2026.09.20 プレミアリーグ観戦記2026-27プレミアリーグ観戦記
【Tottenham×Aston Villa】ビッグセーブ連発&追加点を生んだ鈴木彩艶は「BBC」のMVP!
プレミアリーグのTOP4復帰をめざして大胆に投資したスパーズに対して、大量に主力を引き抜かれたヴィラの補強は、穴埋めという表現も違和感はないでしょう。オリー・ワトキンス、モーガン・ロジャース、ティーレマンス、コンサ、ディーニュ、エミ・マルティネスが一気にいなくなったチームは、4節を終えて1ゴール7失点。攻守ともに課題山積です。
ロベルト・デ・ゼルビ監督が送り出した前線のアタッカーは、ソランケ、サヴィーニョ、マテウス・フェルナンデス、マルムシュ。ウナイ・エメリ監督が選んだニコラス・ジャクソン、ブエンディア、マンザンビ、マッギンは、ベストの布陣といっていいでしょう。立ち上がりはイーブンの展開。縦のフィードからの競り合いが続いています。
鈴木彩艶のロングフィードがラインを割るたびに、ホームのサポーターが煽っています。9分のフィードでファン・デ・フェンと競ったニコラス・ジャクソンはファール。左サイドをトナーリが崩した11分のチャンスは、中央でフリーのソランケがトラップをミスしてしまいました。浮いたボールをプッシュしたサヴィーニョを止めた鈴木彩艶は、右足の2発めも上に弾き出しています。
徐々に右サイドを制圧し始めてたスパーズは、多様なボールを出せるペドロ・ポロが19分に負傷リタイア。代わって入ったのは、アーチー・グレイです。サヴィーニョのパスが、ルジェーリの背後に出たのは20分。ボックス右に出たアーチー・グレイが股間を狙うと、鈴木彩艶は左足に当てるビッグセーブでCKに逃れました。
左からのキッカーはマルムシュ。パンチでクリアした鈴木彩艶は、サヴィーニョの左足のボレーも右に飛んでセーブしています。26分の鈴木彩艶のフィードは、左に流れたニコラス・ジャクソンへ。競り合いから奪い返したストライカーがブエンディアに預けると、右足の鋭いシュートはキンスキーが右に弾き出しました。
28分、ミスパスをカットしたマンザンビからマッギン、ブエンディア、ニコラス・ジャクソンとつながったチャンスは、ファン・ヘッケをかわしたストライカーのフィニッシュが左にアウト。ここまでは中盤のパスの精度が高いスパーズが優勢ですが、ニコラス・ジャクソンを軸とした長短のカウンターは脅威です。
33分にトナーリが右足で放ったミドルは、惜しくもファーポストの外。ヴィラが先制したのは追加タイム4分、ボックス左で浮き球を蹴り出そうとしたロバートソンのミスキックが致命傷となりました。拾ったマッギンがニアに流すと、ブバカル・カマラのシュートが中央に入り、マンザンビが左足でコースを変えて0-1。リードされたスパーズは、後半も主導権を握っています。
60分のクドゥスのゴールは、グラウンダーを入れたロバートソンのオフサイドで取り消し。鈴木彩艶の素晴らしいキックがニコラス・ジャクソンに届いたのは67分、ソランケに代わってジェームズ・マディソンが入った直後でした。マンザンビに落としたストライカーは、リターンをもらって右足のボレーを左隅に叩き込みました。
あっさりかわされたファン・デ・フェンと、指先で触ったキンスキーにとっては悔やまれる失点。前半は脅威だったサヴィーニョは消える時間が長く、マルムシュは打てるエリアでもらえません。ジョアン・ゴメスが3人を抜いて右サイドに流し、マッギンが中央のブエンディアにパスを通したのは79分。左隅を狙ったミドルは、サイドネットに突き刺さるスーパーショットでした。
スパーズの今季プレミアリーグ初ゴールは、0-3になってからの86分。右サイドでマルムシュとパスをかわしたクドゥスがゴールライン際に持ち込み、ニアに入ったボールをコナー・ギャラガーが左隅に流し込みました。ロバートソンが左から浮かしたFKを、ファーに走り込んだファン・ヘッケが頭で押し込んだのは98分。既に追加タイムはゼロで、すぐにタイムアップとなりました。
監督が代わっても、新戦力が加わっても、スパーズがホームで勝てないのはなぜでしょうか。今季の公式戦すべてでポゼッションが相手を上回っており、71%を記録したヴィラ戦はシュート、オンターゲット、ビッグチャンス、パス本数&成功率も勝っていました。両者の違いは連携と危機管理、GKの総合力、要所での集中力といったあたりでしょうか。
ファン・デ・フェンが治療中だったのに、ロバートソンがリスキーなクリアをミスした先制点。ファン・ヘッケとファン・デ・フェンが揃ってニコラス・ジャクソンに翻弄された追加点。スパーズはここぞというシーンで、集中力と判断力を欠いていました。ファン・ヘッケは以前からフィジカルに長けたストライカーに弱く、ニコラス・ジャクソンをヒーローにしてしまいました。
ビッグセーブを連発しつつ、2点めの起点となった鈴木彩艶に対して、キンスキーのパスは常にセーフティで、ストライカーのボレーを弾き切れませんでした。状況の変化に弱いスパーズは、2024年11月以来、58試合連続で逆転勝ちがありません。最後の勝利は4-1で制したアストン・ヴィラ戦だったのですが、土曜日の2ゴールはあまりにも遅すぎたというしかありません。
「BBC」のファン投票によるマン・オブ・ザ・マッチは、ニコラス・ジャクソンではなくザイオン・スズキ。スティーヴ・サトクリフ記者は「将来性を感じさせるプレイを披露」「エミリアーノ・マルティネスの代役として申し分ない存在」と絶賛しています。いやー、何度見てもテンションが上がります。次節のブレントフォード戦は、初アシストを期待しましょうか。
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