立ち上がりのFKの後はシュートゼロ。サイドアタッカーとSBの連携と、中盤の運動量の差が優劣に直結した一戦でした。最終ラインは統率が取れておらず、最初の失点でオフサイドを取り損なったククレジャ、ラッセルズとアンソニー・ゴードンにうまく対応できなかったバディアシルが敗因となってしまいました。

キャプテンのリース・ジェームズは、ボールを蹴り上げたのを咎められた1枚めも、アンソニー・ゴードンを後ろからつかんだ2枚めも避けられたはずです。「今季最悪の試合。スタンドにいるのが辛かった」。ベンチに入れなかったポチェッティーノ監督は、完敗のチームについて「序盤から試合を読めていなかった」と振り返っています。

チェルシーの次節はブライトン、その次はマンチェスター・ユナイテッド。連敗したら、TOP4どころか欧州へのチケットが得られる6位の背中も見えなくなりそうです。エンクンクが加わったら変わるのか。カイセドが本調子なら勝てるのか。あちこちに課題が点在していますが、最初に着手すべきは直近5戦で13失点の守備の立て直しです。引き続き、指揮官の采配に注目しましょう。


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