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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Luton×Arsenal】97分、デクラン・ライス!まさかの3失点を喫したアーセナル、劇的な逆転勝利!

ミッドウィークのプレミアリーグ15節、ルートンVSアーセナル。敵地ケニルワース・ロードに乗り込んだガナーズは、19位とのゲームでポイントを落とすわけにはいきません。アルテタ監督は、2-1で勝った土曜日のウルヴス戦から3人を入れ替えています。
GKラヤ、DFベン・ホワイト、サリバ、ガブリエウ、キヴィオル。MFデクラン・ライス、ウーデゴーア、カイ・ハヴェルツ、FWサカ、ジェズス、マルティネッリ。前節のピッチでふくらはぎの違和感を訴えた冨安健洋は、ノースロンドンに残ったようです。キックオフから主導権を握るアーセナルに対して、ルートンはゴール前に人数を揃えてシュートコースを切っています。

5分にメンジに腰を蹴られたマルティネッリは、問題なし。センターではテンポよくパスをまわすアーセナルは、サイドで詰まるシーンが目立っています。最初のチャンスは20分。右からのスローインを受けたサカがゴールライン際から折り返すと、中央に入ってきたマルティネッリが左隅に流し込みました。

23分に左から中央に浮かしたのはキヴィオル。ジェズスが胸で落とし、シュートをブロックされたカイ・ハヴェルツがリバウンドを押さえて9番につなぐと、オショの股間を通したフィニッシュはGKカミンスキの正面です。ルートンが追いついたのは25分。左からのCKをヘディングでゴール左に収めたオショは、ノーマークでした。

1-1となった27分、サカのパスを受けたウーデゴーアが、ボックス右に縦のスルーパス。走り込んだジェズスが角度のないところから放った一撃は、カミンスキがセーブしています。ジェズスがドリブルで左に流れたのは31分。中にスイッチしてラストパスをもらったマルティネッリは、ニアを狙った決定的なシュートをビッグセーブで阻まれました。

ルートンのアグレッシブなプレスに苦しむアーセナル。ウーデゴーアが下がってプレイしているのは、前にいてもボールが来ないからでしょう。キヴィオルのサイドチェンジが、サカに届いたのは39分。右脇からカットインしてベルをかわした7番のシュートは、カミンスキが外に弾き出しました。ガナーズの2点めは45分、決め手はボックス右に送ったサカのスルーパスです。

外からスプリントしたベン・ホワイトがフリーでクロスをフィード。中のジェズスはマークを外しており、無人のゴールに頭でプッシュするだけでした。前半は1-2、シュート数は2対8、オンターゲットは2対6。キヴィオルのポジションが中途半端で、左からのアタックがマルティネッリ頼みになっているのが気になります。

後半開始からしばらくは、ルートンが攻勢。48分に左のロス・バークリーがサイドチェンジのボールを入れると、ボックスの右手前で受けたタウンゼントのシュートは、ガブリエウが足に当てました。CKをキャッチしようとしたラヤはアデバヨに前に入られてしまい、頭で合わせたボールがネットを揺らしました。

さらに57分、左からドリブルで上がったロス・バークリーが逆サイドのタウンゼントに預けると、打てないとみた32歳のウインガーは左サイドに戻します。縦に持ったロス・バークリーが左足を振り抜くと、ラヤは左脇を抜かれてしまいました。まさかの3-2。しかしプレミアリーグ19位がリードしたのは、たった3分でした。

左にまわっていたサカが、前に高く蹴り上げたのは60分。ボックス左で競り合ったジェズスは、浮いたボールを巧みにゴール前に送りました。GKの前に躍り出たのはカイ・ハヴェルツ。右足でプッシュしたゴールは、今季プレミアリーグで3点めです。アルテタ監督は65分にマルティネッリとキヴィオルを下げ、ジンチェンコとトロサールを送り出しています。

75分、左に出たウーデゴーアのミドルは、カミンスキがニアに反応してキャッチ。2分後、敵陣で奪ったサカが2人をかわしてボックス右に入ると、後ろから走り込んだトロサールのシュートはオショに当たってCKです。猛攻を続けるアーセナル。ウーデゴーアの落としを叩いた85分のデクラン・ライスのシュートは、赤い壁に阻まれました。

さらに2分後、同じ形でウーデゴーアが転がしたボールに反応したトロサールは、右隅を狙ったダイレクトショットが惜しくもポストの外。追加タイムは6分と表示されています。自陣左でFKをもらったのは96分2秒。ラストアタックは左からです。ジンチェンコが内側にいたウーデゴーアに預け、ダイレクトの浮き球が中央に入ると、頭で合わせたのはデクラン・ライスでした。

右隅にボールが吸い込まれた瞬間、グーナーが絶叫!CKと脇に来たシュートをキャッチできず、ポイントロストの責任を問われようとしていたラヤは救われました。ルートンの守備が手薄になりがちな左右のポスト周辺と、後ろから足せば数的優位を築けるボックスの入り口を攻めていたロジカルなチームは、最後まで冷静だった2人の主軸によって激痛の敗戦を回避しました。

的確なプレイ選択で1ゴール1アシストのジェズスも、ヒーローのひとり。ジンチェンコが入ってからは、左右のバランスがよくなりました。シュート5本とチャンスクリエイト4回を記録したカイ・ハヴェルツは、もう心配しなくていいでしょう。圧勝で終わらせたい一戦ではありましたが、獰猛なプレスと素晴らしいCK2発で首位を追い詰めたルートンをほめるべきでしょう。

ラスト5分を切ってからの決勝ゴールは4回め。勝負強いアーセナルは、アストン・ヴィラ、ブライトン、リヴァプールという難しい3連戦をうまくさばけるでしょうか。古巣対決となるウナイ・エメリには、明日の一戦でペップを倒して週末はあっさり負けるという極上のアシストを期待したいところですが…。最後にひとこと。ウーデゴーア、デクラン・ライス、エクセレント!


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