イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

2014-15シーズン現地観戦記~(1)チケットが届かない!? かなりアバウトなアップトンパーク

今回は特別篇で、本ブログ特派員の現地観戦レポートをお届けします。ご本人はバリバリのグーナーなのですが、「プレミアリーグのスタジアムをあちこち訪ねてみたい」「これから行かれる方にプレミアリーグのチケットの取り方を伝えたい」ということで、1ヵ月にわたってイギリスに滞在。第1回は、ウェストハムの本拠地、アップトンパークからお伝えいたします。では、どうぞ!

現地観戦シリーズ最初の試合は初のアップトンパークでウエストハム対クリスタルパレス。ロンドンとひと口にいっても広いもので、イーストサイドのアップトンパークまでは、たとえば筆者滞在中のノースロンドンエリアからでも地下鉄を乗り継いで小一時間くらいかかります。

最寄駅はそのままUpton Park。Hammersmith & City lineで、ロンドン中心部から東に向かいます。ちなみにロンドンの地下鉄は、“East bound(東行き)”“West bound(西行き)”のように向かう方角が東西南北で表されているので、方角がざっくり頭に入っていると意外と迷いません。知らない町で「○○行き」と地名を出されても困っちゃうので、これは外国人には結構ありがたいんじゃないでしょうか(私はありがたい)。ただし、同じホームに違う路線の地下鉄が乗り入れていたりするので間違った路線に乗らないように要注意。たとえば、Kings KrossからHammersmith & City lineの東行きに乗ろうと思うと、Circle lineとMetropolitan lineも同じホームに電車がやってきます。ちゃんと表示を見て乗らないとびっくりするようなところに連れて行かれます。

さてUpton Park駅。郊外の地下鉄駅にはありがちな地上駅で、エミレーツスタジアム近くのHolloway roadやArsenalに比べると圧迫感がないのが救いですが、試合開催日はさすがに凄い人。

改札でオイスターカード(日本のSuicaのようなもの)をピッとやってもちゃんと反応せず、もたもたとやり直しをする人が続出する横で係のおっちゃんが、「反応してなくてもちゃんと記録されてるから大丈夫!」と怒鳴る中を皆なんとなく出て行きます。ロンドンの交通機関は不正乗車には厳格で、入場記録があるのに出場記録がないオイスターカードなんかは結構厳しく問い詰められるとかられないとか……みんな必死でピッとやり直すのはきっとそのせいなんです。筆者自身も「ええんかいな」と思いながら反応しない機会相手にピッとやって(いや音しないけど)何となく出場……後から分かったところではちゃんと出場記録されていたので、まあおっちゃんのいうとおりだったようです。


一つしかない駅の出口を出ると、スタジアムまでは道なり一直線で5分程度。そろそろプレミアリーグらしい雰囲気になってきました。片側一車線の狭い道にバスやら車やらがぎっしり走る両側に、露店やらパブやら、さらには大きめの市場もあって、さすがロンドン、地方のスタジアムとは違う賑わいが楽しいです。

スタジアムもわりと堂々としてますが、それでも敷地外すぐ住宅地というところがプレミアリーグ仕様。2016-2017シーズンからは、ロンドンオリンピックのメイン会場だったオリンピックスタジアムにお引っ越ししてしまうそうですが、それも周囲が住宅地で拡大工事ができないためのようです。

この日は、“DT38”とプリントされたTシャツを着た人が通りのあちこちに募金箱を持って立っていて、これは何だろう?と思っていたら、試合の2日前に“Dylan Tombides Foundation”という基金の立ち上げがクラブから発表されたばかり(http://www.whufc.com/News/Articles/2015/February/26-February/Dylan-Tombides-Foundation-DT38)で、そのための募金活動がスタートしたところだったようです。ディラン・トンビデスはオーストラリア出身のサッカー選手で、“DT38”の38は、彼の背番号。2008年にウエストハムと契約し、2011年にはカップ戦でトップチームデビュー、U22のオーストラリア代表などにも選ばれたようですが、2014年、20歳の若さで亡くなってしまいました。精巣がんだったそうです。基金は精巣がんの啓発のほか、青少年の育成などにも充てられるとのこと。道々、少なくないサポの皆さんが募金をしているのを目にしました。

                    ◆◆◆

ところで、筆者は今回、日本からウエストハムのサイトを通じてチケットを取ったのですが、日本出発までにチケットを受け取ることができませんでした。(ちなみに1日後に取ったマンチェスター・シティのチケットは速攻で届いた) チケットを買うとき、最後の、受け取り方法を選ぶ画面で、なぜかCollection(現地引き取り)が選べず、Deliver(配送)を選ばされて、「間に合うんかいな」と半信半疑で申し込んだのが案の定……ということで、日本出国直前、羽田空港で必死でメールを打ち、「再発行とか現地発券とか、できますか?」と問い合わせ、ロンドンについて真っ先に返信を確認すると、「EU外には配送できないんで、引き取りに来てちょうだい。チケット購入確認メールのコピーと写真入り身分証明書、購入時のクレジットカードも持ってきてね!」とのこと。いや、EU外に発送できないなら最初からそう言ってちょうだいよ!てなもんですが、往々にしてこの手のことは、“Confirmation”と書かれたメールのコピーと、写真入り身分証、購入時のクレジットカードあたりを揃えておけば何とかなるようです。

そんなこんなで、まずはメールに「ここに来い」と書いてあったBetway Stand ticket officeを目指しますが、Betway Standはメインスタンド、駅からスタジアムに続く道に面した壁に書かれたBetway Standの文字はすぐ目に入り、迷うまでもありません。一度、スポンサー様のご招待券みたいなのを発券する窓口のほうに行ってしまい、「あなたはあっち!」と言われて移動しましたが、よく見るとでかでかと“ticket office”と書いてあるのはそちら。小さい窓口がたくさん並んだちょっと貧乏くさい作りの窓口が、一般客向けの発券窓口というわけです。けっこうな人数が並んでいましたがそんなに待つほどではなく、10分そこそこで発券ができました。

ちなみに窓口のお兄ちゃんに聞かれたのは予約番号のみ。念のためメールのコピーとパスポートを一緒に出しましたが、お兄ちゃんはパスポートには目もくれず、「クレジットカードも必要?」と尋ねると「大丈夫大丈夫!」という感じでサクッと発券。笑顔で「enjoy!」と送り出してくれました。

アップトンパークの現地レポート、第2回はいよいよプレミアリーグのライブ観戦記「ウェストハムVSクリスタル・パレス」です。次稿「2014-15シーズン現地観戦記~(2)「アラダイス出て行け!」愛と怒りのアップトンパーク」に続きます。

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


コメントを残す