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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Arsenal×Nottingham Forest】主力5人が不在でも新戦力5人が躍動!進化したアーセナル、3発快勝!

ブカヨ・サカ、カイ・ハヴェルツ、ウィリアム・サリバが負傷リタイア。イングランド代表で走り回ったデクラン・ライスはベンチスタートで、ウーデゴーアはまたも肩を痛めて18分にピッチから去っています。昨季のアーセナルなら、この状態ではポイントを落としていたのではないでしょうか。ノッティンガム・フォレスト戦の3-0快勝は、夏の強化の成果といえるでしょう。

アルテタ監督が送り出した11人のうち、5人は夏に加わったニューフェイスで、フロントスリーは完全リニューアルです。GKラヤ、DFティンバー、モスケラ、ガブリエウ、カラフィオーリ。MFズビメンディ、ウーデゴーア、ミケル・メリノ、FWノニ・マドゥエケ、ギョケレス、エゼ。立ち上がりの前線からのプレスは、今までのチームと変わりません。

7分に右からFKを蹴ったのはウーデゴーア。ムリーリョのクリアが右に流れ、フリーでGKセルスの前に出たミケル・メリノの右足ボレーがセーブされると、ギブス=ホワイトと競ったウーデゴーアはかわそうとして肩から落下しました。10分のCKはノニ・マドゥエケ、ニアで叩いたのはガブリエウ。右サイドの20番は、サカの不在を忘れさせてくれています。

ギョケレスの後ろでプレイしているウーデゴーアは、右肩を気にしているようです。13分にモラトをあっさり抜き去ったノニ・マドゥエケのクロスは、惜しくもファーのミケル・メリノに合わず。センターでプレイしていたキャプテンが、ベンチに向かってアウトのサインを送ったのは16分。トップ下で決定的な仕事をしてくれそうと期待していたのですが…。

代わってピッチに入ったのはイーサン・ヌワネリ。21分にまたもモラトを抜いたノニ・マドゥエケがゴール前に浮かすと、ギョケレスのヘッドはジャンプのタイミングが合わなかったようです。23分のCKがクリアされ、ボックスの入り口にいたヌワネリが左足を振り抜くと、エリオット・アンダーソンがブロック。32分の先制ゴールは、まったく同じ形でした。

右サイドを制圧しているノニ・マドゥエケがエンドゥイエを置き去りにするも、ニアに出したボールはカットされてCK。再三の柔らかいボールをクリス・ウッドがクリアすると、ペナルティアークにいたズビメンディのスーパーボレーがネットに突き刺さりました。プレミアリーグ初ゴールのアンカーは、36分のロングスローからも惜しいボレーをバーすれすれに打っています。

ポステコグルーが初めて率いたチームは、追加タイムに入るまでシュートがなく、クリス・ウッドとのワンツーでボックスに入ったギブス=ホワイトの一撃は、ティンバーのスライディングでコースを切られています。前半は1-0、ポゼッションは59%対41%、シュート数は11対1。後半開始直後の10番から14番は、勝負を決めた1発といい切ってもいいでしょう。

46分に自陣でキープしたカラフィオーリは、サヴォーナの背後に走ったエゼをよく見ていました。DFの頭上を越えたボールに追いついた10番が、コースもスピードも完璧なグラウンダー。右足でタッチしたギョケレスは、エゼを指差しながら駆け寄ってきました。ノニ・マドゥエケとミケル・メリノが加わったゴールセレブレーションは、ガナーズらしからぬワイルドなテイストです。

52分に右から突破を図ったのはエンドゥイエ。アーリークロスがクリス・ウッドの胸に当たり、ラヤの指先をかすめたボールがクロスバーにヒットしました。リバウンドを取ったモスケラはティンバーと意思疎通できず、SBのクリアミスをハドソン・オドイに奪われますが、冷静な対応で打たせずにクリアしています。

ミケル・メリノの高速グラウンダーをヌワネリが打ち上げた57分のチャンスは、巧みなヒールパスで23番をフリーにしたエゼのアイデアに拍手です。2分後、左からカットインしたギョケレスがノニ・マドゥエケに預け、ボックス右でリターンを受けて放った一撃はポストにヒット。アルテタ監督が動いたのは68分、エースと左SBを下げてルイス=スケリーとデクラン・ライスです。

シュート4本で1ゴール&ポスト直撃1本のギョケレスは、左右に流れてチャンスメイクする動きもよく、このチームでのプレースタイルを見出したようです。スタンドのグーナーたちは、ピッチを離れようとするカラフィオーリに盛大な拍手。的確なパスワークで攻撃に貢献する左サイドのオールラウンダーは、得難いタレントです。

2点リードでペースをスローに落としたアーセナルは、ルイス=スケリーが中に絞ってデクラン・ライスが前に上がっています。71分にボックス内でキープし、追い越してきたティンバーをフリーにしたのはノニ・マドゥエケ。デュエル10勝5敗、チャンスクリエイト5回、ドリブル成功5回、クロス成功4本という秀逸なスタッツを残した20番は、79分にエゼとともに交代となりました。

ノニ・マドゥエケがニコ・ウィリアムズに倒されて得た右からのFK。このタイミングで、トロサールとマルティネッリがピッチに入っています。キッカ-のヌワネリは無理をせず、中央で空いていたデクラン・ライスに流すと、左でパスを受けたトロサールがファーにふわりと浮かしました。ヘディングで決めたのは当然ミケル・メリノ…いや、手前にいたズビメンディです。

ノッティンガム・フォレストに、オンターゲットを1本しか打たせなかったアーセナルが快勝。先制ゴールはノニ・マドゥエケのCKからズビメンディ、追加点はエゼのグラウンダーをギョケレス、ダメ押しはノニ・マドゥエケがゲットしたFKから最後はズビメンディと、新戦力が持ち味を発揮してゴールを生み出した一戦でした。新戦力といえば、もうひとり称えたい選手がいます。

モスケラが通したパスは75本。この試合で最多です。ファイナルサードに4本を通し、インターセプトは2回、タックル成功2回、フィールドのデュエルは2戦2勝。彼が元気なら、サリバを休ませても守備の強度は落ちないでしょう。今までの3戦より期待感が高かったキャプテンも、サカもサリバも焦らず治療に専念し、満を持して戻ってきてもらえればと思います。
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何年もここにいるようなズビメンディとエゼのプレイを見ていると、ノアゴーアとインカピエも見たくなります。「サリバに無理強いはしないほうがいい」と語った指揮官は、ウーデゴーアについて「そんなにひどくない。手術は不要だろう」といっています。近いうちに、エゼやギョケレスとの絡みを満喫できるでしょう。層が厚くなったアーセナルのさらなる進化が楽しみです。


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