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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Chelsea×Brighton】ギャラガー退場で累積カードは50枚…大苦戦チェルシーはCK&PKで逃げ切り!

最終ラインを全員SBにしたポステコグルー監督に対して、ポチェッティーノ監督は全員CB。スタンフォード・ブリッジにブライトンを迎えたチェルシーは、リース・ジェームズ、マロ・グスト、チルウェル、ククレジャが全員欠場という緊急事態です。

先発はディサシ、チアゴ・シウヴァ、バディアシル、コルウィル。中盤センターはカイセドとエンソ・フェルナンデスで、ムドリク、コナー・ギャラガー、スターリング、ニコラス・ジャクソンと前線は主力が揃っているものの、後方は不安な顔ぶれです。直近の公式戦で7試合連続無敗のブライトンに勝つのは…いや、レギュラー不在を心配すべきはデ・ゼルビのほうです。

最前線のエヴァン・ファーガソンはいいとして、2列めのブオナノッテ、ララナ、アディングラはサブのメンバー。ビリー・ギルモアとコンビを組むのは19歳のバラバで、左SBのヒンシェルウッドはユース上がりの18歳です。ベンチには三笘薫、ジョアン・ペドロ、ミルナー、パスカル・グロス。アテネでELを戦ったレギュラークラスを極力休ませたかったのでしょう。

今季のチェルシーは、先制した試合は2勝1分で、リードされると2勝2分5敗。直線的な速攻が持ち味のブライトンに、先にゴールを決められるとやっかいです。コナー・ギャラガーが右からCKを蹴ったのは17分。ファーで頭に当てたバディアシルがゴールに背を向けてキープし、後方に蹴り上げたボールがエンソ・フェルナンデスに届きました。

軽くジャンプして右に流したヘディングにGKスティールは触れず。チェルシー移籍後、9ヵ月めのプレミアリーグ初ゴールは、両チームを通じて最初のシュートでした。19分に左からドリブルで上がったニコラス・ジャクソンは、ゴールライン際でファン・ヘッケを抜き去り、スティールを引き付けてニアにラストパス。8番の2度めのヘディングは、イゴールにブロックされました。

21分の2点めも、右からのCK。ファーのニコラス・ジャクソンが頭で折り返すと、コルウィルのヘッドをクリアしたビリー・ギルモアの左足は、ゴールラインを越えていました。喜びを爆発させたコルウィルが、数秒後に我に返ったように厳粛な表情になったのは、半年前までプレイしていたクラブとのゲームだったことに気づいたからでしょうか。

2-0となった31分、コナー・ギャラガーがブオナノッテの足を踏んでイエローカード。38分に中央にカットインしたムドリクのミドルは、惜しくも左に外れました。ブライトンがギャップを詰めたのは43分。左サイドにいたアディングラからララナ、ブオナノッテと右につなぐと、コルウィルをかわして放った左足シュートがゴールの左隅に決まりました。

快適な午後を過ごしていたチェルシーは、たった3分で厳しい世界に放り込まれます。2-1とされた直後の45分、コナー・ギャラガーが後方からのスライディングでビリー・ギルモアを倒してしまいました。誰が見てもイエロー。ということは、2枚めでレッド。ハーフタイムを2-1で迎えたポチェッティーノ監督は、前半と同じ10人をピッチに送り出しています。

49分にバレバが左足で打ったミドルは、右に反応したロベルト・サンチェスがキャッチ。早い時間に追いつかれていたら、チェルシーは勝ち点を落としていたかもしれません。デ・ゼルビ監督が4枚代えを敢行したのは57分。三笘薫、ジョアン・ペドロ、ミルナー、パスカル・グロスが入ったチームは、最後までチェルシーを苦しめました。

彼らがブライトンに勝てた最大の要因は、主力が投入されて間もない61分にPKをゲットできたことでしょう。CKをキャッチしたロベルト・サンチェスがスターリングに預け、中央から上がった7番が左のニコラス・ジャクソンに展開すると、ダイレクトのラストパスが中央からスプリントしたムドリクへ。競ったミルナーは、後ろから足をかけたとジャッジされました。

エンソ・フェルナンデスが、この日2発めを右に蹴り込んで3-1。左サイドから再三仕掛けた三笘は、ひとりかわした後の高速グラウンダーをカットされ続けています。2度の切り返しでディサシを抜き去った69分の決定機は、ゴールに向かったところでチアゴ・シウヴァにカットされ、シュートに至りません。

91分のパスカル・グロスの強烈なミドルは、ロベルト・サンチェスがビッグセーブ。その1分後、左からのCKをジョアン・ペドロがバックヘッドで決めて1点差に迫ったとき、8分の追加タイムが残っていました。ラストチャンスは99分、キックフェイントで左足に持ち替えたジョアン・ペドロの一撃は、ロベルト・サンチェスががっちりキャッチ。ブライトンは1歩及びませんでした。

チェルシーのゴールはCK2本とPK1本。シュート数は8対18、オンターゲット5対9とアウェイチームが圧倒しており、守備陣の忍耐が求められる一戦でした。スターリングは機能せず、ムドリクの見せ場は散発のドリブルとPK奪取のシーンのみ。若手が多く、連携が足りなかったブライトンがミドルシュート頼みだったのも、ホームチームが勝てた理由のひとつでしょう。

プレミアリーグ14節までのイエロー47枚、レッド3枚はワースト。次節のマンチェスター・ユナイテッド戦はコナー・ギャラガーが出られず、エンソ・フェルナンデスとスターリングは累積4枚でリーチがかかっています。負傷者と日替わりのサスペンデッドに悩むポチェッティーノ監督は、ベストメンバーで戦ったといえるまで、もうしばらく時間が必要です。

後半は押し込まれる時間が続いた苦しい試合でしたが、こういう展開で3ポイントを得たという事実は、発展途上のチームゆえ自信につながるのではないでしょうか。スパーズ、マン・シティ、ニューカッスル、ブライトンと続いた難敵との連戦は2勝1分1敗。5ポイント差で7位のマンチェスター・ユナイテッドに勝てば、欧州の出場権圏内が見えてきます。


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