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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Liverpool×Chelsea】クロップ、いつものガッツポーズ!20歳のSBの活躍でチェルシーに4発圧勝!

ミッドウィークのプレミアリーグ22節の最注目カードは、リヴァプールVSチェルシー。開幕節のスタンフォード・ブリッジは1-1のドローでしたが、首位を走るクロップのチームはアンフィールドで無敗です。サラーの不在を感じさせない赤いシャツは、立ち上がりから当たり前のように攻めています。

GKアリソン、DFブラッドリー、コナテ、ファン・ダイク、ジョー・ゴメス、MFマック・アリスター、ショボスライ、カーティス・ジョーンズ、FWジョッタ、ダルウィン・ヌニェス、ルイス・ディアス。開始2分のチェルシーのカウンターは、コール・パルマーがスターリングに出したスルーパスをアリソンが飛び出してキャッチしました。

敵地に乗り込んだポチェッティーノ監督は、好調の4人を前線に配しています。GKペトロヴィッチ、DFディサシ、チアゴ・シウヴァ、バディアシル、チルウェル。中盤センターはカイセドとエンソ・フェルナンデス、2列めにノニ・マドゥエケ、コナー・ギャラガー、スターリング、最前線にコール・パルマー。時折見せる速攻は、この試合のために用意した戦い方のひとつでしょう。

ブラッドリーが前線のダルウィン・ヌニェスに浮き球を通したのは6分。右足のループシュートは、ペトロヴィッチが下がって押さえました。さらに8分、マック・アリスターの縦パスを受けた9番がすかさず放ったミドルは、ペトロヴィッチが手に当ててクロスバーにヒット。12分の左からのFKをショボスライが中に入れると、ジョッタのバックヘッドは右に逸れていきました。

15分を過ぎても、リヴァプールがハーフコートマッチを展開。ジョー・ゴメスはセンターに寄って中盤に厚みをもたらしています。コナテのロングフィードで、ダルウィン・ヌニェスがラインの裏に出たのは18分。左に流れて打った左足のシュートは、ペトロヴィッチがぎりぎりで触って右のポストを叩いています。

21分のCKからの二次攻撃は、ブラッドリーのクロスに反応したルイス・ディアスのヘッドが左にアウト。プレミアリーグ首位チームが先制したのは23分、チルウェルから奪ったブラッドリーが右から上がり、中央にパスを通すと、チアゴ・シウヴァとバディアシルをダブルタッチで強引に抜いたジョッタがGKの前から左足で押し込みました。

序盤はショボスライが左、カーティス・ジョーンズが右でしたが、いつもの形に戻してからのほうがパスワークはスムーズです。左のルイス・ディアスから、ジョー・ゴメス、カーティス・ジョーンズと横につながったのは31分。右足のコントロールショットはペトロヴィッチが左に飛んでセーブし、右からの折り返しを叩いた9番のバイシクルは浮いてしまいました。

徐々に攻撃の機会を増やしているチェルシーは、左右のサイドをカバーするマック・アリスターの素晴らしい守備につぶされています。レッズの速攻が決まったのは39分。ルイス・ディアスが右に流したボールにブラッドリーが走り込み、ボックスに入ってクロスに打った一撃が左隅に突き刺さりました。

45分のCKから立て直したレッズは、ジョー・ゴメスが左に展開したボールがファン・ダイクへ。胸トラップしたCBがニアに流すと、ジョタの足をバディアシルが踏んでPKです。既にクロスバーとポストに当てていたダルウィン・ヌニェスのキックは、またもや右のポストに当たってしまいました。前半は2-0。シュート数15対1、オンターゲット6対1とレッズが圧倒しています。

戦術が機能しなかったポチェッティーノ監督は、ハーフタイムに3枚代えを敢行。ノニ・マドゥエケ、チルウェル、コナー・ギャラガ―を下げ、エンクンク、マロ・グスト、ムドリクを送り出しています。スターリングが左から上がった48分のカウンターは、中央に浮かしたボールがエンクンクに合いませんでした。

50分にスターリングの縦パスからオーバーラップしたのは、マロ・グスト。中央でグラウンダーをもらったムドリクはフリーでしたが、左足のボレーは明らかにミスキックです。53分、ルイス・ディアスがカットインして打ったシュートは、ペトロヴィッチの正面。ロベルト・サンチェスの穴を埋めたGKのビッグセーブがなければ、4-0、5-0になっていたかもしれません。

59分のショボスライのFKは、壁にヒットしてCK。勝負を決する3点めは65分でした。ファン・ダイクのサイドチェンジを受けたブラッドリーが縦に突破し、中央にクロスを送ると、ショボスライの完璧なヘッドがGKの足元を抜きました。セーフティーリードを得たクロップ監督は、残り20分の手前で一気に4枚をスイッチしました。

ジョー・ゴメス、ブラッドリー、ショボスライ、ジョッタが下がり、ガクポ、アーノルド、ロバートソン、エリオット。この交代で、左右のレギュラーSBがいなかったことに気づかされました。チェルシーが意地を見せたのは71分。5分前に入ったチュクエメカが中央のエンクンクに預けると、4人に囲まれたFWはマック・アリスターとファン・ダイクのチェックをかわしました。

左足のシュートが右のサイドネットに決まって3-1。75分にガクポがボックス左でキープし、外から上がったロバートソンに縦パスを通すと、絶妙なクロスがゴール前に上がりました。ダルウィン・ヌニェスのヘッドは…またもクロスバー直撃!今日はダメかと思いきや、マック・アリスターのスルーパスをラインで受け、左からクロスを入れた79分のアシストは見事でした。

バディアシルの外からゴール前に詰め、スライディングで押し込んだルイス・ディアスは、今季プレミアリーグ4発め。ポゼッション51%対49%、パス本数467本対466本という数字は接戦に見えますが、シュート数28対4、オンターゲット13対4は、勝者を明確にするスタッツです。リヴァプールは勝ち点を51に伸ばし、マン・シティ、アーセナルとのギャップをキープしています。

最もおもしろかったのは、世が世ならハットトリックのダルウィン・ヌニェスですが、最も素晴らしかったのは1ゴール2アシストのブラッドリーでしょう。中盤の底でゲームをコントロールしたマック・アリスターは、ファイナルサードへのパス11本、デュエル11勝、シュート3本、ショットブロック4回で陰のMVPというべきパフォーマンスでした。

「リヴァプール2.0」が完成するのはおそらく来季で、チャンピオンズリーグ制覇が期待できたのですが…。素晴らしいゲームを見てしまうと、クロップ監督に対する「せめて、あと1年」という思いが募ります。試合後のガッツポーズ連発を見て、これからの瞬間をすべて見逃さずに惜別の日を迎えようとあらためて決意しました。


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